ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

丸市 @岐阜県岐阜市 (3) (※閉店)

2016年08月21日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

ある日の夕方「営業中」を示す黄色い回転灯(パトランプ)を確認して、岐阜市花沢町のお気に入りの食堂「丸市」へ(まだこの訪問の時には閉店の予告は貼られていなかった)。店に入ると主人も女将さんもテレビを見ながら休憩中。サッと席を立って「いらっしゃいませ」と招かれ、カウンターにお茶を運んで下さった。この日注文したのはこちらで一番高いメニュー「カツカレーライス(上)」。といっても580円なんだけれど。「並」がある訳ではないので、何を以って「上」なのかは分からないが(肉質かな)、ワクワクして待つ。じっくりとカウンター前に貼られたメニューを眺めてみると、店名の前に「安くておいしい店」とある。そうそう、本当にその通り。頭上の額に入った主人の調理師免許には昭和33年と記述があったので、その頃に店を開いたのだと思っていたが、ゲンゴロウさんのブログで店の沿革が詳しく明らかに。何と先代からの歴史があり、戦後すぐの開業だそうだ。やはり店で感じたあの雰囲気はそうだったか。ますます閉店が惜しい…。

いつものように静かに調理が進み、カツカレーが運ばれた。「お水にしましょうか」と冷たい水、それに紙ナプキンに包まれたフォークも一緒に置かれる。食べる前からそのテーブル上の佇まいにニンマリ。カツは想像した通り、自分好みの細かいパン粉で揚げられ、カレーにどっぷり浸かっている。カレーは意外にもしっかりとした辛さがあり、食感の残る玉ねぎがたっぷりと入って、旨い。慌てて口にカツを放り込んだので、案の上、上あごをベロンと火傷(毎度やってるナ…)。お構いなしに熱々を食べ進み、お皿を空にした。派手さは無いけれど、何食べても旨いなァ。(勘定は¥580)

前回の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4)(5)(6

※平成28年8月末を以って閉店されました

丸市(丸市食堂)

岐阜県岐阜市花沢町3-25

 

( 岐阜市 ぎふ まるいち まるいち食堂 洋食 麺類食堂 大衆食堂 カレーライス カツカレー ライスカレー 中華そば 天ぷら中華 ラーメン 丼ぶり 閉店 ) 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロムビア @岐阜県岐阜市 (2) (※閉店)

2016年08月20日 | 岐阜県(岐阜)

仕事で岐阜市内にいたある日に、北一色にある喫茶レストラン「コロムビア」へ。この日はランチタイムを逃してしまい、昼飯を食べておらず、かなり外れた時間。とすれば役に立つのが中休みの無い喫茶店。特に食事する人が大半のこの店は、味もヴォリュームも文句無しで有り難い。店に入るとさすがに客は誰もおらず。ビロードのソファに腰かけ、こちらの名物とも言える「豚の生姜焼き定食」を注文。もちろんこんな時間でもすんなり注文が通る。雑誌でも読もうとレジ近くに足を運ぶと、何と「9月で閉店」のお知らせが! あ然…。いつも時分どきは駐車場に車を停められないほど客でいっぱいの店なのにどうして…? 最近閉店がらみの話が多くてゲンナリ。日本はどこへ行っても画一のコンビニとチェーン飲食店ばかりになってしまうのかしらん。

しばらくして定食が運ばれる。大きめの茶碗に盛られた多めのご飯、味噌汁、漬物、それに他の店だったら(薄めの)「トンテキ」と言ってもいいくらいの厚みと大きさの生姜焼きが2枚、つけ合わせはドレッシングがかかった千切りキャベツ、キュウリ、トマトのフルラインナップ。さっそく箸を取り上げ、かぶりつく。やや甘めの味付けの生姜焼きは存在感たっぷり。生姜の効きは若干弱め。脂の甘みが旨い。ご飯がすすんですすんで止まらない。時折つけ合わせのサラダや味噌汁でアクセントをつけながら、一気呵成に完食した。この店に足繁く通う常連客がこれを食べられなくなると寂しいだろうし、困るだろうナ。閉店までにあと何回来られるか分からないが、何とか足を運んでみよう。(勘定は¥750)

前回の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3)(4

※平成28年9月末を以って閉店されました

 

コーヒー&レストラン コロムビア 

岐阜県岐阜市北一色7-25-17

 

( 岐阜 岐阜市 ぎふ きたいっしき コロンビア 喫茶 コロムビアランチ 生姜焼定食 唐揚げ定食 カツ丼 ナポリタン 鉄板スパ 鉄板スパゲティー オムライス )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Greatest Hits / Blondie

2016年08月19日 | パンク・ニューウェーヴ

Greatest Hits / Blondie (2002)

ブロンディ(Blondie)のベスト盤を安価で発見し、購入。自分がブロンディーを知ったのは彼女らの全盛だった80年代の初め頃。自宅のレコード棚には長兄の買ったと思われる「Rapture」の12インチ・シングルや、ベスト盤「軌跡!ザ・ベスト・オブ・ブロンディ」(もちろんアナログ盤)があったと記憶する。個人的にはそれほど興味は惹かれず、後になって夢中になって追いかけた「ニューヨーク・パンク」の括りで、バンドの出自に対する興味が湧き、彼女らのファーストを自分で購入した。そのアルバムは、ポップではあったが、やはり後の煌びやかさはまだまだといった感じ。こうしてベスト盤を聴いてみると、数々のヒットソングがどれほど強力だったかよく分かる。

どうして紅一点のデビー・ハリー(Debbie Harry)がそれほど時代の寵児となったか今でもよく分からない。確かに可愛いらしくてコケティッシュだが、絶世の美女という訳ではないし、スタイルが良い訳でもない。よく見ると当時だって結構ドスの効いた目付きしている。自分はクローネンバーグ監督の「Videodrome」などのカルト映画で見た彼女の退廃的な印象が強いくらいだ。敢えて言えば”ポップ”で、ニューウェーヴの”顔”的存在だったのだろう。収録曲はさすがのヒット曲揃いで、ディスコ調のリズムを採り入れたヒット曲から、50、60年代のバブルガム・ポップを彷彿とさせる曲、レゲエをカヴァーした曲などポップでバラエティに富んでいる。それでもどこか稚拙で未完成な感じを受けるところこそが魅力なのかな。

ブックオフにて購入(¥280)

  • CD (2002/11/15)
  • Disc : 1
  • Format: Import, from US, Best of
  • Label : Chrysalis
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浪花ろばた八角 大名古屋ビルヂング店 @名古屋市中村区・名駅

2016年08月18日 | 名古屋(中村区・西区)

最近何かと景気のいい名古屋駅周辺。3月に新築なった「大名古屋ビルヂング」の上階へ仕事で行った後、仕事仲間と昼食を求めて3階のフロアーへ。まだビルがオープンして数か月の頃というのもあったが、平日というのに人でごった返していて、どの店も店の前に行列がある。店によってはかなりの混雑ぶり。何しろ女性、女性、女性ばかり。有名デパートのレストランでも、こちらのビルでも、平日のランチ時間は何しろ女性天国だ。日本の奥様連中は本当に恵まれているよね。入ってみたい店は他にあったが、そこは就業中とあって自分の我儘は通せない。時間の関係もあったので、なるべく行列の少ないところという消極的な理由で合意したのは「浪花ろばた八角」。全然知らなかったのだが、建て直す前のビルにも、笹島にも店があって、店名通り大阪の店のようだ。店の外観写真を撮ろうと思ったが、どう構えても人が入るので止めた。

さほど待つことなく案内され、入れ込みの大きなテーブル席に座る。まだ真新しい店内は、やはり女性が多いが、それでもサラリーマンがちょくちょく昼食を摂っている。ランチでは定食が用意されていて、ろばた焼なのでもちろん魚中心だが、とんかつや各種丼ぶりも。例えば焼魚の定食に、肉じゃが、ポテトサラダ、唐揚げの中から選んで一品付けることが出来るようになっている。連れは「さんま」を、自分は「トロホッケ」を注文して、三河赤鶏だという唐揚げを付けてもらった。しばらくして運ばれた定食にはご飯と赤だし、小鉢が付く。漬物は取り放題だとか。ご飯の盛りはやや多め。肝心のトロホッケは、ホクホクとした身で脂のノリもほどほどで、なかなか旨いものだった。おろし醤油とレモンでさっぱりといただいた。唐揚げも美味しい。普段あまり選ぶことのないタイプの店だったが、なるほど便利。夜に呑みに来られる事はあるだろうか。(勘定は¥1,000)

浪花ろばた八角 大名古屋ビルヂング店

愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12

 

( 名駅 めいえき 大名古屋ビルヂング 大名古屋ビルディング なにわ 浪花 炉端 はっかく 居酒屋 定食 ランチ )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

濱芳 (2) @岐阜県岐阜市

2016年08月17日 | 岐阜県(岐阜)

久しぶりに岐阜市の御浪町にある酒と魚の店「濱芳(はまよし)」へ。路地に佇む杉玉のぶら下がった店の暖簾をくぐると、先客は数組が小上がりに、カウンターにはサラリーマン風の男性が2人。カウンターに座って、ズラッと揃った岐阜の酒蔵の酒の中から中津川市の「鯨波」(恵那醸造株式会社)を選ぶ。女将さんが一升瓶から冷蔵酒を直接ガラスコップになみなみと注いでくれる。米の旨味がしっかりと味わえる濃淳なお酒。旨い。でもどうして海の無い岐阜県で「鯨」なんだろう? 酒肴に選んだのは山菜の天ぷら(注・訪問初夏)。気さくに声を掛けてくれる主人にどれがどれか分かります?と訊かれたので、たらの芽、こしあぶらなど分かり易い奴から適当に答えておいた(苦笑)。かっこよく、自信を持ってサッと答えられるようになりたいな…(汗)。

お酒を追加。次は以前、蔵元まで足を運んだが買う事が出来なかった杉原酒造の「射美」。酒担当の若大将にその事を告げると、射美は予約だけで全部終わってしまうのだとか。炭濾過が控えめなのか、しっかりと黄金色に色付いた酒。こちらも冷蔵酒。もう少しだけ温度が高いともっと芳潤な香りがしそうな旨い酒だった。この酒を呑んでいる時に注文しておいたのが、こちらの名物「バッテラ(鯖寿司)」。注文を受けてからその場で作り、1本丸々なので食べ切れるかどうか自信が無かったが、残れば持ち帰ればいいやと出来上がりを待った。しばらくして出てきたバッテラは、見るからに鯖の艶良く、厚みも充分。鮮度の良さは鯖の張りだけ見てもよく分かる。鯖の締め加減は浅めだとのこと。口に頬張ると、酢に負けていない新鮮な鯖の風味が口全体を占領。旨い、旨い。お腹はもう充分と信号を送ってくるのに、手が止まらない…。結局1本全部平らげてしまった。(勘定¥5,300程)

前回の記事はこちら

 

濱芳 (はまよし)

岐阜県岐阜市御浪町2

 

( 岐阜 ぎふ おなみ町 美殿町 みとの町 はまよし 浜芳 鮮魚 季節料理 締めサバ 〆サバ サバ寿司 棒寿司 日本酒 酒 酒蔵 酒造 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蕎麦 伊とう @名古屋市中村区・大門

2016年08月16日 | 名古屋(中村区・西区)

久しぶりに名古屋駅の西、かつては中村遊郭として名を馳せた大門(おおもん)の近代建築を巡ってみた。修復されて「名古屋市都市景観重要建築物」にも指定され、今後間違いなく保存されていくと思っていた「長寿庵」(大正12年・1923・建造)の建物があっさりと壊されていて、面白くも何ともない住宅に建て替えられていたのを目撃して衝撃を受けながら、たどり着いたのは蕎麦屋「伊とう」。ここ大門は、他所からくるとかなりぶっ飛んだ場所で、この店も向かいこそショッピングセンターだが、隣はソー〇・ランドだ(笑)。

以前も何度か暖簾をくぐったが、いつも客が多くて見送っていた。この日も寄ってみたが少し並びがあるようす。でもこのままではいつまでもチャンスがないと、珍しく待ってみた。店員に名前を告げ、建物の外周りを見物。そう、この建物は大正時代の妓楼建築(屋号:「牛わか」)を改修して使ってあるので風情が素晴らしいのだ。ただし、よく見るとかなり手が入っていて、腰壁を含め、基本的な柱以外は全てやり替えてあり、枯れた色も塗料で塗装してあるところが多いようだ。

もう止めようかなァと感じるギリギリ15分くらい待って、やっと名前を呼ばれたので席に着く。席は入口近くのテーブル席で、待っている客と目が合う落ち着かない席だ。奥には風情ある庭の見える席もあるから、あちらだと満足度も上がるだろう。女性のグループ客が多く、店内は賑わしい(必然的に回転も悪い)。もう少し落ち着いた店だと思っていたが、店員全員で大声出して挨拶しちゃうような居酒屋っぽい接客で、ちょっと資本の香りがするかな。個人的にはこういう接客は苦手だ。最近多いけれど、みんなああいった接客が好きなのかな…。蕎麦は「二八そば」を注文。置かれたお茶と、蕎麦切りを揚げたものをつまみながら待つ。

少ししてから蕎麦が運ばれた。切りは細く、艶やか。つゆは辛汁で好み。つゆの量もしっかりある。手繰った蕎麦はコシが強く、やや硬いと感じるくらい。アシ(伸び)もあるにはあるが、二八で期待するようなしなやかさ、のど越しの良さはあまり感じられない。もう少し茹でると大きく印象が変わるような気がするが(もちろん責任は持てない)。とろみのある蕎麦湯をいただいて勘定をしてもらった。(勘定は¥860)

 


 

↓ 朱の壁(べんがら塗り)が目を引く「べんがら亭(旧・稲本楼)」(大正12年・1923・建造)。今はデイケアサービスの施設なのだとか。中華風の反りの強い屋根の門が珍しい。

 

↓ その向かいにある「松岡健遊館(旧・料理旅館 松岡)」(大正元年・1912・建造のち修復)。こちらもデイケアサービス施設として利用されている。

 

↓ 「伊とう」の西隣の建物(写真下左・建築詳細不明)。丸窓と明るい色のタイル壁が面白い。カフェーか何かだったんだろうか。他にも屋号の残ったそれらしい住宅が。

 

↓ 和風の建築に洋風の待合をくっつけた「旧・春福」と「旧・ツルノヤ」(大正12年・1923・建造)。壁にはローマ字で「TSURUNOYA」と描かれている。

 

↓ 現在は一般住宅となっているようだが、こちらも明らかに往時の名残りがある(建築詳細不明)。2階が大広間だったのだろう。

 

↓ 上記の「料理旅館・松岡」に分店(「松岡西店」)があったのが見て取れる看板。他にも名残りのある建築が一般住宅に化けて残っている。往時の賑わいは毎晩すごかったんだろうなァ。

 

 

 


 

蕎麦 伊とう

愛知県名古屋市中村区大門町13

 

( 大門 おおもん 太閤通 たいこうどおり 伊藤 いとう 蕎麦 そば ソバ 中村遊郭 旭廓 近代建築 妓楼建築 カフェー 料理旅館 長寿庵 名古屋市都市景観重要建築物 解体 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Bomb Shelter Sessions / Vintage Trouble

2016年08月15日 | オルタナティヴ・ロック

The Bomb Shelter Sessions / Vintage Trouble (2011)

4月に来日公演を行って、熱いステージを繰り広げてくれたヴィンテージ・トラブル(Vintage Trouble)の、2011年に発表されたデビュー・アルバム。もちろん来日前に聴きまくって臨んだ。のっけから溢れんばかりのパワーを見せつける。つかみはOK。その後はグッと腰を落とした渋めのミディアムテンポの曲が数曲、そしてライヴでも客を煽ったシンガロン(Sing-Along)曲、一転してバラード、などとヴァラエティに富んだ内容。デビュー作としては上々以上の出来だと思う。もちろんライヴ演奏を聴いてしまうと、スタジオ録音はどうしても”まとまっちゃった”感はあるのだが、それでもこねくり回さないシンプルな録音で、曲の良さは生きている。ただ、それぞれの曲はいいのにアルバム構成は何となく馴染めなくて、もう一発元気な曲で終わって欲しかったところ。

今のデジタル世代にはこういう音楽ってどう響くんだろう。何かのレヴューで見たのだと思うが、”ギターがリズムに遅れている”だのという指摘があった。リズムがキープ出来ていないと捉えてしまっているのだろうか。ま、そういう人達ってクラシックなロックの「ルーズなノリ」とかって全然理解出来ないんだろうナ。そういうハズレた所にこそ音楽的快感が含まれているんだけれど。彼らの演奏力を否定してしまうと、同じレス・ポールのジミー・ペイジ(Jimmy Page)はもちろん、ジミヘン(Jimi Hendrix)だって遅れてギターが入ってくる最たるものだろうし、ストーンズ(The Rolling Stones)なんて、それこそとても聴けたもんじゃない(笑)。

来日後はパッタリと情報が入ってこなくなり寂しいが、何とか近いうちにアルバム発売、あるいは再来日公演を期待したいところ。今の勢いがあるうちにフル・ライヴアルバムを出すっていうのはどうだろう。このファーストとセカンドでレコード会社を変わっているから演奏曲の権利などがあって難しいかもしれないが…。

amazonにて購入(¥1,285)

  • CD (2011/8/2)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Imports
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柏屋 @愛知県江南市

2016年08月14日 | 愛知県(尾張・老舗)

愛知県江南市にある創業江戸末期という長い歴史のある和菓子屋「柏屋」。4月から5月にかけて地元の曼陀羅寺公園での「藤まつり」では臨時の販売所も出す名店だ。斜めの道が多く、相変わらず自分がどこを走っているのか分からなくなる江南で、周辺をウロウロしながらやっと店に到着。駐車場に車を停め、店の中へ。店は特に古い訳ではないが、昔の写真などが飾ってあり歴史を感じることが出来る。こちらの店での目当ては、ある本に載っていた「懐中汁粉」。その名の通り持ち運び出来る乾燥した汁粉のタネを割ってお湯を注ぐと汁粉が出来上がるというもの。店で見てみると思ったよりも大きく(写真下)、白いものと淡い桃色の2色が入っている。それと季節の「生よもぎ餅」、それに藤まつりでも人気の銘菓「まんだらもち」を購入して持ち帰った。

「生よもぎ餅」はまだ、つきたて、包みたてのようで柔らかく温かい。さすがに蓬生(よもぎ)の風味がすごく、旨い(※訪問は初夏)。「まんだらもち」はたっぷりのきな粉の中に入った四角形のもち菓子。境内で売っているくらいなので昔からある菓子なのかなと思ったら、20数年前から発売したのだそうだ。冷やしても旨いらしいが、これ藤の季節に境内で食べてみたいなァ。

そして「懐中汁粉」。ひとつが半円状に折りたたまれているが、直径が約16cm。説明書き通り、まずビニールの包みの中で割る。すると中からさらさらとした粉が。これが砂糖と小豆の粉のようだ(原材料には「さらし餡」と書いてある)。お椀に入れて150mlの熱湯を注ぐ。焼き目で絵柄を描いた煎餅部分は大きくて、椀の中で溢れんばかりなので大丈夫かなと思っていたが、お湯で戻すと瞬く間に湯を吸って小さくなり、しっかりと溶けた餅のような感じに。粉はすぐに溶けてお汁粉が完成。他には何も入っていないのでごくシンプルで、あっさりとしたものだが、つるんとした感じの皮と、しっかり甘いお汁粉を楽しんだ。でもコレ、暑い部屋の中でで食べるもんじゃないな(笑)。やっぱり寒い時期の方がいいね。(勘定は¥1,200程)

 


 

↓ 逆光が残念だったが、江南市にある「滝学園本館」(昭和元年・1926年・建造 写真下左)と、「滝学園講堂」(昭和8年・1933・建造 写真下右)を訪れた。現役の学校なので遠くから眺めるのみ。どちらも登録有形文化財。

 

 


 

御菓子司 柏屋

愛知県江南市飛高町門野90

 

( 江南 こうなん かしわや かしわ屋 おんかしつかさ お菓子司 曼陀羅寺 まんだら寺 藤まつり ふじまつり 藤祭り 曼陀羅餅 かいちゅうしるこ 近代建築 国登録有形文化財 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岡女堂 @岐阜県岐阜市

2016年08月13日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

 

岐阜の徹明通(柳ヶ瀬商店街の横を通る道です)にある和菓子屋「岡女堂(おかめどう)」。正確な創業年は分からないが、創業から70年程経っていて、現在は3代目とのこと。看板にある通り「甘納豆」で有名なお店。ただ、自分は甘納豆はあまり食べないので、この日は他の和菓子目当てで店へ。通りに面した店の引き戸を開けて中に入るとガラスのショーケースの中にお菓子が並んでいる。土間の奥からとても丁寧な物腰の主人が出ていらした。この日は仕事の帰りでビジネスバッグを持っていて、あまり大きな紙袋をぶら下げて帰りたくなかったので、主人にひとつづつでもいいですか?と尋ねると「もちろん構いませんよ」とのこと。遠慮なく「おかめ最中」、「旅姿」、「チンチン電車」という3つのお菓子を選んで注文した。最中はその場で餡を詰めてもらえるようで、奥で作業があった後に袋に入れてもらえる。

せっかくその場で詰めてもらったので、行儀が悪いが店を出てすぐに最中を取り出した。梅の花の形をした最中種(皮)の中には艶の良いこし餡がぎっしり。花びらが膨らんでいるので口に入る餡の量も多く、旨い。しっとりと馴染んだ最中種もそれはそれで良いが、パリッとした最中種の食感は格別。帰ってから食べた「旅姿」は生地が3枚重なって溶けた砂糖で包んだ感じ。生地は口どけの良いカステラの様で、バターの風味が良く、洋風とも和風ともとれる面白い味。「チンチン電車」はその昔、(2005年まで)岐阜市内を走っていた名鉄の路面電車「モ510型」を描いたパッケージに入っている栗まんじゅう。2個入りか3個入りを選ぶと電車の形の特殊なパッケージに入れてもらえるそうです。白あんで、砕いた栗の粒が感じられて、これもコーヒーでも行けそうな味。旨かった。次はやっぱりこちらの甘納豆を食べてみないとナ。(勘定は¥290)

この後の記事はこちら

  

 

 

岐阜 岡女堂

岐阜県岐阜市徹明通1-8

 

( 岐阜 ぎふ 徹明通 てつめい通り 柳ヶ瀬 やながせ 柳ヶ瀬商店街 おかめ堂 岡女 おかめ 和菓子 あまなっとう たびすがた ちんちん電車 路面電車 )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Original Album Series / Curtis Mayfield

2016年08月11日 | ソウル・ファンク・R&B

Original Album Series / Curtis Mayfield (2009)

おなじみ簡易紙ジャケット5枚組の廉価シリーズ「Original Album Sreries」。今回購入したのはカーティス・メイフィールド(Curtis Mayfield)。収録されているアルバムは、

Curtis (1970)
Curtis/Live (1970)
Roots (1971)
Superfly (1972)
Back To The World (1973)

という珠玉の5枚。ただし、同名のセットでサントラの「Superfly 」が抜けて「Sweet Exorcist」(1974)が入っているセットもあるので注意。個人的にはやはり超のつく名盤「Superfly」が入っていた方が分かりやすいコンピかなと。例の如く、ダブっているアルバムが2枚もあるが、構うもんかと購入してしまった。

自分もずっと追ってきた訳ではないし、前回も述べたが最初は苦手だったカーティス・メイフィールド。ファルセットを多用する彼の発声はいわゆるステレオタイプな黒人らしくなく、とっつきにくかった。それぞれメッセージ性は強いのだが、マイルドでスウィートな歌唱に騙されて、ストレートにガツンとビンタをつるような雰囲気ではなく、ジワジワと痛みが効いてくる感じ。でも一度ハマるとなかなか抜け出せない快感がある(自分も時間がかかったけれど)。もちろん本当にスウィートな曲もある。プロデュースはすべてカーティス自身。「ニュー・ソウル」を代表するような都会的な雰囲気と、ねちっこい演奏が魅力的。そのかっこよさは、ヒップホップ勃興期から彼の音楽からのサンプリングが多かったことで証明済み。たった3年の間に発表されたこの中のうち、1枚も駄作が無いというのがスゴイ。ただ、歌詞の半分も理解していないだろうことがもどかしいが…。普段日本盤を買うことに執着していないが、こういう時に歌詞カードが欲しいなと思う。

オークションにて購入(¥1,560)

  • CD (2012/9/11)
  • Disc : 5
  • Format: Box set, Import
  • Label : Rhino
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする