栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

昨年のレース回顧でも…

2010-04-27 21:06:55 | 血統予想
日曜京都10R 天皇賞
けっきょく最終的な印は◎スクリーンヒーロー○ヒカルカザブエ▲マイネルキッツ△アサクサキングス×アルナスラインの順。コメントでは「グラスワンダーはロベルト系でリボー系のスタミナを引くから、ブライアンズタイムのようにステイヤーの大物を出せる種牡馬だ。◎はステージチャンプと父系と母系が同じで、燃費のいい無駄のない走法はまさにステイヤー。叩いてノリならここは決める。ハイペリオン的スタミナで塗り固めた配合で、これまでバテたことがなく、並んだら抜かせないしぶとさがある○、柔無駄ない走りにサッカーボーイ的アイポッパー的ステイヤー臭漂う▲、この2頭が穴だろう」と書きました

また総合チャンネル「血統クリニック」では「チーフベアハート産駒はマイネルレコルトやナムラマースなど中距離が主戦場だが、マイネルキッツの場合は母の父がサッカーボーイなのでよりスタミナに富んだタイプに出たようだ。日経賞のしぶとさを見るとアイポッパーのような長距離適性を感じる。もともと平坦がベターなタイプでもあり、穴で一考」と書きました

各紙の報道によると、日経賞→春天というローテは松岡騎手の進言らしいですね。相棒のステイヤーとしての資質の高さに前走で確信を持っていたのでしょう。今日は坂の下りからジワジワ進出して、4角ではもう逃げ馬の直後。日経賞では先に抜け出したアルナスラインをバテずに追い上げたものの差し届かずでしたが、今日は半歩先に抜け出してそのリードを最後まで死守。ステイヤーと見込んだ馬をステイヤーらしく勝たせたわけで、これは会心の騎乗でしょう

もちろんそれに応えるだけの十分なスタミナがマイネルキッツにあったわけですが、それは前述したように主に母の父サッカーボーイから譲り受けたと考えられます。サッカーボーイはヒシミラクルやナリタトップロードやアイポッパーの父ですが、ステイゴールドの母ゴールデンサッシュはこのサッカーボーイの全妹ですから、今年の春天はサッカーボーイの血を引く3頭が1,3,4着を占めたわけです。「ノーザンテーストのクロスが出たマイラー体型」と難癖つけてドリームジャーニーを無印にしていた血統屋もいましたが(大汗)、菊や春天ではサッカーボーイの血は黙って買いが基本ですな…

アサクサキングスとスクリーンヒーローがバッタリ止まってしまったことで、道悪の阪神大賞典で力走した反動が囁かれていますが、他にもオウケンブルースリは歩様が悪くなって春全休、ナムラクレセントは次走自己条件で1人気を裏切っており、その説も有力と言わざるをえない部分はありますね
(馬券総合倶楽部「血統レース分析」)
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バレバレなので

2010-04-27 19:48:53 | 血統予想

今年の3歳は、新馬を勝ったときkら、牡はペルーサ、牝はアプリコットフィズを別格としてほめてきました
箱入り娘のアプリコットは坂という弱点が一つ露わになったわけですが、ペルーサは遊びすぎという以外にまだ弱点らしい弱点は見つかりません(笑)

で、青葉賞の◎はもうバレバレなので、今ちょうど執筆中の「血統クリニック」から抜粋しておきます

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ペルーサは亜古牝馬チャンピオンDifferentの甥
米血スピードで固めたセンノロブロイに重厚な欧血(南米血脈)をもってきたアウトブリードで、父がサンデー×ミスプロ×War Admiral×La Troienneで、自身はサンデー×Lyphard×ハイインローだから、血脈バランスと配合形の良さが光る配合だ
とにかくBlushing Groomの長所が全て表現されたようなオールラウンダーで、アグネスデジタルの鋭敏さとテイエムオペラオーの重厚さの両方を持ち合わせた名馬だと褒めちぎってきた
オペラオーがそうだったように、相手が弱くても圧勝するタイプではないが、前走でも半ば遊びながらヒルノダムールをねじ伏せてしまうのだから末恐ろしい
ここも楽に辛勝して、ダービーに王手をかけるだろう

並んでも遊んでいる
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/76dcdb6a53176e188972d27fbba3dc4b
ペルーサ出陣
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/336dfd85c88811b348f543332f4ccf1a
ゼンノロブロイ産駒の配合
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/ec56ab792f39ea09d4270ecc3729a711
名ホストBlushing Groom
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/022a071bed05039c162e9b66d3807a2c

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ディクタスの潜在的なスタミナと、Wild Riskの激気性

2010-04-27 17:13:35 | 血統予想

ディクタスはジャックルマロワ賞に勝ちQエリザベスⅡ世S2着の一流マイラーですが、マイルを使われるようになったのは競走生活の晩年で、それまでは3100mのパリ大賞典にも出走するなどずっと中距離路線を歩んでいました

血統をみればそれも当然で、父Sanctus(仏ダービー)も母父Worden(ワシントンDC国際)も芝2400mのG1馬で、同じSanctus×Wordenのサンシーは仏ダービー2着馬です

しかしWild Risk系特有の激しい気性を受け継いだディクタスは中距離ではビッグタイトルに手が届かず、試しにマイルのG3エヴリ賞を使ってみたところアッサリ勝って、それが後のジャックルマロワ勝ちにつながったわけです

Wild RiskはBlushing Groomの母父でもあり、スタミナや底力には定評がある血脈ですが、気性の荒さにも同じぐらい定評があって、ディクタスやサッカーボーイが潜在的なスタミナはありながら忍耐強いレースができなかったのもWild Riskのせいだと考えられます

ちなみにWild Riskのクロスには、テイエムジャンボ、アサヒライジング、ディクターガール、エイシンサンサン、シンカイウンなどがいますが、やっぱり勝ち気な性格が脚質に出ているケースが多いですね

サッカーボーイは配合的にはノーザンテーストの我慢強さやPrincely Giftの柔らかさを受けていたので、仔や孫の代になると激気性も緩和されてきて、ヒシミラクルやナリタトップロードやマイネルキッツなどに血統本来のスタミナを伝え、当代随一のステイヤー種牡馬とまで呼ばれるようになりました

ところがブルーイレヴンの場合は、Wordenを4×5でクロスしていたためWild Riskの激気性がモロに伝わってしまい、あの京成杯の伝説の大暴走以降は、後方でソッと折り合って一気に追い込むしか手がありませんでした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2000105909/

それでも関屋記念に勝ち金鯱賞や毎日王冠で一線級と互角の力を示したのですから潜在能力は並ではなかったのですが、ブルーイレヴンもディクタスもサッカーボーイも潜在的なスタミナや能力はありながら、それをマイルで爆発させるしかなかったという意味で似たような競走生活を送ったのだなあ~と、そう思うとWild Riskの気性の恐ろしさが実感できます…

コメント (13)
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