小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

珍客

2009-04-27 18:43:22 | Weblog
昨日の日曜日、僕にとっては最悪のお休み。午前中曇天強風の中、製氷海岸奥の岩場の上でイカ釣り。しかしアオリは全く釣れる気配はなく、逆に小笠原を釣り上げ、残り物に福を期待した先日のイカバケは、あえなくパーに。

一旦帰宅、不本意ながら二週連続日曜日のランチを我家で済ませ、その後降り出した土砂降りの雨が止むのを待って、再び製氷海岸へ。イカ釣りじゃなく先ほどのバケを回収しようと、3点セットを持ってシュノーケリング。

所が雨の影響と、強風によるウネリで視界は最悪。バケを探すどころの騒ぎではなく、怪我をせぬ内とほうほうの呈で退散した。何をやってもダメ、そんな感じの最悪の日曜日。酔っ払ってどこかの誰かさんみたいに、全裸になってわめきたい気分だった。

草薙君の件、いろんな御意見有ると思うけど、チョッと騒ぎすぎじゃない。家宅捜索はやり過ぎじゃないかな?まあ、法を犯したことは事実、裁きは受けないとネ!

さて本日も小笠原はパッとしないお天気、朝の出勤はカッパの厄介に。その後何とか雨はあがり、午前中は6年生のタコの葉細工の材料となる、タコの葉伐採のお手伝い。島のタコの葉研究会の方々の御指導で、タコの葉の採取から始まり、タコの葉細工のランチョンマット作成を目指す授業の第1回目。

町のお店で、土産物として売っているタコの葉細工のお値段の立派な事に、初めは驚いた。しかしその製品に至るまでの工程を知ると、納得のお値段。タコの葉細工は、本当に大変な作業の連続。今日を含めて7回、オガ小の6年生はランチョンマットの完成を目指す。

昼休み、「橋本さん、グランドの隅っこに、飛べない鳥がいるんですけど」。行って見ると、鳩を一回り大きくした位の濃いグレーの鳥がフェンス際でうずくまっていた。近寄ると後退りし、怪我をしている様子でもない。生徒は「カツオ鳥だよ」と言うが、ちょっと違う感じ。

小笠原自然文化研究所にTEL、状況を説明すると、すぐ捕獲に来てくれるとの事。段ボール箱持参で来てくれた研究所の御二人、写真を2枚ほど撮った後、いとも簡単に捕獲してしまった。

「オナガミズナギドリです、きっと不時着したんでしょう。羽が長く、平らな所からは飛べないんですよ。ウロウロしてるうちに、猫にでも見つかれば、お終いでしたね」

長い距離を飛んで来る渡り鳥にとって、その長い羽は欠く事のできない物なのだろうが、降り場所を間違えると、その羽の長さが災いして、自分の力だけでは飛び上がる事が出来ないようだ。この珍客との出会い、なんだか人生の教訓になりそうな話で、柄にもなくチョッピリ考えさせられてしまった。

せっかくオガ小の生徒に助けてもらった命、上昇気流のある崖の上から、また元気に大空に舞い上がりな。

写真は立派な葉を刈り取られ、細身になってしまったタコの木達。