Wind Socks

気軽に発信します。

映画「カサンドラズ・ドリーム  Cassandra’s Dream ‘07」劇場公開2010年3月

2010-10-20 15:53:51 | 映画

            
 どこにでも転がっている話で、アカデミー賞を狙える作品でもない。ユアン・マクレガーとコリン・ファレルの若手の演技に頼るしかない。この二人、兄役のユアン・マクレガー、弟役のコリン・ファレルだが、喜んで演じているのだろうか。台本を読んで魅力ある役柄なのか? と訝ってしまう。

 まあ、出演する役柄にすべてアカデミー賞クラスの演技を求めるのも酷な気がする。ちょっとお小遣い稼ぎと言えば語弊があるが、そんなところだろう。しかし、決して雑な演技で誤魔化しているようには見受けられなかった。さすがにプロで、お金に見合った仕事はしている。

 兄は父親の経営するレストランを手伝っているが、心根をいれず投資話に浮ついている。弟は、車の修理工場で働いていて、ギャンブルに目がない。ドッグレースで6万ポンド(約8百万円)を稼いで中古のヨットを買ったが、その後も勝ったり負けたりだったが、ポーカーで9万ポンド(約12百万円)の借金を抱えた。それも怪しげな裏金融から。

 丁度そのとき、カリフォルニアや中国でクリニックを経営してかなりの資産を持っている母の兄、伯父がやってきた。兄弟は泣きついた。ところが近々国税の調査が入る。伯父の秘密を知る男が証言すれば、一生刑務所暮らしという伯父の依頼というのは……とんだ犯罪を犯す羽目になる。これ以上はネタバレになる。

 セリフに気の利いたのがあるかと思ったが、「人生で確実なことは、死ぬことだけ」「一線を越えると後戻りできない」「今、今を生きる。今が続く」などというどこにでもあるものだった。それにコリン・ファレルがやたらに煙草を吸う。屋外の場面だけとはいえ、今時珍しい。

 考えて見れば、兄のレストラン稼業から、飛躍して金持ちになりたい願望。弟のささやかなギャンブル。誰にでもある感情や行い。これが一つ間違うとまさしく命取りになると言う教訓も含んでいるようだが、これも陳腐に見える。が、ただ一つ、この映画も眠くならずに観られたのはよかったと思うし、一流のシェフが振舞う料理に似て、食感も悪くなかった。
         
監督
ウディ・アレン1935年12月ブルックリン生まれ。変人のおっさん。
           
キャスト 
ユアン・マクレガー1971年3月スコットランド生まれ 
コリン・ファレル1976年5月アイルランド、ダブリン生まれ ‘02「フォーンブース」で印象に残った。
ヘイリー・アトウェル1982年4月ロンドン生まれ 
サリー・ホーキンス1976年4月ロンドン生まれ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 読書 「みずうみ」川端康成 | トップ | 映画「幸せのレシピNo Reserv... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事