丹生神社禁殺生は、そこから少し有田川をさかのぼった旧金屋町でお生まれになった明恵上人に関係するのではないかといわれております。
その明恵上人の誕生の地が遺跡として整備されています。現在は有田川町歓喜寺ですが、旧住所は「紀伊国在田郡石垣荘吉原村 」となっています。
ここに立つ石の卒塔婆は明恵の高弟の義林房喜海が、上人入寂後の嘉禎2年(1236)に木製の卒塔婆を建立したが、その後朽ちたので、比丘弁迂
が一族を勧進して康永3年(1344)に石づくりとしたのが現存する卒塔婆といれています。
現在はその手前に上人の詠んだ歌が石碑に刻まれています。
「ふるさとの宿には ひとり月やすむ 思ふも寂し 秋の世の空」
その西側には上人の胞衣塚がひっそりと建っています。