ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

American Recordings / Johnny Cash

2013年01月20日 | カントリー

Cash

American Recording / Johnny Cash (1994)

ジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)がリック・ルービン(Rick Rubin)の主幸するデフ・アメリカン(現アメリカン・レコーディングス)に移籍し、最初に発表したアルバム。ここから彼の最期のキャリアであり、かつ最高の作品群が生み出される。

彼自身の作品とニック・ロウ(Nick Lowe)、トム・ウエイツ(Tom Waits)などの曲が収録されて、新しい境地を切り開いた。自分はリアル・タイムでは聴いていなかったが、リック・ルービンの動向を気にしていた事もあって、ニュースとしては知っていた。ただこんなに素晴らしい作品であることは知らず、「リック・ルービンとジョニー・キャッシュ?」と不思議に思ったものだ。その後、オルタナ系のアーティストの作品を多くカヴァーするに至って「何か凄い事になっている」と遅ればせながら気付いた次第。

この時キャッシュは御歳なんと62歳。自分の息子や孫に当たるようなアーティストをカヴァーしていくんだから普通ならちょっとカッコ悪い事になってもおかしくないんだけれど、シンプルだけれど、カヴァーされたアーティストが驚くような凄みを加えたカヴァー曲は、原曲の良さを引き出して余りあるものになっているんだから凄い。もうこの最初のアルバムで完全にキャッシュのスタイルになっていて、他者の作品もまるでキャッシュのオリジナルのよう。リック・ルービンで想像されるようなラウドな音ではないけれどかっこいい。

アメリカン・レコーディングスのレーベル・デザインである「逆さまの星条旗」がキャリアを通じて反骨であったジョニー・キャッシュにぴったり。

CD (2002/3/5)

  • Disc: 1
  • Format: Import, from US
  • Label: Lost Highway
  • コメント
    • X
    • Facebookでシェアする
    • はてなブックマークに追加する
    • LINEでシェアする