2003年1月20日。
放射線の初診。
始まる前から 終わる日を 数えていた。
ところが今日は 説明とマーキングのみ。
さっそく 一日 終わる日が ずれた。
放射線といえば、原爆とおなじ、
なあんてことは 考えなかった。
やるのが 当たり前と 思っていたから。
被爆するのが怖いと、嫌がる人もいると 後で知って、
ふ~ん、てなかんじ。
ニブイだけか。
放射線治療は 食事制限がないって事を
喜んでた。
のーてんきオバサン。
放射線治療室は 地下にあって、
そういえば 少しばかり 厳重そうな感じ。
マーキングでは、上半身裸で、
両手を 頭の上で組んで、
まな板の上に乗って、じっと動かないでいる。
情けない姿だ。
ところが 技師のおじさんは、
音楽をかけて、鼻歌交じりで、
あちらへ こちらへ、飛び回っている。
結構ハードな 仕事のようだが、
とても楽しそう。
時間がかかったけど、おかげで我慢できた。
胸には 赤い線と黒い線が引かれた。
消えないように、お風呂でこすっちゃいけないんだって。
1月21日。
放射線治療 第一回目。
皮膚のピリピリなど、な~んにもなかった。
あっという間に終わった。
入院中、私の下着のシャツを見ると、
看護士が 「あれ?」 てな顔をする。
「裏返しなの?」
「いいえ、これが わたしの表なんです。
縫い目が 肌に当たると、ごろごろして 痛いから。」
すると みんなに心配された。
放射線治療で 肌がひりひりすることが あるからと。
案外 心配するほどのことは なんじゃないか?
週に2回、放射線科の医師の 診察を受けつつ、
放射線を 胸にかける。
角度を変えて、2回。
これを、月曜から 金曜まで、5週間、25回。
帰りに バス共通カードと JRの定期券を購入。
憧れてた、SUICA にする。
私が定期券を使うなんて。
なにしろ 外に 出ない生活。
娘が生まれる 一ヶ月前までは 定期を使って
私鉄、国鉄、地下鉄と 乗り換えて 通勤していたけど、
こちらに来てからは
イトーヨーカドーに 月に一回 買い物に行きたい、
が口癖の私。
毎日 電車に乗って お出かけなんて。
通いきれるかどうか、不安がすこし、
ドキドキ、わくわくも 少し。
ところが、間が悪く、
リニアックという機械を一台、
新しくて良いものに 交換工事中とかで、
一台しか 稼動していない。
毎日1~2時間、待たされる事になった。
朝9時に 家を出て、
駅前の駐車場に 車を置いて
電車・バスを乗り継いで病院へ。
病院で 放射線を浴び、
バスで 駅まで。
帰りに 駅前で お昼を食べ、
電車に乗る。
電車を降りて、駐車料金を払って 車を出し、
家に帰るのが 5時過ぎ。
一休みして、晩御飯の支度。
こんな日々が 始まった。
毎日同じような時間に 放治に来る人たちとは、
自然に顔なじみになる。
乳腺の患者が多い。
つまり、おばさんが いっぱい。
胸のピリピリは ちゃあんと始まった。
みんな、ガーゼのハンカチを胸にあてたりして、
それぞれに工夫していた。
日々の楽しみは、
駅前のデパートで食べる、お昼ご飯。
これが一番の楽しみだから、何が食べたいか、
よーく 自分自身に聞くようになった。
そば・うどんが 多かった。
ファスト・フードは 食べたくなかった。
湯葉あんそば、 鍋焼きうどん、
味噌ラーメン、 天ぷらそば、
けんちんうどん、ほうれん草のスパゲッティ、
きのこそば、 梅紫蘇巻きかつ定、
カツ煮定食、 鴨せいろそば、
カツ丼、 ボンゴレ、
ジャコのピラフ、 キツネそば。
毎日、贅沢していた。
亭主には 内緒。
だって、お昼が楽しみだったんだもん。
安いときで キツネそば、577円。
一番高かったのが、梅紫蘇巻きカツ定食、1301円。
もう一つの楽しみは、
本屋さん。
デパートに一軒、駅ビルに一軒、この2箇所には
良く立ち寄った。
そして 何かしら本を買った。
本屋に行くと いつも何かしら買うのだが、
毎日のように行っても、その習慣で何か買ってしまう。
一番高かったのが、これ。
『乳がん全書』福田護編著、法研、2002.3.26、2300円。
近くの本屋だったら、絶対買わない。
がんセンターの近くの本屋だったから、買えた。
この本は、わかりやすかった。
私の、お勉強の、はじまり、はじまり。
放射線の初診。
始まる前から 終わる日を 数えていた。
ところが今日は 説明とマーキングのみ。
さっそく 一日 終わる日が ずれた。
放射線といえば、原爆とおなじ、
なあんてことは 考えなかった。
やるのが 当たり前と 思っていたから。
被爆するのが怖いと、嫌がる人もいると 後で知って、
ふ~ん、てなかんじ。
ニブイだけか。
放射線治療は 食事制限がないって事を
喜んでた。
のーてんきオバサン。
放射線治療室は 地下にあって、
そういえば 少しばかり 厳重そうな感じ。
マーキングでは、上半身裸で、
両手を 頭の上で組んで、
まな板の上に乗って、じっと動かないでいる。
情けない姿だ。
ところが 技師のおじさんは、
音楽をかけて、鼻歌交じりで、
あちらへ こちらへ、飛び回っている。
結構ハードな 仕事のようだが、
とても楽しそう。
時間がかかったけど、おかげで我慢できた。
胸には 赤い線と黒い線が引かれた。
消えないように、お風呂でこすっちゃいけないんだって。
1月21日。
放射線治療 第一回目。
皮膚のピリピリなど、な~んにもなかった。
あっという間に終わった。
入院中、私の下着のシャツを見ると、
看護士が 「あれ?」 てな顔をする。
「裏返しなの?」
「いいえ、これが わたしの表なんです。
縫い目が 肌に当たると、ごろごろして 痛いから。」
すると みんなに心配された。
放射線治療で 肌がひりひりすることが あるからと。
案外 心配するほどのことは なんじゃないか?
週に2回、放射線科の医師の 診察を受けつつ、
放射線を 胸にかける。
角度を変えて、2回。
これを、月曜から 金曜まで、5週間、25回。
帰りに バス共通カードと JRの定期券を購入。
憧れてた、SUICA にする。
私が定期券を使うなんて。
なにしろ 外に 出ない生活。
娘が生まれる 一ヶ月前までは 定期を使って
私鉄、国鉄、地下鉄と 乗り換えて 通勤していたけど、
こちらに来てからは
イトーヨーカドーに 月に一回 買い物に行きたい、
が口癖の私。
毎日 電車に乗って お出かけなんて。
通いきれるかどうか、不安がすこし、
ドキドキ、わくわくも 少し。
ところが、間が悪く、
リニアックという機械を一台、
新しくて良いものに 交換工事中とかで、
一台しか 稼動していない。
毎日1~2時間、待たされる事になった。
朝9時に 家を出て、
駅前の駐車場に 車を置いて
電車・バスを乗り継いで病院へ。
病院で 放射線を浴び、
バスで 駅まで。
帰りに 駅前で お昼を食べ、
電車に乗る。
電車を降りて、駐車料金を払って 車を出し、
家に帰るのが 5時過ぎ。
一休みして、晩御飯の支度。
こんな日々が 始まった。
毎日同じような時間に 放治に来る人たちとは、
自然に顔なじみになる。
乳腺の患者が多い。
つまり、おばさんが いっぱい。
胸のピリピリは ちゃあんと始まった。
みんな、ガーゼのハンカチを胸にあてたりして、
それぞれに工夫していた。
日々の楽しみは、
駅前のデパートで食べる、お昼ご飯。
これが一番の楽しみだから、何が食べたいか、
よーく 自分自身に聞くようになった。
そば・うどんが 多かった。
ファスト・フードは 食べたくなかった。
湯葉あんそば、 鍋焼きうどん、
味噌ラーメン、 天ぷらそば、
けんちんうどん、ほうれん草のスパゲッティ、
きのこそば、 梅紫蘇巻きかつ定、
カツ煮定食、 鴨せいろそば、
カツ丼、 ボンゴレ、
ジャコのピラフ、 キツネそば。
毎日、贅沢していた。
亭主には 内緒。
だって、お昼が楽しみだったんだもん。
安いときで キツネそば、577円。
一番高かったのが、梅紫蘇巻きカツ定食、1301円。
もう一つの楽しみは、
本屋さん。
デパートに一軒、駅ビルに一軒、この2箇所には
良く立ち寄った。
そして 何かしら本を買った。
本屋に行くと いつも何かしら買うのだが、
毎日のように行っても、その習慣で何か買ってしまう。
一番高かったのが、これ。
『乳がん全書』福田護編著、法研、2002.3.26、2300円。
近くの本屋だったら、絶対買わない。
がんセンターの近くの本屋だったから、買えた。
この本は、わかりやすかった。
私の、お勉強の、はじまり、はじまり。