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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

村木元局長へ賠償―幕引きが早すぎる

2011年10月17日 15時15分26秒 | 日本政治
村木元局長に3700万円賠償へ 国が違法捜査認める(朝日新聞) - goo ニュース
 郵便不正事件ほど、謎に満ち、また、日本国の闇が交錯する事件はないのではないかと思うのです。関連する人物や組織の名を挙げただけでも、一筋縄ではいかない事件であることは明らかです。

 本日、東京地裁は、冤罪とされた村木元局長に対して、国の違法捜査を認めて3700万円の賠償を支払うよう判決を下したと報じられています。国が、この判決を認めたため、結審となるそうですが、このままでは、事件の真相が闇に葬られてしまいそうです。前田元検事の改竄自体は違法行為なのですが、改竄されたフロッピー・ディスクそのものは、裁判では証拠としては採用されませんでしたし、報告書には、改竄前の日付が記されていたそうです。つまり、このことは、改竄という違法行為によって、村木氏が逮捕・拘留されたのではないことを示しています(判決では無罪…)。ですから、国家賠償の対象となることにも疑問がありますし、政府が、この判決を早々に認めたとしますと、いよいよもって、怪しいお話となるのです。改竄を行った前田元検事は、小沢氏の事件にも、朝鮮総連の事件にも関わっており、国側が控訴を見送った背景には、早期の幕引きを願う何らかの政治的な思惑があるのかもしれません。あるいは、この事件には、表には出ない、何らかの闇の組織が蠢いているかもしれないのです。

 郵便不正事件については、当時の局長であった村木氏にも局内の監督責任があり、氏は、被害者のみというわけではありません(私見としては、厚労省の偽証明書の発行こそ、日本国の信用を貶めた最大の汚点…)。日本国が健全性を取り戻すためには、こうした闇の事件の真相こそ、国民の前に明らかにすべきと思うのです。

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