小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

台風の爪あと

2006-09-25 20:08:11 | Weblog
今日は月曜日1週間の始まり、台風の後片付けを見込みいつもより1時間早い6時の出勤、朝から気合十分だ?

昨日の午後校庭の片付けをしてある程度予想はしていたのだが、1日働いて見て改めて14号の凄さを痛感。校庭だけではなく校舎の裏庭の木や竹が軒並みばっさり、中にはこんな木が折れちゃうのとビックリするほどの太い木も。そしておびただしい数の落ち葉と小枝の山、これを片付けるのかと思っただけで気が遠くなりそうだった。

そして未だに電話のつながらない所や、TVの受診できない地域もあるようで、
「復旧に努めているので、ご理解とご協力を」と防災小笠原の島内無線がさかんに告げている。

お昼は前浜へ、流石に今日は泳ぐつもりはなくランチだけ、変わり果てた前浜を見ながらちょっと寂しい昼食となる。

台風の高波が珊瑚を浜の奥まで押し上げ、防砂ネットが倒され、防風林の木々が無残に倒され残った木も緑の葉が茶色に変色している、浜が死んでしまったようだ。

写真は僕のお気に入りの場所、いつもデイバックを置く椅子が無残に転がってその前にあるデッキのところが波の力でえぐられてしまっている。今日はゲゲゲハウスの前の芝でランチ。

無残な前浜とは対照的に今日も良い方に外れた天気は真夏のよう、空は青く、ちょっと強めの南風にざわめく海も青い。

自然の力は強いし、島人のエネルギーも凄い、木々はやがて緑の葉をつけ前浜も以前のような素敵なビーチに戻る事だろう。

僕も負けずに用務の仕事頑張らないとネ!

復興

2006-09-24 15:45:00 | Weblog
台風一過と言う訳には行かず今朝の小笠原はドンヨリ曇り空時折大粒の雨も。

昨日は台風のため今日に延期していた土曜日恒例となっている念入りの掃除を。僕は風呂掃除の他、以前から気になっていた換気扇の掃除、台風とは何の関係もないのだがこの際という事で重い腰を上げた。おりしも我家の周りではあちこちで散らばった木々を集めたり、ホースで水をかけ壁を洗ったりと早くも復興の足音が聞こえてくる。

今回の台風被害による様々なゴミは、今日の夕方5時までに道路脇に出して欲しいと防災小笠原の島内無線が告げていた。

掃除を終え妻と視察も兼ね扇浦までジョグ、昨日は町の方を歩いて見たがそれに比べ扇浦のほうは被害がひどいようだ。途中ところどころで歩道を遮る倒れた木を妻と2人で端に寄せながらのジョギングとなる。そして扇浦では今まで何度もジョギングの途中、その綺麗な花で我々の目を楽しませてくれたデイゴの木の並木が、根こそぎほとんど全部倒されて歩道をふさいでおり、我々の手ではどうしようもなくやむなく車道を走ることになってしまった。

そんな道を荷台に山のように木々を積んだトラックが行き交う、島はいたるところで復興に向けて動き出している、こんな時ジョギングはちょっと不謹慎かなと妻と走りながらやや反省の会話。

午後からは気になっていた小学校の様子を覗いて見る。先生方が集まって午前中から後始末を始めていたようだ、ちょっとバツが悪かったが済んだ事はしょうがない、途中から一生懸命お手伝い。午前中の雲はどこへやらカンカン照りの天気となり校庭の倒れた大木を車道まで運ぶのに大汗を掻いてしまった。

今学校から戻りこうしてブログを投稿しているのだが、ふと我家の窓から外を見ると明らかに景色が違う。台風のため飛ばされてしまった木々がなくなり以前と比べ物にならぬほど視界が開けてしまった。そしてこの際と言うか大家さんが中途半端に倒れ掛かった木を切り取ってしまい整備された感じがする。

台風の猛威を改めて実感すると共に、島人の力も負けてないなとそのパワーを痛感。

写真は小学校の前の道路に山積みされた台風被害による木々の山、いったいこんなに沢山どうやって運ぶのだろう?


915hPaの猛威

2006-09-23 15:52:00 | Weblog
やっと電気が通じた、昨夜10時ころから今日の2時過ぎまで16時間以上電気のない生活、なかなか経験できる物じゃない。

避難所に避難するかどうか迷ったが、想像する避難所生活は妻も僕もあまり得意とする所では無さそうだし、我が瀬掘アパートの1室で20数年ぶりと言う大型台風をじかに体験して見たいという無謀?な思いもあって避難はやめにした。

夕方風もかなり強くなってきた頃、様子を見に外へでて見ると向かいのアパートのレイモンドがニコニコしてやってきた、お互い片言の英語と日本語で何とか意思の疎通、彼は

「とてもエクサイティング、避難はしない、ポップコーンもあるし?港に係留しているヨットが心配」てな事を言っていた。

レイと別れ妻と海を見に行くと遥か彼方に見える外海は半端じゃないウネリ、まるで津波が押し寄せているようである。台風が最接近する未明は大潮の満潮、海からさほど離れていない我家は大丈夫かと少し不安がよぎった。

夕食を済ませたあたりから風雨が一段と強くなって来てはいたが突然10時頃我家の電気が消えた、いよいよである、停電だ。内地でキャンプに使っていたコールマンの電池式ランタンが役にたった。キャンプ道具はほとんど処分して来たのだが、停電があると聞いてこのランタンだけは持参していた、あまり嬉しい状況ではないが早速大いに活躍してくれた。

それからと言う物正直怖かった、唸りを上げる風と叩き付ける雨音は半端じゃない。雨戸が引っ張られて外に膨らんだかと思うと次の瞬間窓ガラスに吸い付いて吹っ飛ぶのではと思うほどのものすごい音を立てる。地鳴りのような轟音と共に建物が揺れるのがはっきり分かるし、壁に背中を着けていると、壁が内外に風に合わせて動いているのが背中越しに伝わってくる。

外では金属製の物が飛ばされ何かに叩き付けられているようなものすごい音、結局うとうとはしたがほとんど眠れぬまま朝を迎えることになったのだが、その時間の長い事。

そしてラジオの電波が届かないこの島では、停電でTV、電話、インターネットがダメとなると現在の状況を知る術がない。そんな状況下でランタンのわずかな光だけを頼りにじっとしていると本当に恐怖を感じた。

夜が明けて現在の台風状況は分からぬまま、風は夜中に比べれば落ちてはいるが相変わらずの強風、外を覗いて見ると我家から100㍍ほどの幹線道路がまるで川のようになっている、ちょうど満潮の時間で横を流れる川が溢れたようだ。我家まで届かないで本当に良かった、一歩間違えれば浸水である。

その後妻と港から町を散策して見たが、いたるところで木々が倒れており、島レモンやヤシの実が道路に散乱、メインストリートのあるお店は壁が剥がれ落ち中の鉄骨がむき出しになっていた。ただ一見した所船は大丈夫そうだったし、死傷者が出ているような大きな被害はなかったように思えた。島の人は慣れてるんだね!

我家はとにかく冷蔵庫の中が心配、特にオガマルが欠航し食材がそこをついて来ているのに加え冷凍庫の物がパーになったらどうしようもない。このまま停電が続いたらと気をもんでいたのだが、先ほどやっと電気が通じ一安心、冷凍庫の中も微妙だが何とかなりそうと言うか何とかせねば、これがこの島での生き方である。

それにしても915hPaの猛威は凄かったというのが実感、もうしばらくは遠慮したいネ!

写真は台風の影響で傾いてしまったプレハブ。


ライフライン

2006-09-22 15:14:13 | Weblog
台風14号はマジで来る。島全体が何となく躁状態だ。

今日は夕方帰宅のころには自転車は危険と判断徒歩で小学校へ。職員室には主だった先生方が集まって今日の対応を協議中、結論は授業は午前中、お弁当(この島は給食がない、皆手弁当、お母さん方は大変だ)を食べてから集団下校という事になった。

午前中はほとんど雨も落ちてこず、風もそれほどではないが910hPaに勢力を増した14号は明日の未明には間違いなく最接近、厳重な注意をと、防災小笠原の島内無線が告げている。その後島内唯一の公営交通機関村営バスの運行も今日の2時ころまでで明日は全面運休となった。

そして避難所!が福祉会館から小笠原高校へと変更の放送、おそらく福祉会館は海沿いにあり、より安全を期して高台にある高校へと変更になったのだろう、こりゃ冗談じゃなくヤバイヨ!

この島で長く生活している学校の事務の方も間違いなく電気と水は止まる、水は出来るだけ汲み置きしておいたほうが良いと言っていた。

副校長より「村の臨時職員の方は12時までと連絡がありましたので橋本さんどうぞ上がって下さい」との事。

ラッキー?かどうか良く分からないが今にも降ってきそうな空模様の中歩いているとクラクション、ルパンが我家まで送ってくれた、これこそラッキー。車の中でルパン曰く

「18年島にいてこんなデカイの初めてですよ、家中の保冷剤全部冷凍庫にぶち込みましたよ!」

停電になれば勿論冷蔵庫は役にたたない、少しでも貴重な食材を確保しようと言う事だ。

帰宅後まず空の焼酎のペットボトル4リットル2本に水の汲み置き、500のペットボトル4本を冷凍庫に、そして雨戸を閉め、電池のランタンの確認。帰宅した妻は今のうちに洗濯と小さな炊飯器で目一杯米炊き。後は早めにシャワーして浴槽に水を張らねば。

とりあえず出来る限りライフラインの確保である。

今午後3時を少し回ったところ、風が強くなってきているのが雨戸越しにはっきり分かる、おそらく次の投稿は停電が復旧してからと言う事になるだろう。内地の皆さんそれまでお元気で、人の心配してる場合じゃないね!

写真は今朝出勤途中に撮った町のお土産屋さん、台風養生バッチリ!

台風14号

2006-09-21 19:56:13 | Weblog
前回大騒ぎした台風12号はほとんど影響なく東の彼方へ行ってしまったが、今回の14号はどうやら確実にやって来そうである。しかも勢力を徐々に増し先ほど覗いたネットの台風情報では中心気圧935hPa最大風速50m、大騒ぎした12号と変わらぬ規模に成長している。

あのオガマルが早々と昨日欠航を決めただけの事はある、今回は本当にヤバイよ!

しかし今日の小笠原はこれで本当に台風来るのと疑いたくなるほどの好天。昨日の失敗を教訓に本日はスイムの用意をして出勤、お昼はお決まりの前浜でスイム&ランチ。オガ高の体育の授業ウインドにはピッタシの微風、ウネリもほとんど治まり、透明度も随分戻っている、泳ぎながら魚の群れが楽しめるほどだ。

10分ほどのスイムを楽しんで浜へ戻るとルパンが出迎えてくれた

「明日は吹きますよ、でもウインドどこじゃないかな」だって。

明日は仕事だし、今日の夕方仕事が終わってからウインドの道具一式又小学校の倉庫にお世話になる予定で、こっちはまさにウインドどころではない。

夕方、大汗を掻きながらボードを運んでいると、町のあちこちで台風に備えて養生をしている、あるお店では入り口や窓を外側から全部板でふさいでいる。我家の前に立っているアパートの看板も撤去されているし、むかえのトレーラーハウスの窓はやはり板でふさがれている、どうやら今回は島人も本気モードだ。

我家も早速雨戸が閉まるかどうか確認、錆付いていて苦労したが何とか使えそうだ。妻も今回は流石に諦め生協で高い!米を買ったようである。

後は静かに待つだけだ。

写真は今日の前浜、大型台風が迫っているとは思えぬ長閑さでしょ!二つ立っている日除けの傘の左奥が僕のお気に入りの場所。