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日本で言えば特別養護老人ホームだろうか。認知症の女性に恋物語を読んで聞かせる。 お金持ちの娘と労働者階級の若者の純愛。
1940年ノア(ライアン・ゴズリング)とアリー(レイチェル・マクアダムス)の二人は恋に落ち両親の反対を押し切って結婚した。今物語を読み聞かせるのは年老いたノア(ジェームズ・ガーナー)、認知症の女性はアリー(ジーナ・ローランズ)だった。
映画は、それにつれて回想形式で描かれる。オープニングの夕日を受けて赤く輝く湖を、一艘のボートが水面を揺らめかせているキレイな映像は、バックに流れるピアノの旋律とともにステキな物語を予感させる。
一途な若い恋と今でも愛する老いた恋。どちらも切なく息苦しくなるほどの体の震えが止まらない。
とは言っても二つほど不満が残る。一つは年老いたアリーは、頑丈な肉体でどうもロマンティックな雰囲気に欠ける。この役のジーナ・ローランズは、この映画を監督したニック・カサヴァテスの母親でミスキャストに思えてならない。もう少しほっそりとした雰囲気のある女優がよかったように思う。
それにラストシーンで二人を死なせるが、あれは必要なかったように思う。余韻を残したければ、充分なセリフがあった。
アリー「私たち一緒に死ねるかしら」
ノア 「私たちの愛に不可能はないさ」
アリー「愛してる」
ノア 「私も愛しているよ」
アリー「お休み」
ノア 「また会おう」
若いノアを演じたライアン・ゴズリングも強い印象が残らなかった。
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監督
ニック・カサヴァテス1959年5月ニューヨーク生まれ。’97「フェイス/オフ」’02「ジョンQー最後の決断」など
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キャスト
ライアン・ゴズリング1980年11月カナダ、オンタリオ州ロンドン生まれ。
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レイチェル・マクアダムス1978年11月カナダ、オンタリオ州生まれ。
ジーナ・ローランズ1930年6月ウィスコンシン州生まれ。’74「こわれゆく女」’80「グロリア」でアカデミー主演女優賞にノミネートされる。
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ジェームズ・ガーナー1928年4月オクラホマ州生まれ。’74スタートのTVシリーズ「ロックフォードの事件簿」で個性を発揮。
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