MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

空蝉(写真俳句)

2009年08月02日 | 写真俳句
蝉の抜け殻(空蝉)の眼の部分が透明であることを知った。透明な空蝉の眼は光を返し、なお生あるものに見えた。

源氏の君は、高貴な身ながらも地方の役人の妻になった「空蝉」と一度は情を交わしたほどの仲だったのに、二度目は「空蝉」に薄衣を残して逃げられてしまった。その薄衣は蝉の抜け殻の「空蝉」のようだったことから、この張を「空蝉」と名づけられたといわれている。。
逃げたのは聡明な彼女が源氏とは身分が釣り合わない立場であることを理解して拒んだのである。
愛していながらも去らねばならぬ「空蝉」の眼には涙が輝いていたに違いない。
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