波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

人生の正解

2019年11月27日 | 新聞感想

 

今朝の新聞投書欄(11/27朝日)、21歳大学生の投書を読む。

ず、人生の「正解」が教科書に書いてあり、先生が細かいことまで教えてくれたということに正直驚いた。さらに、良い大学へ行って、素敵なパートナーを見つけることが「正しいこと」だという価値観もだ。教科書や先生に対して絶対的な価値を信じて疑わない子ども、そう育てた教育や養育に不幸を感じた。

 

書後半の「大学や社会に出ると突然、正解の無い問題ばかり」は当然で、「自分で見極め」なければならないと気づいたことは、この大学生が不幸から転換する『自立』の始まりでラッキーだと思う。人生の意味を、人は皆自分で苦労しながら探し自分なりの人生を作っていく。この大学生に首をかしげるのは、この場に及んでも「どこに向かって歩けばいいのですか。私は人生のにおける「正解」が欲しいです」と甘ったれているところだ。

 

になる点が2つある。1つは、「幸せになることが人生の目標」の「目標」と「目的」をどうも混同させていること。2つめは、「人生の『正解』」を21歳ぐらいならわかっていたいと思っている点。今、椎名誠『ぼくがいま、死について思うこと』、筒井康隆『老人の美学』を読んでいるが、人生の正解を人生の後半であっても語るのはとても難しいことなんだなあと思いながら頁をめくってる。


この投書に対して4人の方(10代男、20代女、40代男、60代女)の投書も載せてある。どれも、「正解は存在するものでなく生み出すもの」の意味で共通している。そして、大学生に対してとても優しい(これにも唸る)。

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