ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Condensed 21st Century Guide To King Crimson 1969-2003 / King Crimson

2016年09月20日 | プログレッシヴ・ロック

The Condensed 21st Century Guide To King Crimson 1969-2003 / King Crimson (2006)

今まであまり芳しくない結果に終わりながら、またもやプログレにチャレンジ(←しつこい)。今度は大御所キング・クリムゾン(King Crimson)。鬼才ロバート・フリップ(Robert Fripp)率いるクリムゾンだが、メンバーの変遷や、音楽性の変遷も、ほとんど知識は無く…。フリップ自身の活動は、デビッド・ボウイ(David Bowie)やブライアン・イーノ(Brian Eno)との共演で聴いてはいる。誰もが知る代表作「In the Court of the Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)」は高校生ぐらいの時に、どこで借りたのだか、カセットテープに吹き込んだもの(死語)を持っていた。もちろん当時もプログレなるものはよく知らず、ロックの名盤という括りで聴いたに過ぎず、1曲目を除いて強い印象は持っていない。このベスト盤でも、そのアルバムの1曲目「21st Century Schizoid Man(21世紀の精神異常者)※」で始まる。

※現在は過剰な自主規制の為か、過去に普通に使用されていた言葉や題名まで規制がかかり、「21世紀のスキッツォイド・マン 」という変な邦題になっている

熱狂的なファンに支えられているバンドなので、永年に渡ってファンの心を掴んで離さない”何か”があるのだろうけど、自分は正直それが何か、まだ全然分からない。ま、たぶんファンからしたらこのガイド盤から聴くなよ、っていう話なんだろうけど。彼ら(もしくはフリップ自身)の独特の世界観は、決してコマーシャルなものではないので、なかなか取っつき難いが、70年代の曲はむしろロック・バンドとしてではなく、ジャズ・ロックのバンドとして捉えた方がしっくりくるのかもしれない。

今回このガイド盤を聴いてみて、80年代からのエイドリアン・ブリュー(Adrian Belew)を起用してからの音楽性(まるっきりニューウェーヴ!)にはびっくりした。この辺りに当時少しでもかすっていたら大ファンになっていたかもしれない。自分が好きだったボウイ、トーキング・ヘッズ(Talking Heads)、ブライアン・イーノ、ポリス(The Police ※アンディ・サマーズのギター)辺りと寸分違わぬ雰囲気。エイドリアン・ブリュー(なぜかフルネームで呼んでしまう)のヴォーカルはヘッズのデイヴィッド・バーン(David Byrne)そっくりだし、フリーキーなギターはボウイの「Scary Monsters」(80年)収録の「It's No Game」や「Scary Monsers (And Super Creeps)」でフリップ御大が見せた演奏と直結。いいなァ、この感じ。まるっきり同じ土俵の上だ。クリムゾンがこんなだったとは(ひょっとしてこの時期はクリムゾン・ファンに不評だったりして…)。

この2枚組を聴いて、少なくとも1973年の「Larks' Tongues in Aspic」、それに1981年の「Discipline」は買おうと思ったので、ガイド盤としての役割は充分に果たしている。

中古店にて購入(¥380)

  • CD (2006/11/22)
  • Disc : 2
  • Format: Original recording remastered
  • Label : WHDエンタテインメント
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