花と緑を追いかけて

山を愛し、花を愛し、旅と
映画とパソコンと、好奇心も
いっぱいの主婦の日記です

「八ヶ岳山麓のリゾート地」で思ったこと・・・

2009年07月08日 | 旅日記

山梨県北杜市の八ヶ岳山麓にあるリゾート地から仰いだ南アルプスの風景です。
右側が圧倒的な存在感を示すピラミダルな姿の「甲斐駒ケ岳」(2967m)

左側の尖った頭だけ覗かせているのが、富士山に次いで二番目に高い「北岳」(3193m)
「日本百名山」の著者・深田久弥さんはこの北岳を”いつも前山のうしろに、つつましく、しかし凛とした気概を持って立っている奥ゆかしい山である”と記しています。
丁度6月下旬のこの頃は、氷河時代の生き残りの花と言われる「キタダケソウ」が咲いている頃でしょう・・・

主人は若い頃に登っているそうですが、私と山仲間はこの「花の名山・北岳」にはトコトン見放されて、三度計画して三回とも流れました。
二度目などは、あと10分で家を出て「北岳」に向かうという朝、山仲間から「母親が倒れたので急遽九州に帰る」との連絡を受け頓挫しました。
残りの女二人で登るには「北岳~間ノ岳~農鳥岳」の白峰三山は厳しすぎて、尾瀬の「至仏山」に変更しました。

三度目は一昨年の夏、主人と行った北アルプスの「燕岳~常念岳」縦走の10日後が、山仲間三人で行く「北岳」登山でしたが、台風襲来で諦めたのはまだ記憶に新しいところです。


この「北岳」の左側手前に連なっているのが、薬師・観音・地蔵の三山からなる「鳳凰山」です。
地蔵岳の頂上にそびえる尖った「オベリスク」が有名ですね。
今回、私たちが登った「甘利山&千頭星山」は鳳凰山の東側、この画像では左に見えているはずですが・・・

この「鳳凰三山」はかれこれ15年位前に、主人と大雪山を縦走してきた2週間後に登りました。
南アルプスでしか見られない可愛い「タカネビランジ」のお花に出会えて大感激
アノ頃は「登れない山はない」と思っていましたが・・・
今では「登れる山はないかしら?」と探している自分に唖然とさせられますね


反対側に目をやれば、八ヶ岳の山々が頂上だけ顔を見せていました。
ここは「編笠山」の山麓に広がるリゾート地なので、八ヶ岳は近すぎて逆によく見えない感じです

今年の8月には、我が家近くに建築中の家に、息子一家が引っ越してきます。
更に忙しくなるのは必至で・・・
時間的にも体力的にも、南北のアルプス登山が無理なら、せめて八ヶ岳登山でも計画したいと思いますが、鋭い岩峰が連なる南八ヶ岳も厳しいものがあり、せめて北八ヶ岳くらいなら歩けるでしょうか・・・?

「来年行こう」なんてもう言えない・・・
歳をとると言うことは、一つ一つを諦めていくことなんですね。淋しい事です


急遽決めた「甘利山&千頭星山」登山のドライブ旅行
山登りの後は、山あいの鄙びた温泉宿泊まりがピッタリなのですが、予約が簡単な会員制ホテルの利用となりました。
今回は甘利山近くの「八ヶ岳高原ロッジ」を選んでやってきましたが・・・


入り口には大掛かりな噴水がしつらえてあり、広い敷地内のメイン通りには洋風の庭園が次々と現れ、バラが咲き、水が流れ・・・
この仰々しい設備はなぁ~~に
主人の説明ではこれが「イタリアンガーデン」なのだそうです。

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マウスオンで、ヤナギランンのアップもご覧下さい


花々を鑑賞しながら歩いて行くと、ここがフロント&インフォメーション&レストラン&露天風呂付き温泉大浴場&お土産センターなどが揃った中心施設でした。


まずはユックリと温泉に入り汗を流しました。
それから「鳳凰三山」が望めるレストランでお食事です。
焼肉コースと、和食コースが選べますが、我々は当然「和食」をいただきました


前菜と食前酒の「梅酒」がまず出てきます
この日は朝からオニギリとパンしか食べていませんでしたので、お腹もペコペコでした。
登山で体力も使い、流石に優雅というよりもガツガツ食べたい所ですが、そこはグッと自重して、お行儀良くいただきました。

ジュンサイ入り冷汁お刺身
揚げ物甲州牛のシャブシャブ

イワナと湯葉と野菜の煮物デザートは桃のシャーベット

これらに、グリンピースご飯と香の物、味噌汁が付いたコースで、それなりにお腹は満たされました。
日本料理ってまさに一つの芸術作品ですね

オーストラリアを旅したときに出てきた、ドカンとボリュームのあるグリル料理を思い出し「オージーから見れば、すべてが少量で絶対に足りないわね」と話していたら・・・

レストランの隣の部屋でお食事中の、15名くらいの中国の団体様一行の添乗員さんがやって来て、支配人さんと話している声が聞こえてきました。
「グリンピースご飯」をお替り自由にして欲しいとのご希望で
「それは人数分しかないので、お粥ならご用意できます」と支配人さんは返事していました。

残すほど大量に盛ったお皿をテーブルに並べる「中国料理」の国からやってきたお客様にとっては、少々物足りない感じがするかもしれませんが・・・
これも文化の違いの一つなんでしょうね。

中国の方たちは「ディズニーランド」で遊んで、御殿場の「アウトレット」でお買い物、そして富士五湖を廻ってから日本料理を食べる宿に泊まるという旅のようでした。
この日は富士山が見えていて良かったですね


山歩きを楽しみ、温泉に入って日本料理に舌鼓をうち、ビールも美味しくて良い気持ちになりました。
昼間見ると「んん?」と思う「イタリアンガーデン」も、ライトアップに照らされると「ステキ!」と感じてしまいますね。
一瞬、外国のリゾート地に居るような錯覚を覚えました
心身ともに大満足して、歩いて4~5分の所にあるロッジに戻りました。


こちらが私たちが泊まった「ロッジ」です
オーナーがいて、使わない時は貸し出す「コンドミニアム」システムなのでしょう。
私たちも一日だけ「別荘」気分を味わいました。

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翌日は、高原の澄んだ空気を吸いながら早朝の散歩を楽しみました。
「ルピナス」がたくさん咲いている一角が・・・
マウスオンでご覧下さい

広い敷地内に、何百棟もの「別荘」が緑の中に点在しています。
梅雨時の平日は人の姿もほとんど見えません。
中国の旅行者の方々が早朝からお食事処に向かっていました。

「ガーデンの管理だけでも、多額のお金がかかるだろうし・・・、別荘の持ち主の管理費も結構高いに違いない」
「だから我々のような会員だけでなく、中国人の旅行ツァーも受け入れているのね」


「別荘とオメカケさんは、持つとそれなりに大変」と聞きますが・・・
それでも煩雑な日常から逃れて、こんな所でノンビリと一週間も滞在できたらと、憧れます。
そんな私も、今迷っている問題が

父から引き継いだ「会員制ホテル」も、月々の管理費は5000円近くかかります。
その上固定資産税も払わなければならない金食い虫
我々のようにウィークデーに旅ができる身にとっては、もっと安くて良い宿はいくらでも見つかりそう・・・

買い手が居なくて仕方なく持っていましたが、希望者が現れました。
売ろうかどうしようかと迷いに迷っている私です。


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25 コメント

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剣岳 (ごん魔女)
2009-07-09 19:50:14
今日映画を見てきました。そしてこのブログを読んでいると登山家の気持ちが少し理解できる気がしています。素晴らしい映画でした。役者の素晴らしさもありますが仕事として命を掛けて取り組んでいるところに惹かれました。

山を登るって本当に危険と隣り合わせなんですね。
ご夫婦で趣味が同じでないとちょっと難しいことかもしれませんね。八ヶ岳のロッジハイカラですね。
なんだか異国に来たような雰囲気がします。お料理もおしゃれです。最近はどこへ行っても観光や中国の観光客が大勢います。裕福な人が多くなったのですね。

息子さんたちがお近くに来られるの楽しみですね。
のんびりできそうです。 (地理佐渡..)
2009-07-09 22:01:10
こんばんは。

良いドライブだったようですね。
ご夫婦で山好きとはまたうらやましい。
そして、このような場所に出かけることも。
遠くに見えていた山々の風景良いですね。
少しの贅沢を自然の中でしようという時に
は良い場所であると思いました。
縁のない話 (風の旅人)
2009-07-10 00:50:18
今回の文章を読んでいて、思わず身を乗り出したのは次の言葉。

>別荘とオメカケさんは、持つとそれなりに大変

う~~ん どんなものか実感したい
大変でもいいからせめて一度だけでも(笑)

こんな所で1週間ほど過ごせたら、ヒマでヒマで困るかなあ(笑)
☆ごん魔女さんへ (naoママ)
2009-07-10 09:00:08
映画「釼岳」は、山の美しさ、神聖さを余す事無く写していて、山岳映像としては素晴らしい出来でしたね。

私も山の熟練者になったら必ず登ろうと思っていた山でした。
登れると信じていました。
ところが気がついたら、もう登れる体力も気力も無く・・・
「釼岳」は一番初めに諦めた山なんですよ。

せめて「立山」に登れば、その姿は見えますから、登るのではなく見に行きたいと思っています。

ごん魔女さんの妙高の山荘のように、ご趣味に合った別荘をお持ちの方が羨ましいです。
今回利用した別荘は、共同施設があまりにも豪華で、管理費がさぞかし高いに違いないと、余計な心配をしてしまいました。

お金持ちなら別荘番を置くほどですから、そんな心配は無用なのに、庶民はついつい・・・・です


おはようございます!naoママさん♪ (yun)
2009-07-10 09:02:37
風さんのコメントについプッと朝から笑えました

イヤイヤ我が家にも全く縁のないお話ですが、
楽しく拝見しました
いざ手放す、となると悩まれるのでしょうね。
固定資産税とまでなると、確かに~ですね。

ところで、ご夫婦同じ趣味での山歩きは羨ましいお話です
我が家は釣りとカラオケでは全く別~~
釣ってきた魚は自分で処理しませんし~
歌ばかり夢中になってる私に夫はどうも不満があるようですし(笑)
思うようにいきません~

息子さんたちのお引越しも、もうすぐですね。
やはり近くにいてくれればお互い安心ですが
でも忙しくなりますよ、きっと
我が家もそうですから
あまり口出ししないようにしてますが、 近くにいるせいか気になって~~仕方ありません(笑)
南八ヶ岳 (山小屋)
2009-07-10 09:15:30
先日カナダから帰ってすぐに南八ヶ岳の編笠~権現と歩きました。
岩場やクサリ場もありそれなりにアルペンムードを楽しむことができました。

今回のnaoママさんのレポートを読んでいて珍しく?嘆きが聞こえました。
naoママさんはまだまだ若いです。
我々の仲間には喜寿を迎えてなお山に対する前向きな姿勢を持っている女性がいます。
さすがに雪山は諦めたようですが、まだまだ登る気でいるようです。

歩いていれば筋肉は衰えません。
自分に合った歩き方で山を楽しめばよいと思います。
決して百名山だけが山でないことだけは忘れないでください。

山歩きのあとにこんな立派なリゾートホテルに泊まられたのですか?
我々庶民とはかなりかけ離れているようです。
こんな料理を食べていたら、きっと山の食事は食べられないでしょうね。
私など何でも口に入ればよいと思っています。(笑)

明日から3日間、佐渡に行ってきます。
家には誰も住んでいないので、山で食べるアルファ米とカップ麺を持っていきます。
お湯さえあれば何とかなります。(笑)
北岳 (marri)
2009-07-10 09:26:00
名前はよく聞きます。知ってます。見てます!
でも、富士山、穂高に押されていませんか。そういつも思っていました。今日の出現(一枚目の写真)中々にステキです。こういった存在感こそ北岳かと!

何気なく美しい庭もプロの目から見ると「イタリアガーデン」って直ぐに解かるのですね。素敵なお庭ですね!

友達が別荘を持っています。余り離れてないのですが結構お手入れに通っています。何かと不都合が多いみたいです。
でも、こんな素敵なホテルに泊まれるならば、会員権捨てるの勿体無いような。でも維持費、年間にすると結構掛かりますね。宿泊代が出ますか。
「別荘とオメカケさん」ですか!ウン、確かにタイヘンそう!!!
☆地理佐渡さんへ (naoママ)
2009-07-10 09:28:24
夫婦一緒の趣味というのも考えものなんだそうですよ。
私たちも一時期は喧嘩しいしい歩いていました。
主人がサラリーマンで働き盛りの頃は、しょっちゅう山に行っていた私の方が足が強くて・・・
最近ようやく歩調が合うようになり、山をじっくり楽しめるようになりました。
体力的に同じでないと無理のようですね。

八ヶ岳山麓に「イタリアンガーデン」とは驚かされましたが(せめてスイス風にすればいいのに)、緑の中のロッジは心癒されました。一晩だけの滞在では勿体無かったです。
☆風の旅人さんへ (naoママ)
2009-07-10 10:06:23
「別荘とオメカケさん」のお話はけっこう有名なお話のはずですよ。
「思ったよりずっと大変!」と・・・
でも男なら憧れますか

私は半分の別荘だけ疑似体験してきましたが、もう少しノンビリしたかったです。
ここのインフォメーションにPCが置いてあり、ネット使用が15分で100円でした。
一週間滞在したら幾らくらいかかるかしら???
PCさえあれば「退屈」はしないと思いますが・・・

☆yunさんへ (naoママ)
2009-07-10 10:28:32
夫婦の趣味が全部同じというのも問題あり!のようですよ。
それぞれが自分の世界を持っていて、一つだけ一緒に楽しめる何かがあればそれでいいそうです。

我が家も日頃はそれぞれ勝手に自由に働き遊んでいますから、年に何回かはこのような時間を作っています。
夫婦同じ感激と想い出は必要ですものね。
そして何より気楽です。

yunさんのご主人様はお魚を釣ってきてもさばかないのですか?
私は最初に言いました。
「幾ら釣ってきても、お料理ができる状態にしてくれなければ要らない!」と・・・
それ以来、主人の趣味はお魚さばきになりました。
釣りは止めても、未だにお魚市場に行って丸ごと買って自分でさばいていますよ。
息子一家が近くなったら、余計に励むことでしょう・・・
私は嬉しさ半分、恐ろしさ半分なんですよ。

先日ハー君が自宅で玩具の刀を口にくわえて転び、救急車騒ぎになったようです。
男の子は何をしでかすか
もう責任を持って預かる自信は無いですね。
考えただけでも疲れますもの・・・


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