教育誌「事実と創造」に田中憲夫(元宮城小学校長)の表現活動についての文がありました。私も同様に感じていることがありましたのでその一部を掲載させていただきました。
○「その気になる」・「楽しくなる」・「心地よくなる」
小学校の子どもたちには、「表現活動(身体表現活動)」に取り組む時のキーワードは、「その気になる」ことだと思っています。
子どもたちは、「その気になる」のでないと、形だけを追いかけ始めます。やたらと手を挙げたり、やたらと床を踏み鳴らしたり、やたらと動き回ったり、やたらとコビやシナをつくったり、等々。子どもたちは、「やたらと」することが「表現活動(身体表現活動)」だと誤ってしまうからです。
また、子どもたちは「その気になる」のでないと、パターン化した動きに流れていきます。「考えるポーズ=腕を組んで首を傾げる」、「怒りを表すポーズ=片足で強く床を鳴らす」、「相手を誘うポーズ=手招きする」、「喜びを表すポーズ=両手を交差させて上に回す」、「広々したことを表すポーズ=片手を水平に回す」等や、言葉の語尾を変に伸ばしたり、強めたりするのは全国共通のようで、各地の学芸会に見られる表現方法です。
更には、子どもたちは「その気になる」のでなく、しかも何をしたらいいのか分からなくなると、突っ立ったままの何の表情・表現もしなくなります。こうなると最悪です。先生からは、表現力ゼロの子どもと烙印を押され、「表現活動(身体表現活動)」に取り組む度に、どうでもいい役に回されます。一方、子ども自身は、「俺はヘタクソなんだ」と自暴自棄になり、「表現活動(身体表現活動)」は、縁のないものと遠ざかっていきます。・・・・・・・。
※ この文章を読んで、私もまったく同じようなことを感じている。拙者の前ブログに掲載した「学習発表会の演技で留意すること」にも書いたとおりである。
それにしても、この「その気になる」・「楽しくなる」・「心地よくなる」表現方法 は、指導者である教師がまず基本を学ばなければ、子どもに指導できない部分がある。それらは斎藤喜博の実践した本や映像(写真集・DVDなど)、宮坂義彦、大槻志津江先生の実践や研究会から学ぶことがよいだろう。
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