
(写真は、記事の内容に関係なく、「ゲンノショウコ」の種の部分。(^^) この形が「御神輿(おみこし)の屋根」に似てることから「ミコシグサ」という別名もあるそうです。)
前回「鼻濁音」に関する話を書いた時に、例として「サザエさん」のオープニングソング「♪ お魚くわえたドラネコ〜」の途中の部分「♪ みんなが笑ってる〜」の中の「が」の発音について、触れたところ、それを実際に聞いて、確認してくれた方が「なるほど、あの発音なら、自分も同じように歌っている」とコメントしてくれました。(^^;






(こちらも「ゲンノショウコ」の現在の姿。)


(こちらが「花盛り」の頃の「ゲンノショウコ」)
たぶん、「そういうこと」なんじゃないか? と思うのが、私の個人的な見解です。(^.^)
つまり、日本語の「ガ行」の発音には「2種類」あることを、多くの人は、特に意識することも無く「無意識」のうちに、自然に「使い分けている」のが現実なのでは? ということです。
私の場合、長年「合唱」や「声楽」に関わっていて、しかも「日本語の歌」には、特に「熱心に指導してくれた」お師匠様の下で育った関係で、更に「日本語の言葉、一つひとつ」に、とても敏感になっているわけです。
ということで、他の歌にて「ガ行」の発音がどうなっているか? 少し検証してみました。(^.^)
① 吉幾三さんの「雪國(ゆきぐに)」

「♪ 追いかけて〜 追いかけて〜… ゆき〜ぐ〜に〜」というフレーズがありますが、「ゆきぐに」の「ぐ」これはしっかり鼻濁音で歌われてました。(^-^)
② 「あいみょん」の「マリーゴールド」


彼女の歌を、改めて聴いてみると、「ガ行」の発音に対して、私は全く「違和感」「感じる箇所は、ありませんでした。(^_^)
この曲には、「ガ行」の言葉が、けっこう出てきます。
「風の強さが」の「が」、「君が恋しい」の「が」、「でんぐり返しの日々」の「ぐ」と「が」、「麦わらの帽子の君が」の「ぎ」と「が」、「マリーゴールド」の「ゴ」、「そっとぎゅっと」の「ぎゅ」。
そのうち、普通の「ガ行」の発音で歌っていたのは「マリーゴールド」の「ゴ」(go)と、「ぎゅっと」の「ぎゅ」(gyu)だけで、あとは全部「鼻濁音」で歌ってますね。(^_^*)
③ 「フーリン」の歌った「パプリカ」


この歌に関しても、気になったのは1箇所だけ。「まがり くねり」の「が」。これは、私の感覚だと鼻濁音だと思うのですが、彼らは、普通の「ga」と発音してましたね。(^^;
あとは、私が違和感を感じた箇所はありませんでした。(^.^)
「誰かが」の「が」、「夏が来る 影が立つ」の2回の「が」、「花が咲いたら」の「が」、「夢をえがいたなら」の「が」、「木陰で」の「げ」、…etc
全て鼻濁音で歌われてますね。
ってことは、20歳代の「あいみょん」も、「子どもグループ」の「フーリン」も、しっかりと鼻濁音が歌えているわけで、「若年層は出来ない」という通説も怪しくなってくるような? (・・;)
もしかすると、「鼻濁音」という言葉や、「説明」が「難しい」だけで、「耳で聴いて」、具体的に「これが、普通のガギグゲゴ」で「これが鼻濁音」と、聞き分けられれば、普通に「簡単に」発音出来るのでは? と思うのであります。^_−☆

(こちらも「ゲンノショウコ」の現在の姿。)

(こちらの写真が「ゲンノショウコ」のちょっと前の姿。(^^) この段階の種子の形から「ロウソクソウ」という別名もあるそうです。)

(こちらが「花盛り」の頃の「ゲンノショウコ」)
実は、「歌」の場合、鼻濁音を使うかどうか? は、個人的な事情で選ぶモノではなく、実際は「言葉」として、初めから「決まっている」ものなんです。(^^;
「指導する立場」としては、「正しい発音」で歌って欲しいので、説明するわけですが、今は「若い世代」〜「子ども世代」に行くほど、「説明しても、理解されない」と嘆く指導者が増えている…のが現状らしいですね。
でも、こういう風に「聴いてみる」と、若い歌手も、子どものグループも、ちゃんと鼻濁音を使えてるわけだから、「説明方法」を工夫すれば、「上手く使えるようになるのでは?」と、私が個人的に思った次第です。^_−☆
重複してしまうかもしれませんが、私の考えたことをひとつ。
学校という言葉の「が」は鼻濁音ではなく、「私が」の「が」は
鼻濁音です。濁音で発音する人もいます。
発音が統一されないのは、濁音と鼻濁音の区別を示す記号が
無いからだと思います。文科省が中心になり、きちんと
決めるべきかと思いますが、さほど重要なことではないので
その気もないのかなと思っています。
よかったら、「鼻濁音」に関する、前の記事も読んでみてください。(^.^)
「鼻濁音」に関する「記号」的なモノは、一応存在してるようですヨ。(^^; 日本語の「発音記号」みたいなモノで、確か「か」の右上に「。」を付けるような形のモノ。でも、それが、一般にまで「定着」していないのが、現状のようです。(・・;)
私の記憶も曖昧ですが、昔、小学校の国語の時間に、教科書を音読しながら、その違いを「習った」ような気もするのですが、今は、その「発音の違い」まで、授業では採り上げないらしいですね。
「お」(o)と「を」(wo)の違いにも「触れない」と、聞いたこともあります。
そもそも、そういう点に「こだわる」のも、我々のように「歌の勉強」をしている者だけなのかも?と、思われる昨今です。^_−☆