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" AS SLOW AS POSSIBLE AND AS FIRST AS NECESSARY "

アメリカの匠

2013年11月24日 | VINTAGE CARS

 アメリカの骨董品は面白いねぇ。

文章で書かれた古い歴史の説明ではなくて当時人々が使っていた物、

それを手に取り眺めながら当時の人々が何を考えていたかを考える。

そういう事が楽しいから僕は骨董品が好きなんだわなぁ。

 と、

 

1914年にアメリカの職人が製作した、

ジュエリーボックスを手にしながら僕に話しかけた方がいた。

 

アメリカ人は日本人より手先が器用ではないから、

物作りには向いていない!?

物作りはアメリカ人より日本人の方が得意である。

と、僕は理解していた。

 

しかし、

この第一次大戦以前に製作された宝箱の上質な出来合いを観ながら、

アメリカでも手先の器用な職人が存在していた事を理解した。

いや、今でも存在しているのではないだろうか?

 

今の物の使い捨ての時代とは異なる価値観の時代。

物には溢れていないが、

道具に対して豊かな価値観を持ち備えた時代だったのではないだろうか?

 

これ、面白いでしょ!

年代はそれ程古くはないけど...。

 

サックスホーン...ですよね。

ランプ(照明)になってんだよ。

こういう発想って、面白いよなぁ!

 

こうやって次々と自らのコレクションを紹介してくれた。

...

 

その中でも特に自慢のコレクションがこれです。

1963 年製 キャデラック

現在進行形で、コツコツと時間を掛けて仕上げられています。

 

この真直ぐな長ーいライン、これが実にいいねぇ!

フロントボンネットとリアのトランクの長さのバランスが同じでしょ!

この時代の車っていうのは今の車には無い物が沢山ある。

...

 

ジュエリーボックスで分かるように、本来アメリカ人は手先が器用であった。

サックスホーンの照明器具で分かるように、

アメリカ人は物造りや道具に対してユニークな遊び心を持ち合わせている。

 

そのアメリカ人が本来持ち合わせていた職人気質が実体となって現れた現象の一つが、

アメシャ、

1950年代から70年初頭の石油ショックの間に製作された、

 MADE IN USA の自動車です。

 

この時代のキャデラックの各部は実に凝った造りである。

 

当時は、大きさもステイタスであった。

豊かさを誇る、その箱がこれです。

人々は富の象徴をキヤデラックに求め、キャデラックはそれに応えた。

 

各部の造りが今となっては新鮮に感じる。

 

外観にプラスチックは使用されていない。

メッキは前部やり直したよ!

 

部品も中々出てこないんだわなぁ。

 

プラスチックが使用された部分というのは、

ウインカーとテールランプです。

 

オーナーはこの車の持つラインを観て、

なんとも言えないねぇ、この美しさは...。

言葉では表現出来ない感を持っておられました。

 

車の大きさに比較すると内部は決して広くはない。

豪華であるがシンプルである。

電動式ミラーや窓など、

高級車が持っていた装備は当時既に持ち合わせている。

 

幅30センチのドアと、それを支えるヒンジ。

ずっしりとしたドアの存在感はたまらない魅力がある。

 

  今もアメリカには自国産の古い車を誇りに思う人々は多い。 

 

これを観た人々によく真剣に聞かれるんですよ、

売ってくれないかっ?てね。

売らないよ、何故だか分かる?

 

コツコツつつく楽しみがあるからだよ。

 

...、現在の匠ですね。

 

ニューヨークはもう冬だな、そろそろこいつは春まで冬眠させるよ。

 

コメント
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