ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

DON @岐阜県高山市

2019年04月11日 | 岐阜県(飛騨・老舗)

高山市内散策中の午後の休憩場所に選んだのは本町2丁目商店街の喫茶「Don(ドン)」。こちら創業が昭和26年(1951)と市内でも最も古くから営業している喫茶店なのだとか。洒落た店構えの店内へ入るとカウンター席の他にテーブル席がいくつか。棚には外国の市販菓子がいくつも並んでいた。年配のご夫婦でやっていらっしゃる様子。クラシックな内装で、白いカバーのかかった椅子がキリッとしていい。FMラジオがBGMで流れていた。混んではいなかったのでカウンター席に腰を下ろしメニューを眺める。ドリンクの種類も多く、サンドイッチなどの軽食の他、ケーキやアイスクリームなども載っていた。「コーヒー」は決まっていたが、甘いものをと「シュークリーム」を注文。

ふと奥を眺めると、梁の部分に「春夏冬・二升五合・紀二六一一」と立体文字が貼られている。「あきない・ますますはんじょう」のシャレ。”紀二六一一”は昭和26年を皇紀で表したのだろう。手前の梁にはそれがそのまま英語で「SPRING SUMMER × WINTER 1.8 +1.8 + 0.9 1951」と表記されているのが可笑しい。これ直訳で英語で書いてもどう説明するんだか(笑)。

コーヒーは主人が1杯づつ丁寧にドリップさせている。奥さんが自分の後ろに回ったなと思ったらシュークリームの皮をガラス蓋の入れ物から取り出した。ちゃんとその場でクリームを詰めてくれるようだ。コーヒー(ベルギーのビスケット”VERMEIREN”付き)は苦味がしっかりと味わえる濃いめの味。香りもいい。すぐ後に出された「シュークリーム」は手に持つとまだ皮が温かいのでビックリ。焼き立てのようだ。中のカスタードクリームは濃厚でこってりとした舌触り。これは旨い。濃いコーヒーと、しっかりと甘いシュークリームがばっちりの相性だった。落ち着いた雰囲気の中でとてもいい休憩時間。次は先代から引き継がれたという自家製のチーズケーキや、自家製のプリンを食べてみたい。(勘定は¥680)

 


 

↓ 筏橋西詰の交差点で圧倒的な存在感を見せる「天狗総本店」(昭和11年・1936・建造)。国登録有形文化財に指定されている。”精肉”の文字や天狗の絵は浮き出ているようなのでコテ絵だろうか。オーダー(列柱)のあるバルコニーに立って交差点を見下ろしてみたい。

 

 

 

 

↓ こちらは同じ筏橋西詰の北側にある「旧・春日堂」(昭和9年・1934・建造)。こちらもまた素晴らしい。まるで屋上に柵があるような意匠だが実際に登れるのだろうか。以前は雑貨屋が入っていたようだがガランとして見えるので撤退したのかも。

 

 

 

↓ 市内を流れる宮川に架かる「筏橋」(昭和8年・1933・建造)。綺麗に整備されて真新しく見える。

 

↓ 「天狗総本店」(昭和11年)、「旧・春日堂」(昭和9年)、「筏橋」(昭和8年)という贅沢な3つの戦前建築の共演(笑)。スゴイ。

↓ 「天狗総本店」の対角に位置するレストラン「LE MIDI」(建築詳細不明)。ちょっと判断が難しい建物だが、場所が場所だけに古い可能性も捨て切れず。

 

↓ 本町のアーケード商店街にある食品スーパー「駿河屋本町店」(建築詳細不明)。2階を見上げるとギリシャ風のオーダー(列柱)が。

 

↓ 自転車に乗りながらアーケードの上を眺めていて(←不審者)目に留まった建物(建築詳細不明)。2階の壁面が変わった模様で装飾されている。アーケード敷設以前のものだろうから古いかもしれない。

 

↓ 街中で見つけた下見板張りの一般住宅(建築詳細不明・場所失念)。2階の”おたふく窓”、1階の”はかま腰屋根”など昔のままだろうか。とても綺麗に保たれている。

↓ 人通りの多い観光地ど真ん中にある「中橋湯。本当はこちらに寄る予定だったが時間と動線の都合上「鷹の湯」に変更。暖簾が出ているがこんな早い時間から開けているのかな。

 


 

coffee Don (喫茶ドン)

岐阜県高山市本町2-52

 

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