ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

itamen(イタメン) @岐阜県羽島郡岐南町 (※移転)

2016年09月11日 | 岐阜県(岐阜)

昔は東海三県(愛知・岐阜・三重)をはじめ、東京や、他の地方までラーメンの食べ歩きのような事をしていたので、ラーメン屋はそこそこ行っているが、最近はめっきり少なくなった。興味が他に移ったこともあるのだが、新店を巡っていても、どこかで食べたことがあるような味ばかりで、流行るとすぐに飛びつく業者が多いので魅力が無くなってしまったのだ。では食べていないかというと、意識的に記事は書かないものの、時々食べには行っている。今、気に入っている店は両手で数えられる程になってしまっているが、時々どれどれ?と試したくなる店がある。ここもそんなうちのひとつだった岐南町の「itamen(イタメン)」。中華麺と豚骨スープを使ったイタリアンというのがコンセプトのよう。民家を改造した店舗で、岐南インターのすぐ近くだが、場所は何故ここに?というような通りから外れた住宅地(民家改造だから当たり前か)。驚くことにこちらが本店で、高山や京都、それに小倉にも店があるのだとか。

玄関から土足で上がると、元居間らしき空間にテーブルが並べてある。その奥が厨房。さすがに客層はカップル率が高く、居づらい(笑)。年輩の女性が給仕、若い女性が調理を担当していた。自分がパスタなどのイタリア料理を外で食べる場合は、トマト系のシンプルなソースは避けることが多い。というのもトマトソースは畑で育てているバジルとイタリアン・トマトを使って自作してたくさんストックしてあるから、自分が家で作らないソースを試してみたいのだ。こちらはクリーム系のソースがメニューの先頭にあったので「ぺスカクリーム」というペスカトーレとクリームを合わせた(だろう)ものをセット(パンか締めのライス、飲み物が付く)で注文した。厨房からなのか、なぜか時々熱風が顔に当たる席で調理を待つ。

小さいサラダの後に平皿で運ばれた。麺はいわゆる中華麺。特に特徴のない麺で箸でズルズルといただく。あまり豚骨スープが感じられないのはクリームが入っているからだろうか。不思議な感じだけれど、パスタの一種と思えば全然合わない訳ではない。具は海老とアサリ、多めの水菜がのっている。常々思っているが、水菜って本当に難しい食材だと思う。値段も安定していて使いやすいし、彩りになるので多用する調理人が多いのだろうと思うが、これが入ると独特の苦味が他の食材の風味を殺してしまっている場合が多いのだ。味の濃いラーメンでも、他の料理でも然り。本場イタリアでパスタのソースに水菜を使うのかどうかは知らないが、ソースと麺(パスタ)の一体感がパスタ料理の持ち味だと個人的には思っているので、その点からいくとこの皿のまとまりは今ひとつかな。

残ったスープとライスは、サービスでリゾット(生米から調理する訳ではないので正確には”おじや”)に調理してくれるというのでお願いする。しばらくしてちゃんと別皿に盛られて出てきた。一体感はこちらの方が上(当たり前か)。これに小さい杏仁豆腐のデザートと、コーヒーをいただいた。ラオタ(ラーメンオタクの意)が食べたら「違う」と言うと思うが、あくまで”イタリアン”だそうなので、少なくとも他とは違うし、凡百の、真似っこだけで商売するラーメン屋よりはずっと面白い。(勘定は¥1,350)

 

 


 

 ↓ 食事の後に寄った各務原市那加の「今尾家住宅表門及び塀」(写真下左:明治元年頃・1868・建造・)、「同離れ」(写真下右:大正元年頃・1912・建造)。旧・中山道新加納宿にある。

 

↓ 「同主屋」(明治33年・1900・建造)。表門や塀の角には七福神の瓦人形が飾られていて楽しい。表門には「今尾醫院」の看板があり、医院は隣にある新しい建物で現在も開業している。以上、全て国の登録有形文化財に指定。

 

 


 

itamen (イタメン)

岐阜県羽島郡岐南町平成3-79

※現在は移転しています

 

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