栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

京成杯を捲るんジャー

2015-01-13 16:37:47 | 血統予想

ハービンジャー産駒は先週終了時点で[22.23.22.152]で勝率10%連対率21%、これを細かくコース別に分けてみると、2勝以上をあげているのは下記4コース

中山芝内2000m[3.2.1.6]連対率42%
札幌芝1800m[3.1.1.10]同27%
阪神芝内2000m[2.3.2.7]同36%
京都芝外1800m[2.2.1.11]同25%

他にも中山芝内1800m[1.0.0.1]、函館芝1800m[1.0.0.0]、札幌芝1500m[1.0.0.1]、小倉芝1800m[0.2.0.3]と、ようするに思ったより仕上がりが早かったので夏の新馬戦から動く馬が出たけれど、スタンダードな産駒は急坂洋芝小回りをパワーで捲る中距離馬である…というデインヒル系らしい傾向に落ち着きつつあると

カービングパスは直線でスペースがなかったのが主な敗因ですが、距離もあと1Fあったほうが、好位で持ったままでうなれる岡部シンコウラブリイ的レース運びがしやすいかも…とも思いますね~

もちろんこれはあくまでスタンダードであり最大公約数であって、中にはロカのようにディープ産駒のような体質をしていて外回りでビュンと斬れるハービンジャーもいるので、そこらは実馬と母系をチェックすべしということで

NETKEIBA「重賞の見どころ」は本日18時更新、京成杯と日経新春杯の人気馬の血統解説を書いていますので、今週もよろしくお願いします

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本日発売『UMAJIN』2月号

2015-01-13 11:26:50 | お知らせ

本日1/13発売『UMAJIN』2月号、特集は「佐藤哲三─勝負師の“今”、そして“これから”」「乗り替わりで買える騎手」「2015 日本競馬 大予言」など
http://www.uma-jin.jp/

私は連載コラム「血統と馬券 ここだけの話!」にて、今回は血統表多めのレイアウトにしてもらって、「ニアリークロスの効用とは」というテーマで書かせてもらってます

栗山さんも「次世代血統談義」というコーナーで、繁殖牝馬ジェンティルドンナと種牡馬ジャスタウェイの可能性について書いてますので、そちらもぜひご一読ください

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シンザン記念回顧を兼ねて~斬れ味のないサトノノブレスとグァンチャーレを京都外でギリギリ勝たせる神騎乗

2015-01-13 09:55:23 | 血統予想

一口に「Hyperion的な脚質」といってもいろいろあって、とりあえずジャスタウェイをHyperion的脚質の典型と定義すると、ルーラーシップなんかは「HyperionとNasrullah」的なストライドで持続的惰性的に走っていたというべきだし、トゥザワールドなんかは「HyperionとLady Juror」的な機動力と粘着力で走っているというべきで、いずれも「我慢強く粘り強く同じフォーム同じ脚色で長く走りつづけることができる」というHyperionの持ち味を受け継いではいるのですが、そこにNasrullah的要素とかFair Trial的要素も加味されているというわけですね

サトノノブレスが少し体質硬めで追ってもストライドが伸びず重心が沈まず、だからディープ産駒にしては高速馬場の斬れ味は並で、むしろ時計や上がりのかかるレースでしつこいのもHyperion的と言っていいでしょう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010103602/

母父トニービン(Hyperion5×3・5)だけでなく母母父の母Big Puddles(Alibhai3×4)からもAlibhai的パワーを受け継いでいて、Alibhaiというのは北米で成功したHyperion系らしくダート巧者を出すようなパワーが豊富な血で、今でもダートのチャンピオンの血統表を掘るとFlower Bowl≒Your Hostの3/4同血クロスなんかがよく出土しますが、この馬のディープらしからぬ力馬っぽい側面はAlibhai的なのだ、ということはよく書いてきました

アドマイヤフライトやフーラブライドのほうが明らかにストライドを伸ばして外回りの直線で斬れているのに、絶妙なペース配分とセーフティリードでそれをギリギリ封じ込めてしまったのが昨年の日経新春杯で、これはルメールの静かなるスーパープレーだと絶賛しましたが、その再現を見ているかのような日曜のシンザン記念のゴール前

グァンチャーレは父がグラスワンダー直仔スクリーンヒーローで母父がDevil's Bag直仔ディアブロ、血統どおりのパワー&機動力型で捲りの脚質だから、東スポ杯は直線不利があって追えませんでしたが、開いててもそれほど斬れなかったんじゃなかろうか…とみて予想は無印、レースでもやっぱり外回りの直線で追ってストライドは伸びないし重心は高いまま、当然ゴール前は2,3,4着馬の猛追を受けましたが、それをギリギリ凌いだところがゴールでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2012100407/

改めてレースを見なおすと、ユタカは下りからスパートして残り600~200m区間で後続を突き放しにかかってて(そこで後続がスムーズさを欠いたという幸運もありましたが)、その貯金を最後の200mで使い果たすもギリギリ凌いだという、つまり捲りの馬で外回りを捲ってギリギリ凌いでしまったという騎乗で、これもユタカでなければ勝ちきれなかったんじゃないか…という地味なスーパープレー

というわけで、サトノノブレスがその後上がり12.0-11.4-12.4の小倉記念を勝ったように、グァンチャーレも春はまずスプリングS全力投球でいいのではないかと思います

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする