栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

ローズS回顧

2009-09-22 16:54:43 | 血統予想

NETKEIBAではセントライトの回顧をやったのでこちらではローズを

小倉で1200mを逃げ切ってきたメモリーパフィアが飛ばしたので、1分44秒7のコースレコード決着に
前週の芝外1800m戦でレコード決着の2着だったボンバルディーナがほぼ同じ時計ラップで走破しており、翌日の西宮SがやはりHペースで1分44秒8、重賞の上位常連で菊花賞で3着争いを演じたナムラクレセントとスマートギアが他を離して叩き合ったことからも、高速馬場やHペースのアシストがあったとはいえ、古馬オープン級の中身はあったといえるだろう

そのハイレベル決着において、レッドディザイアがブエナビスタ以外の馬に負けてしまった
仕上がりは良く見えたし、ユタカに捲られたときも慌てず外に持ち出して、まあ手応え通りに伸びてはきた。休み明けでこの時計で走破したのだから、まあたしかに及第点の内容ではある
四位は勝ち馬に巧く乗られたと言っているが、多少外を回るロスがあってもねじ伏せられるほど、つまりセントライトのナカヤマフェスタとセイクリッドバレーほどの格の差はなかった…というべきか
母グレイトサンライズはフサイチコンコルドと7/8ぐらい同血(Caerleon,Sadler's Wells,Val de Loir,Charlottesville,Fair Trialが共通)で、レッドディザイアは体型的にはオースミハルカに似ていて重厚な中長距離馬というほどの印象ではないのだが、動かすとハルカより柔らかくてしなやかなのはナスキロクロスの影響だろう
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006102929/
「ナスキロ柔く斬れるオースミハルカ」というイメージで、打倒ブエナとなるとオークスのように内枠を引いてそれをアドバンテージにしたいだろうし、そういう立ち回りの巧さもある馬だ

ブロードストリートについては、Cozzeneの斬れとLyphardの粘りを兼備していて何でもできるが、母にハイインロー的スタミナが希薄なのでハーツクライやバブルガムフェローのように底力を振り絞って勝つようなレースができないところが唯一最大の弱点で、薔薇一族と同じような悲劇がついて回る血統だと書いてきたのだが、さて藤田がこの勝利を踏まえて本番でどう乗ってくるか
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006105518/
何でもできるからとオーソドックスに構えていたら、やっぱりローズバドと同じような結果が待っているような気もするが、乗りやすいようでいて実は行っても差しても難しさがある血統だとは言い続けたい

クーデグレイスはホワイトマズル×トニービン×リアルシャダイ×ノーザンテースト×ガーサントで、イングランディーレはホワイトマズル×リアルシャダイ×ノーザンテースト×ガーサントだからようするにほぼ3/4同血の間柄になるが、間にトニービンが入るぶんFair Trial的な粘着小脚型に出ていて、粘り強いのはわかっていたが高速馬場の外回りでは斬れ負けの可能性が高いとみていた(ちなみにホワイトマズル×トニービンにはヤマニンエマイユやメリッサなどがいる)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103197/
先行馬総崩れのなか2番手を踏ん張り通したのは立派だが、ゴール前1Fが12秒台の持久戦になったからこそ粘れたという見方も可能だ
川田の積極性はキャプテントゥーレ然り、アドマイヤフジ然りで、内回りでFair Trial的な脚質の馬に乗せたときに最大限に光るものがあるだけに、京都内回りで同じ手が通用しないとは言い切れない

ミクロコスモスは捲りにかかる時の加速はさすがで、あの手は外回りでは通用しなかったが、内回りならまだわからないという不気味さは残した4着だったと思う

というわけで、秋華賞は乗り役の思惑を読むのが面白いレースになりそうですな~
まあ例によってアンカツさんだけは他人事のように構えてるでしょうが(^ ^;)

コメント (3)
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