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映画 レニー・ゼルウィガー「ベティ・サイズモア(’00)」

2006-08-13 13:45:40 | 映画
 壊れやすく繊細で口元に微笑を漂わせて可愛い妻なのにもかかわらず、夫デル(アーロン・エッカート)は、ほかの女と浮気をし妻が誕生祝に職場の仲間からもらってきたケーキを無断でかじりつき、夕食後の食器の片づけを命じて出掛けてしまう。
               
 ベティ(レニー・ゼルウィガー)は文句も言わず昼メロ「愛のすべて」、とりわけ主人公の医師デヴィッドがお気に入りでビデオに見入る。見ている最中に黒人二人チャーリー(モーガン・フリーマン)とウェズリー(クリス・ロック)を伴ってデルが戻ってくる。
 物音にドアの隙間から見たものは、夫デルが顔から血を流し逃げ惑ったあげく撃ち殺される場面だった。
                
 このショックでベティは、現実と虚構の違いが分からなくなり、夫の死すらも現実として受け止めていない。テレビ画面では、デヴィッドが“僕には素晴らしい出会いの予感が、いつかどこかで誰かと出会える予感が。レズリーを失ってからそういう予感が・・・”という言葉が流れていた。

 その言葉に現実から抜け出て、犯罪のことをすっかり締め出してしまったベティは、新聞記者の問いにも犯人はクロエといい、昼メロの人物の名を言う始末。
映画はこのようにして始まり、ベティはひたすらロスアンジェルスを目指す。
               
 一方ベティを追うチャーリーとウェズリーの二人。この手の映画はハッピーエンドに終わること間違いない。どう終るかは、観てのお楽しみ。

 それにしても、この映画のレニー・ゼルウィガーは、オープニングからぐんぐん惹きつけていく。守ってあげたいという気持ちを起こさせるキュートさには、殺し屋のチャーリーですらキス・シーンの妄想を抱くほどだ。

 「コールド・マウンテン」の力強い頼りになる女性を演じた同一人物とは思えないくらいだ。男なら年代を問わずこんな女性と恋をしてみたいと思うはずだ。若返り薬にもなるこの映画は必見だ。

 監督ニール・ラビュート1963年3月ミシガン州デトロイト生れ。
 キャスト レニー・ゼルウィガー1969年4月テキサス州ケイティ生れ。2001年「ブリジット・ジョーンズの日記」アカデミー主演女優賞ノミネート。2002年「シカゴ」アカデミー主演女優賞ノミネート。2003年「コールド・マウンテン」アカデミー助演女優賞受賞。モーガン・フリーマン1937年6月テネシー州メンフィス生れ。2004年「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー助演男優賞受賞。クリス・ロック1966年2月サウス・カロライナ州アンドリュース生れ。コメディアンで有名。グラッグ・キニア1963年6月インディアナ州生れ。1997年「恋愛小説家」でアカデミー助演男優賞ノミネート。

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