今週末は天候も好く日中の気温が10度近くまで上がったので久しぶりに自転車トレーニングに出かけた。他の走者が地面から拾って撒き散らす雪解け水のしぶきが冬の太陽の光を反射して虹色の空間を生みだす。雪解けの濁った水は全身を覆い体も自転車もかなり汚れる。乾燥したアスファルト上では路上に捲かれた凍結防止の塩の塊が車のタイヤで摩り下ろされてパウダー状になり埃となって舞っている。路上の環境はタフだが背中にはしっかりと汗を掻き気持ちの良い走りであった。2時間半程の走りであったが最後は足が攣りそうな状態をこらえるのがやっとで冬季間の運動不足を痛感させられた時間でもあった。
自宅に帰る途中でバイクショップに寄った。エスプレッソコーヒー以外に買うものは何もないのであるが最近の自転車のトレンドを時々確認する意図を持って店内を彷徨う。自転車は移動の道具だけではない。自身の内部にある思いというエネルギーをスピードに変換し風が自身を包んで吹き抜けていく時に様々なストレスを開放する装置だと理解する。だから自転車は体に良いよりも心に好い。ケツが泥で濡れて冷たく、足が攣ってしゃがみ込んだまま動けなくなったとしても、それが痛楽しいと思えるのは自転車が気持ちを開放してくれるからである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます