栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

1/10~12の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2015-01-12 23:35:45 | POG

■『ディープインパクト好配合リスト(2014)』で望田潤と栗山求がダブル推奨したキロハナ(牡3歳)が日曜京都6R新馬戦(芝1800m)を勝ちました。

○キロハナ(牡、母ハウオリ)
母母ノースフライトは安田記念とマイルCSに勝った名マイラーでミスキャストの母。ディープ×キンカメはデニムアンドルビー=ヤマノフェアリー姉妹と同じ。母系にHyperionが強く晩成のきらいもあるので少し下げたが、配合そのものはなかなか良い。ナタの斬れで差す中距離馬だろう。(望田)

○キロハナ(牡、母ハウオリ)
母ハウオリは芝1600~2000mが守備範囲で準OPまで出世した。2代母ノースフライトは安田記念、マイルチャンピオンシップを制した名牝。「ディープインパクト×キングカメハメハ」は過去3頭出走し、デニムアンドルビー(フローラS、ローズS、ジャパンC-2着)とその全妹ヤマノフェアリー(春菜賞)が活躍している。「父ディープインパクト、2代母の父トニービン」という配合は、出走8頭中7頭が勝ち上がり、そのなかにはハープスターが含まれている。新しい成功パターンとして注目したい。母の「キンカメ×トニービン」という組み合わせはルーラーシップと同じで、クラシック向きの底力を感じさせる。(栗山)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104319/

■『ディープインパクト好配合リスト(2014)』で望田潤が推奨したレトロクラシック(牝3歳)が日曜中山5R未勝利戦(芝1600m)を勝ちました。

○レトロクラシック(牝、母ウェルシュステラ)
ステラリードの3/4妹。3代母Welsh LoveはHyperionとDonatelloとFair Trialのクロスでなかなか重厚だが、ちょっと体質硬めの馬が多い牝系だけに、ディープを配してSir Gaylord≒Secretariatのクロスで柔さが出れば面白い。母父ZafonicがGone West系のマイラーで大物感こそないものの、母はNorthern Dancer4×3で500キロを超える大型牝馬だったし、ディープ牝駒のマイラーとしては計算が立つパターンだ。(望田)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012102815/

■『一口馬主好配合馬ピックアップ(2013)』で栗山求が取り上げたグランシルク(牡3歳)が月曜中山5Rの未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。

★シルクホースクラブ
父ステイゴールド
母ルシルク(Dynaformer)
牡 募集価格:4000万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012104915/
母ルシルクはブレイクランアウト(共同通信杯)やエネアド(東京スポーツ杯2歳S-5着)の半姉。本馬の半兄クロムレックはブレイクランアウトの4分の3同血で、端午S(OP)3着とダート向きに出たのは、母の父Dynaformerの硬さと重さによるものです。Dynaformerの母の父はHis Majesty。父ステイゴールドの代表産駒であるフェノーメノとナカヤマフェスタはいずれもHis Majestyを持っています。底力あふれるパワー型の血統はステイゴールドと合います。2代母キューが素軽いアメリカ血統で構成されているので鈍重すぎるということはなく、母方にDeputy Ministerを持つステイゴールド産駒は現時点で連対率30%(80戦24連対)と優れた成績を挙げています。この配合のステイゴールドの牡馬が4000万円なら高過ぎるとは感じません。(栗山)

■土曜京都10R祇園特別 シンジュボシ(一口・望田)

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シンジュボシちゃんはこれで賞金8000万ぐらいいったのかな? この世代のユニオンの稼ぎ頭…と言いたいところですが栗ピックのマジェスティハーツがいるのです(^ ^;)

レトロクラシックは「絶不調のウチパクで、しかも牝馬で芝で勝った」というだけで先々の期待が膨らみますが(^ ^;)、血統も体型もスピードの乗りも中距離馬で、持続力で差し切ったという勝ち方だったし、距離はもうちょっとあったほうがいいんじゃないかと

キロハナはパドックで一目見て「これはHyperion的なディープや」と書いたほどで、超スローを番手から抜け出して、川田が直線追ってもそんなにストライドも伸びず大して鋭く斬れず、しかしHyperion的に実直に同じフォームで走りつづけていました(・∀・)

この馬はスローを構えて差しても大して味はなくて、平均ペースの持続戦でHyperion的な持続力が光り輝くタイプで、だから川田向きの馬やと思うし、そういう持続戦を自らつくれる馬に川田が育ててくれることを期待したい

きさらぎ賞を33.5で追い込むディープなんて腐るほどいますから、わざわざそんなもんに付き合う必要はナッシング、ノースフライトだってほとんどのレースは4角先頭ぐらいで、バクシンオーもネーハイシーザーもHyperion的な持続力でねじ伏せてましたよ

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フェアリーS回顧~ヴァーミリアンの好配合、中山で渾身の逃げ切り

2015-01-12 17:50:42 | 血統予想

中山11R フェアリーS
◎10.カービングパス
○2.コートシャルマン
△4.ノットフォーマル
×1.テンダリーヴォイス
×12.ギンザヴィクトリア
注13.アドマイヤピンク
注16.トーセンラーク
カービングパスはコディーノの半妹で、母ハッピーパスは京都牝馬S勝ち馬で、シンコウラブリイやキングストレイルなどが出るハッピートレイルズにさかのぼる牝系。赤松賞は1人気を裏切る3着に終わったが、ハービンジャー産駒は東京芝[1-2-4-20]に対し中山芝[4-3-3-13](1/11終了現在)、明らかに平坦大回りより急坂小回り向きという傾向を示している。ベルーフが東京の百日草特別2着後に阪神のエリカ賞を快勝したように、本馬も中山替わりで前進が見込めるから、7頭も出てきた赤松賞組から取るならこれだろう。コートシャルマンは血統的に素質や将来性は評価できるが、現状は1400mがベストにも見えるし、ここはスローなら巻き返しがあるという見立てで。テンダリーヴォイスはデニムアンドルビーと同じディープ×キンカメで、母系の奥にナスキロ血脈が強いからこれは中山より東京向きという見立て。トーセンラークのキャリアと機動力も中山マイルで怖いが、立ち回りの巧さを活かしたいだけにこの大外枠は厳しいか。

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今年のフェアリーは赤松賞の再戦のような組み合わせで、当然その取捨上げ下げが大きなポイント、私はカービングパスとノットフォーマルとギンザヴィクトリアを上げてテンダリーヴォイスを下げてみたんですが、結果はノットフォーマルがジワッとハナに立ってそのまま押し切り、鞍上黛にとっても父ヴァーミリアンにとっても嬉しい重賞初制覇

ローデッドはオースミハルカの下やからAlydarパワーで捲ってナンボ、中山向きの脚質なのは承知してましたが、前走の勝ち方がいかにもしぶとい中距離馬に見えたので、マイルでは捲るところまでいかないんじゃなかろうかと無印…
戸崎は向正面で押し上げたのが巧かったですが、この馬はディープ産駒でもチューリップよりフラワー向きやと思います

テンダリーヴォイスは最内の北宏らしいソツのない立ち回りも、デニムアンドルビーと同じディープ×キンカメで母母のところにナスキロ2本、細身で脚長でやっぱりこれは東京マイルがベストで、次クイーンCに出てきたらローデッドには先着するだろうと

コートシャルマンはJFの止まり方が酷くて、Mr.Prospectorが強い体型からも現状1400mベストではないかという疑念が湧いてきて、ここはスローもありうるからもうちょっと辛抱するかもしれない…という○でしたが、このペースでも最後ひと押しきかなかったのは、やっぱり少し距離が長いのではないかと思います

カービングパスは好位でちょっと怒らせ気味に走らせて、うんうんハッピートレイルズはそれでエエんよ…と頷きながら観ていたんですが、直線はコートシャルマンが手応えほど伸びなかったのでスペースがありませんでした…
「道中は良かったです。しかし4コーナーで出るところがありませんでした。申し訳ありません」
うんうん4角までは良かったよ。あれぐらい怒らせて走らせたほうがいいよ。あれでもうワンポジ前で、引っかかる寸前で4角でうなってれば、岡部さんとシンコウラブリイの世界やで…と柴山の背中ポンポン(・∀・)

ヴァーミリアンは泣く子も黙るダート王として長く君臨しましたが、2歳時にはクラシックの登竜門ラジニケを勝っているし、母はダイワメジャーと同血でそこにエルコンドルパサーですから、たしかにパワーが勝ってはいますが芝もOKという血統

父系がMr.Prospectorで、サンデーサイレンス、ノーザンテースト、Sadler's Wells≒Nureyevと主要なNearco系の血をひと通り持っていて、クロスがNorthern Dancer4・5×4、2歳の短距離戦で勝ち上がる産駒がけっこう出ているのも、サンデーサイレンスかノーザンテーストかMr.Prospectorか、なんらかの強いクロスができてしまうというのもあるでしょう

というわけで産駒の配合の呼吸はだいたいキングカメハメハと同じで、まずはNorthern Dancer4・5×4を緩和することが第一、しかしその場合、キンカメやハービンジャーと違ってサンデー牝馬を使いにくいというのが弱点ではあります

だからついに出たヴァーミリアンの重賞勝ち馬ノットフォーマルが、母系にNorthern Dancerの血を一本も引かないというのは、配合史的には、緊張と緩和のリズム的には実に順当というべきなのです
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012103224/

ノットフォーマル自身のクロスはサンデーサイレンス3×3、Kingmambo≒Majestic Prince3×4、Pasadoble≒Alleged5×5、そして母母トロフィーポイントがBlue Eyed Momo≒Busanda4×4ですから、サンデーの柔らかさよりもKingmamboやAllegedやBuckpasserのパワーのほうがONになっていて、あくまでこのパワーでゴリ押しして強いタイプ

力馬なので赤松賞やアスター賞を見てのとおり外回りの斬れ勝負ではテンダリーヴォイスに完敗つづきですが、札幌のクローバー賞ではトーセンラークと接戦の2着があり、中山でパワーに任せて先行すれば一変があって不思議はなかった

下記エントリ「繁殖として成功するKingmambo≒Majestic Prince」も参照していただきたいですが、KingmamboとMajestic Prince(=クラウンドプリンス)は、Raise a Native、Nasrullah≒Royal Charger、Flower Bowl≒Your Hostessが共通するニアリーな関係です

 ┌Raise a Native
┌○ ┌Nasrullah
││┌○
│└△
Kingmambo
│  ┌○
│  ││┌Alibhai
└△┌○└Flower Bowl
 └△  └△
      └Boudoir

Raise a Native
Majestic Prince(=クラウンドプリンス)
│┌Royal Charger
└△┌Alibhai
 └Your Hostess
  └Boudoir

このKingmambo≒Majestic Prince(クラウンドプリンス)のニアリークロスを持つ主な活躍馬には、レディアルバローザ、アンバルブライベン、ミヤジエムジェイ、イッシンドウタイ、クラリティシチー、あとレディルージュ・リラコサージュ姉妹(母サッカーマムがKingmambo≒Majestic Prince1×4)やダイワバーバリアン・ストロングガルーダ兄弟(母フィニックスバードがKingmambo≒Majestic Prince1×3)などがおり、だいたいパワーの勝ったタイプが出やすいことはイメージしていただけるのではないかと

またダイワバーバリアン・ストロングガルーダとノットフォーマルは母母トロフィーポイントが同じイトコ同士でもあり、つまりこの牝系はMajestic LightにKingmamboを合わせることで成功している、という言い方もできるかと

サッカーマムもフェニックスバードも高打率高長打率の名繁殖牝馬ですが、下記エントリでも書いたようにこのニアリークロスは繁殖牝馬としての成功率が非常に高く、私がサッカーマムの仔を毎年ピックするのも、このニアリークロスを評価しているというのが大きいのです

淀短距離で2着に残ったアンバルブライベンはKingmambo≒クラウンドプリンス2×3、このパワーを武器に短距離の逃げ馬としてオープンを張ってますが、もうちょっとで同じニアリークロスが東西メインを逃げ切ってしまうところでした(・∀・)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009104154/

というわけでノットフォーマルもアンバルブライベンもレディアルバローザも、繁殖としてもなかなか有望なニアリークロスを持っているのです(・∀・)

ニックス(7)~繁殖として成功するKingmambo≒Majestic Prince=クラウンドプリンスのニアリークロス
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ede2c596b1198f667f0c691ac4ba64a1

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『サラブレ』2月号「2015年 有識者たちの金言」

2015-01-12 14:20:37 | お知らせ

明日1/13発売の『サラブレ』2月号、特集は「2015年 有識者たちの金言」

私は例のMahmoudさんとの「ラッ血対談」、第3回は有馬記念の回顧分析と2015年の展望を中心に語っておりますので、ご一読いただければ幸いですm(_ _)m

『サラブレ』2月号「2015年 有識者たちの金言」
http://www.enterbrain.co.jp/sarabure/book/

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月曜のボツ予想~配合に素直なキンカメ産駒で

2015-01-12 10:07:52 | 血統予想

飛梅は◎プレシャスルージュ
スカーレットインク牝系のキンカメ産駒といえばソリタリーキングと同じで、Flower Bowl≒Your Hostessの3/4同血クロスにノーザンテーストが絡むのでAlibhai的パワーがONになりやすい配合といえます
ただ本馬は間にフレンチデピュティが入るのでVice Regent≒ノーザンテースト的なマイラー体型とナスキロ柔い体質も受け継いで、前走楽勝を見てのとおりこのコースがピッタリ、前々走もハナ差惜敗でしたが内容は勝ち馬(タイセイラビッシュ)を凌ぐものがありました
▲ランディングバースはデビュー勝ちの時計平凡で相手も弱かったですが、馬ナリでの逃げ切りだし父Honest ManはUnbridled's Songの仔でミスプロとナスキロのクロスですから京都向きの柔さ軽さがあるタイプ、これと○フォンタネットポーが相手で、アンクルダイチは京都替わりはプラスでも1400mよりは1200mベターではないかと

京都最終は芝外1800m、前売りをみると「ディープ産駒でなければサラブレッドではない」というオッズです(^ ^;)
☆インターンシップは「ディープ好配合」で取り上げた馬で、デビュー戦でプリモンディアルの2着したときはすぐ勝てそうやと思ったのに、そこから惜敗を重ねることになったのは、全弟アンビシャスとは違って母系の「HyperionとFair Trial」的な粘着力機動力が強くディープにしては短足で硬肉でストライドが伸びないからで、内回り小回りでは[1.1.0.0]、外回りで苦労したあげく小倉1800mに出ると好位捲りでアッサリでした

○ダノンアンビシャスと△ディープウェーブは母系のRobertoも表現された走りでディープ産駒でも京都外ズンドバというイメージでもなく、となると▲カレンバッドボーイと△トルストイですがこいつらはこいつらでちょっと斬れ味が重厚すぎて京都外で上がり33.5を出せるのかどうか

そんなわけでディープ産駒がイマイチ信用ならないとなると、配合に素直なキンカメ産駒、◎ピエールドリュヌは阪神京都の外回り重賞を3つ勝ったショウリュウムーンの全妹で、キングカメハメハ×ダンスインザダークでNijinskyとGraustarkのクロス、母母父メンデスの母はCaro+ナスキロですからここからもフレンチな斬れを受け継ぎ、脚長で姉同様いかにも外回りで斬れそうなタイプ
6月の遅生まれでデビューも3歳2月、姉のようにクラシックロードには乗れませんでしたが、昨夏の小倉では4角を少し窮屈そうに走りながら能力をかいま見せていて、ここはベストパフォを出せる可能性大とみました

迎春は新興勢力△スズカヴァンガードが内2500mではあんまりピンとこないので、◎トーセンアルニカと○マイネルジェイドのコース実績を信用すべきかと…どちらも血統的には中山内2500mズンドバですからね~
あとは☆ロジサンデーがマイネノエルの仔ですからダイワメジャーでも2500mのスタミナ十分という可能性は高く、まあそのぶんズブいのはズブいんですが…

淀短は難解で、ニンジャ武豊にはそそられるものはありますが当然の穴人気、これはまあ直前まで保留したいレースです(^ ^;)

「No.1予想」ではフェアリーSを、「馬券総合倶楽部」ではフェアリーSと京都5Rを予想していますので、そちらもよろしくお願いします

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