memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

バルクキャリアーが運航不能に  地中海

2015-05-25 09:37:07 | 海事

バラ積み貨物船 "Ibrahim Bey"が5月6日午後1時36 25N 028 20Eの was Rhodes島の沖合で運航不能となった(5月7日SNT)

本船は Damietta からイスタンブールに向かっていたもの。

IMO: 7916997 MMSI: 372377000 Call Sign: 3EOS5 Flag: Panama(PA)

AIS Type: Cargo Gross Tonnage: 4842 Deadweight: 7868 t Length × Breadth: 107.57m × 16.41m

Year Built: 1987


魚類用コペポーダ餌料をはじめて工業的に生産  ノルウエー

2015-05-25 09:35:30 | 水産・海洋

微小な節足類を餌料として生産する世界で始めての工場が建設されている(5月8日TFSND)

新工場はTrondheim郊外に建設されたものでノルウエーの C-feeds社によるもの。これまで世界の多くの企業や研究者らがこれに挑戦していたが成功しなかった。フライの段階で問題が発生し、若年魚の多くが生産の初期段階で死亡していた。サケのフライは1日目から乾燥餌料を食べるが海水魚においては初期寺領に名前差を必要とする。

「現在に至るも、マグロの養殖では非常に需要が強い。それが不可能とはいわない」 「われわれのコペポーダはフライの初期餌料として好適なもので、我々はマグロが主要市場になるものと信じている。マグロは寿司を好む人々の間で世界中で大きな需要があるからだ」とsaid C-Feed 社CEOの Rune Bjerkeはいう。

コペポーダはフライの生餌として使われる予定だが、そのほかにオヒョウ、ロブスタート、ballan wrasse などにも期待される。C-Feedはスカンジナビア最大の独立研究機関SINTEFから独立した会社で、今のところTrondheim でコペポーダの小規模生産を行っている。新たなプラントは今秋に完成する予定で同社はこれにより生産量を10倍に増やすことになる。(中略)

この企業は1,300万NOKの投資を集めたが、初年度の売り上げは1,000万NOKを見込んでいる。


大西洋に死の海を発見

2015-05-25 09:34:29 | 水産・海洋

極端に酸素濃度の低い”死の領域”が発見された、それは西アフリカから数百km沖合いにあるとドイツとカナダの研究者が発表した(5月6日TFSND)

そこで得られた酸素濃度レベルは大西洋のオープン水域で得られた中で最低のもので、そこでは殆どの海洋動物が生存できず、僅かに微生物のみが生きることが出来る。「このわれわれの研究の前には、来た大西洋の海水は最低でも1リットルあたり40マイクロモル、あるいは海水1リットルに1ミリリットルの溶存酸素があると考えられていた」と共著者のJohannes Karstensenはいう。

1リットル当たり40マイクロモル(micromol)は低い数値だがそれでもほとんどの魚は生きることが出来る。ところが今回計測された低酸素濃度の値はそれよりも20分の一も低く、死の領域を形成するそこには殆どm酸素が無いに等しい。死の領域は一般的には人が居住している海岸線でそこに河川が肥料やその他の化学物質を運ぶことで藻類繁殖の引き金となることが知られている。その藻類が死ぬと、それらは海底に沈み、バクテリアにより分解される。その際酸素を消費する。

海流が沿岸から低酸素水を運ぶことはわかるが、開かれた海洋でなぜ”死の領域”が形成されるのかはいまだ解明されてはいない。新たに発見された死の領域は独特なものである。これは渦の中にのみ形成される。大量の海水が渦上を形成する。しかしその渦の周囲の海水は酸素を豊富に含んでいる。「我々が観測した渦のいくつかは直系にして100~150kmのものでその高さは数百m、そのうち死の領域は上部100mくらいまでである。

「高速回転する渦はその回転部と周囲の海との酸素の交換を困難にする」とMr Karstensenは説明する。「われわれの観測結果からは渦の中の酸素消費は通常の海洋のそれよりも数倍高いと推定された」この渦は西アフリカの沿岸に沿った海流が不安定になると形成されるようである。その後西側に移動し、数ヶ月をかけて移動するのは地球の自転による。

この研究者らは西アフリカ沿岸とカポベルデ諸島の沖合いで過去7年間観測を続けた。海洋の酸素濃度のみではなく、かいすいの運動や温度、塩分濃度の計測も行っている。死の領域の研究に彼らは様々な手法を用いている。これには漂流ブイも使われたがしばしば渦の中に取り込まれた。植物の成長を観測するために海表面の色を衛星で観測した。彼らの観測は死の領域の生態系に与える影響の研究も可能にした。

動物プランクトンZooplankton -海洋食物連鎖の中で重要な役割を担う、小動物であるが、これは一般には夜間に植物プランクトンを捕食すべく浮上し、捕食者から逃れるために日中は暗い深みに存在する。しかしながら、動物プランクトンは渦の中では昼間でも沈下せず表層にとどまり、その下にある低酸素環境には沈下しないことを研究者らは発見した。

「生態系への影響に関連する別の態様は社会経済的なものである」とMr Karstensenはいう。「カポベルデ諸島の北部で100km以内で観測された死の領域はオープンな海洋のそれとは違っていた。これは沿岸意低酸素水をもたらし沿岸の生態系の深刻なストレスを与えるとともに魚の死やその他の海洋動物の死をもを引き起こすものである」と。