松明 ~光明を指し示して~

暗闇を照らし赤々と燃える。が、自身が燃え上がっては長くはもたない。火を消すことなく新しい松明へと引き継がれねばならない。

S先生の「ごんぎつね」の授業から~その2

2015-11-06 07:35:08 | Weblog
            授業後にも議論する子どもたち、これこそアクティブラーニング


○学習課題=「なぜ死にかけているのにうなずいたのか」
「ごんがうなずいた根拠になる文はどこか」ということでその前文の4つから選択させたのがよかった。選択させることは、全員参加の授業なること、考える力をつけることに役立つからである。

○「ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは」の文が選ばれる。教師が、これおかしな言い方だね。倒置法に気づかせる。これは、とてもよい。兵十の気持ちの表れの順位、文法の学びになるからである。また、例文を作らせ理解を広めたのもよい方法である。ただし、多くの子どもが理解できていたようなので6人も例文を発表させなくてもよかったように思われる。この後の大切な追求課題に時間をとりたかった。

○「ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは」の文章から、どの言葉が大切か考えさせた。倒置法であるので「ごん、おまいだったのか、」となる。子どもたちも理解できていたようである。
 この文章を分けて「か」が注目された。教師が用意した「か」の使い方の中から9番の「そのことが以外で、おどろいた気持ちや納得しない気持ちを表す。」を子どもたちが選択した。また、「か」には感動という意味もある。ここまではよかったのだが、ここから少し授業が複雑になってきた。原因は発問があちこちに飛び何を追求したいのか参観している私にはわからなくなってきた。(これは私の能力のなさの問題かもしれない)今までの心地よい授業のリズムが崩れてきたようである。

板書は
か=つぐないを始めたことが以外でおどろいた気持ち
納得=よく理解し、みとめる

ここで何が以外なのかが問題である。これは兵十の言葉である。兵十はごんの「つぐない」が理解できていたとわ思われない。この以外の内容は、いたずらばかりしていたごんが、くりをくれた行為と読み取れる。
兵十がごんのつぐないを理解したのは、火なわじゅうをばたりと取り落としたときと思われる。
 か=そのことが以外で、おどろいた気持ちや納得しない気持ちを表す。
この場合、「そのこと」とは何でしょう。という発問があればよかった。
そうすれば、「つぐないを始めたこと」が以外でおどろいたとはならなかったと思われる。
したがって、兵十のごんへの理解が100%になったところはどこでしょうと発問したかった。そうすれば、火なわじゅうをばたりと取り落としました。というところでは、50% 60% 70%などの意見はでなかったのではないか。
 火なわじゅうをばたりと取り落としたとありますがどうしてでしょう。
ばたりと取り落とすとはどういう状態なのか。
「どこで兵十は、ごんの行為が100%理解できたのか」を先にやる。

S先生の解釈も下記のようでしたね。
「ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは」
そこで、「おや」 の時点で、兵十がごんのどこまで何となく分かったのかを考えさせよう。
ばたりと取り落としたのは100%理解したからだ。

「ごん、おまいだったのか、いつも、くりをくれたのは」
①いつも栗をくれたのは君ですか?
②いつも栗をくれたのは、君だったなんて驚いた!
この時点では、100%にはなっていない。

ごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。
「なぜ、ごんはうなづいたか」
最後の力を振り絞ってうなづくとしたらどっちだろう?
①栗を持ってきたのがごんだと分かってくれた
②つぐないができた
ここですぐにどっちか考えさせると、半数は①を選ぶだろう。

兵十の気持ちが30、60、80→100%に変わったのはどこか。
火なわじゅうをばたりと取り落としたである。

授業が複雑になってしまったのは、火なわじゅうをばたりと取り落としたときの兵十の気持ちとごんは、ぐったりと目をつぶったまま、うなずきました。のときのごんの気持ちをいごっちゃにして考えさせてしまったようである。すっきりと分けて追求させたかった。

 私の見方や考え方に誤りがあるかと思いますにで次の研究会で話し合いたいです。


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