畑のつぶやき

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食、農への思い

検出せず

2011-08-14 06:07:04 | 食、農への思い

8月13日(土)   ときどき 

一日何もせずに過ごしてしまった。出荷の日なので、皆さんに読んでもらう資料作りを始める。

県農林水産部が、米の放射性物質調査の結果を発表した。ニュースでも報じられたし、新聞も一斉に報道した。(千葉の早場米「不検出」)と。当市も、7地区のの水田から、玄米を再採取して分析が行われていた。

早春の田んぼの準備、苗作り、田植、草刈や水の管理など、半年も気をもみ、育ててきた米が、どうなるのかと、不安な気持ちで、結果を待った農家は、ひとまずは、胸をなでおろした。そして、一昨日、昨日と、黄金色の水田では、早生の収穫が始まっている。早稲の栽培は、それほど多くはないが、各地区で、数台のコンバインが、猛暑の陽の下、エンジン音を響かせていた。稲刈の始まりである。

3月11日の原発の事故は、大量の放射性物質をまきちらし、風に乗り、広く、東北、関東の地を汚染した。濃度の違いはあるが、東日本の全域を汚してしまった。何年も人が住むことのできない地域を作り、農作物を栽培できない地域を作り、農作物を汚染させた。稲藁を汚染し、それを食べた牛は、被爆した。東日本の水田は、果たしてどの位の汚染なのか、我が地区の、田んぼはどうなんだろう。生産者は皆不安を持って、イネの生育を見守るしかなかった。

九州に次ぐ、早場米地域の房総南部で、とりあえずは、放射性セシウムは、検出されなかった。(20ベクレル/㎏以上検出されることはなかった、ということだろうが)

しかし、ちょっとした風向きの偶然により、ひどく汚染された地域があります。そんな地域では、栽培すらできず、汚染された作物を廃棄せざるを得ません。それを思うと、複雑な気持ちです。