ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

満月堂 @岐阜県関市 (※閉店)

2016年08月10日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県関市の住民のソウルフードとも言える本町通りの「満月堂」。どの町にもある地元民御用達の甘味処だ。”蜂蜜入り・温かいお饅頭”と表記された名物「満月焼」(今川焼)、ソフトクリーム、かき氷、焼きそば、「原爆アイスクリーム」という刺激的なネーミングのアイスクリームなど、どれも子供でも買えるような値段なので、関市に育ったなら食べたことがない人はいないだろうという完全地元密着の店だ。先代のおやじさんが亡くなってからはしばらく営業が不安定だったが、近年になってお嫁さんが後を継いでいた。久々に店の前を通り、満月焼でも買おうと店に入ると、何と焼き上がりを待つ行列が…。え、こんな店じゃなかったのに、といぶかっていると、何と7月いっぱいで閉店するのだとか(写真は別日の夜撮影)。

奥の食事スペースは以前のままで、焼きそばとかき氷、それに「原爆アイスクリーム」などは普通に買えるが、満月焼は上限いくつで数を限られて順番にさばいていっている。昔は無かった「あいす満」(今川焼の皮の中にアイスが入っているらしい)も、すでに販売は無し。こちらはガチャコン、ガチャコンと音を立てて動く自動焼き機が稼働していて、それを見ているのも楽しかったが、近年機械の調子が悪く、だましだまし使っていたとのこと。実際この日も午前中は機械の調子が悪く稼働出来なかったとか(たまたま店に並んでいた知人に教えてもらった)。一瞬、奥でかき氷か原爆アイスを食べて帰ろうと思ったが、せっかくなので名前を伝えて待ってみた。ちなみに「原爆アイスクリーム」、持ち手付きのカップにあふれるように盛られたアイスが”きのこ雲”を連想させるのでこの名前がついたのだろうが、今は昔と違ってきれいに丸く盛るらしい。それにしてもよく考えてみるとトンデモなネーミング(笑)。同じような商品が岐阜市の「松乃屋」にもある。果たして岐阜にだけあったのか、他所にもあったのだろうか…。

しばらく待って注文した満月焼が出来上がった。嫁には悪いが車の中で先にひとついただく。薄い緑色の包装紙に包まれた熱々の満月焼を取り上げると、合わせめの縁にあるはみ出た部分のカリッとしたところをちぎって口に。そこも旨い。ふわっとした生地で焼かれた皮の中にはたっぷりとあんこが入っていて、熱いのがはみ出してくる。久しぶりに食べたが、やっぱり旨いもんだ(と言っても子供の頃はあんこが好きじゃなかったが…)。あんこは北海道産小豆を使用した自家製とのこと。焼きたてを食べたのはずいぶん久しぶりだったが、嫁は冷めたのをストーブの上で焼いてカリカリにしたのが好物だそうだ。うん、そりゃ旨い。一時は心配したが、後継ぎが出来たから当分安心だと思っていた満月堂。薄利の商売だろうから維持するのも大変なんだろうが、閉店はとても残念。(勘定は¥80/個) 

満月堂

岐阜県関市本町1-28

 

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コメント (1)
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