日本人のグループ3人で広州で最も美しいと言われる公園、流花湖公園の中にあるカラオケクラブに行って来た。
この公園は面積54万㎡と広大で、入り口が東西南北4箇所あり、タクシーの運転手はどの門から入るのか判らないと言って、かなり遠回りして到着した。
ちなみに大阪の長居公園は66万㎡なので、こちらのほうが少し狭い。
昼間の公園は有料であるが、夜の入場は無料で、公園の南門から直径60cm高さ10m以上ある見事な大王椰子の並木道を少し歩くと、ピンクのランプに照らされた流花倶楽部の入り口が見えてくる。
公園の中の大王椰子
壁にはカタカナと漢字で「クラブ流花」と表示され、これもピンクのネオンが点いていて怪しげである。
中はかなり広い造りで、入り口すぐ左にカウンターと、真中に広いスペースがあり、カウンターの向かい側はキープされたボトルが無数並ぶ壁である。
奥に歩いて行くと、カラオケのステージのようなものがあり、さらにその奥が廊下をはさんで10室の個室になっている。
個室に入るとお揃いのチャイナドレスのホステス、所謂カラオケ小姐がずらりと12人並び、3人指名して下さいときた。
こういう人身売買のような場面は本当に苦手で、最後に指名させて欲しいと言ったが、結局いつものように最年長の私が最初に指名するはめになった。
全員が不安そうな表情をした若い女性であったが、ここは看板がカタカナで「クラブ流花」と表示されていたように、日本人専門のカラオケクラブで、カラオケ小姐は全員日本語が話せるらしい。
そのカラオケ小姐たちは、なんとか指名にあずかろうと、すがるような表情で我々を見つめている。
その12名の中から、たった3人だけを選ぶという実に残酷な儀式が始まるのである。
この儀式で指名されれば、店から350元(5千円)の指名料を受けられるが、それに当たらなければ彼女らの取り分は0という厳しい現実が待っているのである。
グループメンバーが好みの女性3人を指名し、あぶれた9人の女性は内心の悔しさを笑顔で隠し、揃って有難うございましたと会釈をして退室していった。
指名された3人は久しぶりに指名にあずかったのか、本当に嬉しそうで、横に座ってマッサージをしてくれたり、中国語を教えてくれたり、次に来たときも指名してねと念を押すことも忘れていなかった。
実は中国の法律では、女性の接客係が客の横に座って接客することは禁止されているらしい。
しかし、北京から離れているためか、法が徹底しない広州では、こうした規制は誰も守らないのである。
11時半頃までそこにいて、3人で日本や中国のカラオケを歌って、一人480元(約7千円)を払ったが、実は全然楽しくなかったのである。
たとえ一時的であっても、人が人を買う人身売買のような経験はウンザリである。
流花湖公園の朝は市民の太極拳で始まる
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