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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

NHKのスリム化を

2007年11月27日 20時25分11秒 | 日本政治
 現代という時代におけるNHK=公共放送の存在意義とは、一体、何なのでしょうか?この”公共”とは、中立・公平性を意味するのでしょうか?もし、公共新聞というものがあれば、より多くの人々が疑問を持つことになるのでしょうが、公共放送に限っては、何故にか存在してしまっているのです。

 それでは、NHKには、どのような公共性に基づく存在理由があるのでしょうか。公共性を吟味してみますと、1.有事や災害時の情報提供、2.教養・教育番組の作成・提供、3.ニュース報道や国会中継などを挙げることができます。ただし、1については、有事や災害時に民間の電波を臨時に使用できる権限を政府に与えることで、この役割を果たすことができますし、3についてもニュースの選択や解説に偏向がある場合には公共性が欠けてしまいます。このように見てみますと、NHKの役割は、かなり絞り込むことができるのではないか、と思うのです。

 国民は、テレビ購入に付随して受信料を支払わねばならず、NHKの肥大化は、政府と同様の行政の無駄の問題を数多く抱えています。バラエティー、ドラマ、歌謡番組などの民放と競合し、かつ、国民の選好が分かれる部門は全く必要ありませんし、むしろ、特定の団体や集団の利権にさえなっていると言えましょう。常に、社会に対して手厳しい批判を加えているNHKこそ、率先して自らを改革すべきなのではないでしょうか。

  

 

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