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佐川美術館を訪ねて
趣味を楽しむ
/
2006年07月20日 21時21分20秒
ある梅雨の休日、朝起きるとなんとなく美術館を見てみたいという気分になった。
そこで大阪から新快速で滋賀県の守山まで出て、駅からバスで25分のところにある佐川美術館を訪ねてきた。
琵琶湖の湖畔道路から1キロくらい入った田園地帯にある佐川美術館は、1998年佐川急便創立40周年を記念して開館したというので、既に8年の年月が経ったことになる。
収蔵作品は、日本画家・平山郁夫氏と彫刻家・佐藤忠良氏の作品が中心で、2棟ある美術館は棟ごとに二人の作品を仲良く分けて展示してあった。
平山郁夫氏76歳は、仏教やシルクロードをテーマとした連作や、奈良・薬師寺の壁画で名高い日本画家であり、長らく東京藝術大学学長を務めていた。
佐藤忠良94歳は、現代具象彫刻の第一人者で、その作品は、穏やかな人物像が多く、日本人で唯一人、フランスロダン美術館で個展を開催した実績を持つ。
池の中の佐藤作品(蝦夷鹿)
佐川美術館が所有する作品は平山作品300余点、佐藤作品100余点という。
そのため一挙に展示することはスペース的に無理なようで、常時それぞれ50点くらいを順次入れ替えながら展示しているらしい。
それにしても膨大なコレクションの購入には、一体どれほどの金がかかったのであろうか。
美術館の敷地は大部分が人工池になっており、水の上に浮かぶように見える2棟の切妻屋根の展示館は、建設当時からデザインが高く評価され、 グッドデザイン賞(施設部門)、 JCDデザイン賞 ’98奨励賞、 中部建築賞1998入賞 、MARBLE ARCHITECTIRAL AWARDS EAST ASIA 1998、 照明普及賞 優秀照明施設賞 1998 、国際照明デザイナーズ協会照明デザイン賞1999優秀賞 、第23回HIROBA作品賞、 日本建築学会2000年作品選奨 、第41回BCS賞等を受賞している。
これほど多くのデザイン関連賞を一挙に受賞した建物は、日本でもそんなに多く無いのではないかと思う。
美術館の入り口は本館と同じグレーのモノトーンの屋根と壁でデザインされた別棟となっていて、そこで入場料1000円を支払い、橋を渡って池に浮かぶように作られた本館まで移動する。
そこから本館の入り口までは、右手に池を見ながら屋根を支える柱が何本も続く長いオープンエアーの廊下を歩くことになるが、その柱列と池のデザインが見事である。
池と建物とは目立たない溝で縁が切れていて、建物が直接池の水に接しているわけではないようであった。
建物と池がグレーのモノトーンで統一されているために、池の向こうにある森の緑が際立って美しい。
廊下の突き当たりの左に佐川美術館と書かれた木の看板が掲示されていたので、美術館の中に入ると天井が屋根の裏まである広大なロビーがあった。
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