蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

福井県丸岡町  坪川家

2007-05-06 22:11:59 | 古民家、庭園
北陸自動車道の丸岡インターを降りて、県道を東に回り込む。辺りは、田植えの真っ盛りだ。金元で、そういう平らな風景を離れ、国道364号線をどんどん登っていく。福井は、道がいいのと、表示が親切なのが助かる。古民家なんてのは相手にしないよ、という感じで、すぐ近くに行くまで一切案内表示の無い県もあるのだが、少なくとも坪川家に関しては、ちゃんとした表示がインターすぐの所から立っている。
高速道路を長時間走ってきたせいか、速度感覚が少しおかしい。結構なペースで走ってしまう。5分といわず、3分も走れば非常にのどかな世界になる。地図の上では、そこそこの距離が有りそうに見えたのだが、あっという間に到着してしまった。
駐車場には大型バス用のスペースもあり、訪れる人も多いのだろうが、9時開館のところを9時5分についたので、辺りに人気はない。受付の係の人をインターフォンで呼び立ててしまった。




坪川家の建築年代は、はっきり分かってはいないが、中世末期といわれる、福井で一番古い民家のようだ。


屋根は、吹き直した直後で、非常に状態がよい。これだけ重厚な造りをしているのだから、かなりの各の家であることが伺える。この地区が丸岡町に併合されるまでは、代々村長を勤めた家だという。

自然の材の曲を生かした柱は、非常に巧みなものだ。但し、内部は撮影禁止なので、写真はなし。

囲炉裏には、屋根を虫から守るため、火が入っていた。その囲炉裏端でお茶をいただいていると、なんともゆったりとした気分になる。


裏山の湧き水を今日も台所に引き、流しには水があふれている。




坪川家の裏は、江戸初期に作られた回遊式庭園になっている。こちらは苔の保護のために回遊することはできなかったが、裏山の緑を借景として、素朴な石組みが美しい。


庭園は、裏山との間のごく限られた平地に作られている。




朝早くの見学だったので、裏山の蔭がまだ屋根にかかっている。最初の写真と較べると、時間の経過がわかる。


伝統ある日本の原風景だろう。