『パーフェクト種牡馬辞典』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、「栗山求、望田潤 今週のBLOOD穴ライズ!」という予想コーナーを設置し、1日3レースの予想をご提供いたします
3/10,11は望田潤の担当。よろしければご覧ください
http://www.keibado.ne.jp/keibaguest/premiumservice/index_lp2.html
NETKEIBA「厳選予想 ウマい馬券」でも重賞含む1日3Rの予想を提供していますので、そちらもよろしくお願いします(先ほど中山牝馬Sとゆきやなぎ賞とフローラルウォーク賞の予想を入稿しました)
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英ダービー馬ドクターデヴィアスがJCにやって来たのは、ちょうど私が競馬通信社に入ったばかりの頃で、「JCの公開追い切り見に行こう!」と誘われて、スタンドでコーヒーすすりながらナチュラリズムの本番さながらの猛調教にびっくらこいてました
マイラーのAhonooraの仔が英ダービーを勝ったのには私も驚かされましたが、でも映像や実馬を見たらAlleged(凱旋門賞連覇)丸出しで、なるほどこういうのがAllegedなんやな~と納得したのを覚えてます
全きょうだいでもまるで似ていない馬が出ることがあるように、必ずしも父の資質が50%、母父の資質が25%伝わるわけではなくて、そこらへんは基本ガラガラポンであって、そのガラガラポンでなるべく赤玉を出す確率を上げようというのが配合論なのでね
キタサンブラックはサクラバクシンオーにあまり似ていないし、ドクターデヴィアスはAhonooraにあまり似ていないけれど、キタサンの全きょうだいがバクシンオーに似る可能性もドクターの全きょうだいがAhonooraに似る可能性も少なくはないでしょう
よく書くように、RibotでもTom Rolfe系のスタミナってあまり伝わりにくくて、言い方を変えればTom Rolfeの母Pocahontas(Buchan3×5)の凄い米血パワーのほうが伝わりやすくて、フォーティナイナーのミスプロ系随一の突進力もTom Rolfeの強大なパワーで概ね説明できます
JC2着のアレミロードがTom Rolfeの突進力だけでユキミザケやマリーゴッドみたいなスプリンターを出していたので、ドクターデヴィアスが快速ロンドンブリッジを出しても全く驚かなかったのですが、ドクターデヴィアスもアレミロードもアウトサイダー血脈が強いアウトブリードで、だからこそ伝わりにくいTom Rolfeのスタミナを受け継ぐことができたのかと
これはスプリントG1連覇のトロットスター、大好きな配合でしたが、これもRoman的な突進力がONになったスプリンターで、ただこの馬は母系にセフトのクロスがあるので短距離でとにかく斬れた
1000~1200mのスプリントというのはMumtaz MahalではなくLady Josephineであり、The TetrarchではなくSundridgeですからね、しなやかさではなく筋力と回転で走るやつね(まあ最近の日本のスプリント戦はしなやかさで走りすぎですが…)
このSundridgeとDominoの融合によって生み出された回転の速さこそが“米血スピード”の根源であり、それをTeddyとMan o'Warのパワーが支えるというのが北米血統の様式美
Romanの母Buckup、Tom Foolの母母Alpoise、Bold Rulerの母母Outdone、こういうのはみんなとにかく回転が速い
アウトサイダー血脈のアウトブリードなので種牡馬としてはちょっと配合が難しかったドクターデヴィアスですが、難しいならば父母相似配合にしてしまえというのがロンドンブリッジで、Northern Dancer4×3、Prince John5×4、Klairon≒My Babu4×5、Fair Trial7・7×6、ここからダイワエルシエーロやビッグプラネットやキセキやグレーターロンドンが出ます