野ゆき山ゆき海邊ゆき

日々の生活の中で出合う自然や民俗、歴史遺産を記録します。主な舞台は和歌山県中部。タイトルは佐藤春夫の「殉情詩集」より。

暮れそめて鐘や 響くらん

2011年03月31日 | 植物
タイトルのあとに続くのが『鐘に恨みは数々ござる』。長唄「京鹿子娘道成寺」の一節である。ご存じの安珍清姫物語は鐘楼が炎上するところでクライマックスを迎える。その鐘楼があったのが入相桜の所だと言われている。
入相桜はちょうど満開を迎えている。入相の頃桜を見続けていたが、暮れそめの光で赤く染まる入相桜は壮観であった。
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咲き残り

2011年03月31日 | 植物
今日も気温が低いが、もう春分を10日ほど過ぎて高い日射しが降りそそぐ。その日射しでサザンカの赤がさえるが、サザンカには冬の日射しこそがよく似合うように思う。ふと百人一首の「八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり 」が思い浮かびそれをもじって「さざんかの咲き残りたるさびしきに君なき宿に春は来にけり」をつくってみた。サザンカは冬の季語だがこの場合ご勘弁を。(^^;
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プチ太陽柱

2011年03月29日 | 色と光
紀の川市の平池は夕日百選に選ばれている。今日平池を訪れたがたまたま日没時でほんのりと淡い太陽柱を伴った夕日がちょうど西の山に沈まんとしていた。太陽はかなり赤く見えたが写真にすると補正のためか黄色くなっている。太陽柱も写真にすると淡い炎のように見える。
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桜と、犬と、それから私

2011年03月28日 | 植物
私のヤマザクラが満開を迎えた。昨年より10日ほど遅れている。ようやく春うららの季節到来か。
タイトルは金子みすゞの詩から引用した。有名な『鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。』で結ばれる詩である。タイトルは「私と小鳥と鈴と」。それに触発されてヤマザクラと愛犬の影、それに私の影のスリーショットを撮った。おわかりだろうか。
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地震雲?

2011年03月27日 | Weblog
今夕西の空に、立ちのぼるような雲が見えた。この手の雲は地震の前兆と結びつけられるきらいがあるが、地震と雲は有意な関係はあるとはいえない。
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萌いずる

2011年03月26日 | 植物
今日も北風が吹く寒い一日だった。春への歩みも停滞気味かと思いきや、木々が芽を吹き始めた。これを見て「萌いずる」という言葉を思い出した。何だったか?探してみると、志貴皇子の「石激る垂水の上のさわらびの萌え出ずる春になりにけるかも」の中にあった。この歌で「萌いずる」は早蕨だが、私が見たのはコナラのようだ。
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悪しき実?

2011年03月26日 | 植物
シキミは葬式に欠かせない木である。墓地にも植えられるようだが、これは土葬時代の名残で、シキミの香りの強さを利用しオオカミなどから防ぐために植えられたのだそうだ。もともとは照葉樹林の構成種のようだ。私は旧美山村の白馬山頂付近でこの花を見たことがある。実に限らず樹木全体に有毒成分を含み、特に果実のハナノミンという成分は猛毒で食べると死ぬことがあるようだ。そこから「悪しき実」→「あしきみ」「しきみ」とよばれるようになったというが定説ではない。果実が重なることから重実(しきみ)という説もある。
モクレンの仲間であるが、サカキやオガタマノキとは一線を画してシキミ科が設けられている。写真は散歩道の畑に植えられていた。
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富田の水が消えた

2011年03月25日 | Weblog
世界の名水「富田の水」が店頭から消えた。東京の浄水場で乳児基準値以上の放射能が検出されミネラルウオーターが品薄とニュースで報じられているが、当地も例外ではないらしい。原発震災の波及効果は凄まじい。
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寒い

2011年03月25日 | Weblog
3月も終わろうとしているのに寒い。今朝結氷を見た。天気も不安定である。晴れていたと思うと雲が広がり雨がパラパラと落ちてくる。風は冷たい。夕方の空はまるで冬である。
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北帰行

2011年03月24日 | 動物
寒いとはいえ、春分の日を過ぎて太陽は高さを増しつつある。3月始め頃には地上付近にいるシロハラやツグミの姿をよく見た。北帰行に備え十分なえさを確保しようと地上を這い回っていたのかも知れない。最近あまり目につかないが、太陽高度の変化を感じ取って多くが旅立ったのだろうか。写真は3月12日に撮影したツグミ。
「北帰行」とくれば小林旭だが、Youtubeで検索すると、ちあきなおみ、石川さゆり、倍賞千恵子、加藤登紀子、武田鉄矢、ボニージャックスと何人もの歌手によって歌われている。私としては、本家の小林旭さんより、ボニージャックスの格調高さ、ちあきなおみさんや加藤登紀子さんの叙情性に魅力を感じる。歌詞は、失意のうちに都を離れ北へさすらう者の心情を歌った内容だが、本来は旧満州の旅順高等学校を放校された宇田博氏の心情を歌ったものであるようだ。
原詩は
『一 窓は夜露にぬれて  都すでに遠のく 北へ帰る旅人ひとり なみだ流れてやまず 

 二 建大一高旅高    追われ闇を旅ゆく 汲めど酔わぬ恨みの苦杯 嗟嘆(ああ)ほすに由なし

 三 富も名誉も恋も  遠き憧れの日の 淡きのぞみはかなき心 恩愛我を去りぬ

 四 我が身容るるにせまき 国を去らんとすれば せめて名残りの花の小枝 盡きぬ未練の色か

 五 いまは黙して行かん  なにをまた語るべき さらば祖国わがふるさとよ あすは異郷の旅路』
                 「北帰行と宇田博」http://pub.ne.jp/yosh/?entry_id=943707より引用

いやはや高校生の作詞とは思えぬ格調高い歌詞である。
両者を比較すると、「北帰行」は原詩の1番はそのままに、2番は原詩3番を大きく改変、3番は5番を少し改変していることがわかる。原詩は格調高いものの、そのままではヒットは飛ばせなかっただろう。
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