ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

武藤杏花園 @岐阜県高山市

2020年09月19日 | 岐阜県(飛騨・老舗)

高山市内散策で、もうひとつお土産に買ったのは「恵比寿」の隣にある「武藤杏花園」。こちらも見るからに歴史がありそうな店構え。創業は明治3年(1870)とのこと。看板や暖簾に「印譜(※いんぷ)らくがん」と出ているように落雁を扱う和菓子の店だ。趣ある店舗に足を踏み入れると大きくないガラスケースに菓子が並んでいた。見たところ本当に落雁だけが並んでいる。昔の商家そのままといったレイアウトの店内は帳場の畳に直にレジスターがおいてあった。何だかカッコイイ。購入したのは2種の落雁が入っている「ひぐらしセット」というもの。小さな箱に入った包みを家に持ち帰った。

※古印や篆刻 (てんこく) の印影を集めた書物

煎茶を煎れていただく。箱を開けると正方形の包みとその倍の大きさの長方形の包み。まずは包み紙に「こがらす」と書いてある方を開ける。中にはやや茶色がかった円形の落雁に銀杏の葉の型押しがしてある。”打ちもの”と言われる干菓子では使われる粉は様々のようだが、こちらは麦。麦を煎って粉にした”香煎”を使用しているのだとか。もちろん硬いのだが、普通の落雁とは違ってざらっとした舌触り。甘味と麦由来の香ばしさがあってしみじみと美味しい。原材料を見ると甘味は甜菜(てんさい)糖由来のよう。もう1種はドミノのような長方形の「印譜らくがん」。飛騨高山に縁のある文人墨客の印影が打ち出してあるのだそうだ。味はどちらも同じ(はず)。歴史ある菓子を口に出来て幸せ。(勘定は¥440)

 

 

武藤杏花園

岐阜県高山市上二之町45

 

( 高山 たかやま むとうきょうかえん らくがん 落雁 麦落雁 麦らくがん 印譜らくがん いんぷ 和菓子 茶菓子 干菓子 ) 


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