「キイジョウロウ」はカタカナでは何が何かわからないであろう。漢字で書くと、「紀伊上臈」。「紀伊」は紀伊半島産、「上臈」は、広辞苑によると『上臈女房』の略、つまり『身分の高い女官』のことである。同書には詳しい官位が示されているが、現代の人間にはピンとこないことばばかりである。
ジョウロウホトトギスは、牧野博士が高知県で発見し命名したようである。九州から神奈川県までの太平洋岸に自生するが、紀伊半島、静岡、神奈川のグループは、茎の毛や葯の色が異なり、変種と扱われている。紀伊半島産をキイジョウロウ、静岡産をスルガジョウロウ、神奈川産をサガミジョウロウと称している。
キイジョウロウは、田辺市以南に自生する。写真の株は多分、紀伊半島西岸では最も北に位置するのではないだろうか。
わりと目立つところにあるのだが、垂直に近い崖の中ほどに垂れ下がっているので乱獲を免れているようだ。気が付かれないようでもない。この対岸は草が生い茂っているのだが、踏み荒らした跡がある。たぶん私のように写真を撮りに来たのであろう。今後も心ある人々に見守られずっと咲き続けて欲しい。
ジョウロウホトトギスは、牧野博士が高知県で発見し命名したようである。九州から神奈川県までの太平洋岸に自生するが、紀伊半島、静岡、神奈川のグループは、茎の毛や葯の色が異なり、変種と扱われている。紀伊半島産をキイジョウロウ、静岡産をスルガジョウロウ、神奈川産をサガミジョウロウと称している。
キイジョウロウは、田辺市以南に自生する。写真の株は多分、紀伊半島西岸では最も北に位置するのではないだろうか。
わりと目立つところにあるのだが、垂直に近い崖の中ほどに垂れ下がっているので乱獲を免れているようだ。気が付かれないようでもない。この対岸は草が生い茂っているのだが、踏み荒らした跡がある。たぶん私のように写真を撮りに来たのであろう。今後も心ある人々に見守られずっと咲き続けて欲しい。