ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

A Collection (40th Anniversary Remastered) / The Doors

2013年01月28日 | クラシック・ロック

Doors Doorsalbum_3 

A Collection (40th Anniversary Remastered) / The Doors (2011)

あー、もう何回買わされたんだろう。アナログ盤、旧CD盤、リマスター盤、紙ジャケボックス、そしてこの40周年記念リマスター…。ドアーズ(The Doors)のオリジナル・アルバムは6枚のみだけだからまだいいけれど、この他にもボックスやら未発表なんたらを山ほど…。「Alive, She Cried」を発表した80年代に「もう、なんの素材も残っていない」と言っていたのは何だったんだっ、レイ・マンザレク(Ray Manzarek)!

今回の売りは40周年にあたってメンバーとエンジニアのブルース・ボトニック(Bruce Botnick)が新たにリマスターし、大幅に改変を行っている所。曰く、これが本来の姿だとの事だが…。いやいや違う、違う。あくまでも実際に発売された形がオリジナルで、当時出せなかったスタイルならもうそれはまったく別の物だ。もちろん当時のプロデューサー、ポール・ロスチャイルド(Paul Rothchild)はすでに故人だし、今更これが本当だと言われても困ってしまう。こういうのストーンズ(The Rolling Stones)の2002年リマスターでもあったな。ピッチを変えたり、曲間をつまんだり。

実際に聴いてみると楽器の定位が変わっていたり、聴いた事のない音が加わっていたりと結構な改変の跡がみられる。ヘッドホンとかではあまり聴かないので定位の変化には疎いが、聴いた事のないヴァースが出てくるとビックリ。「The End」の禁止語句が出現した「地獄の黙示録」サントラには興奮したが、もうこうなってくると、頼むから元に戻してくれ、と言いたくなる。確かに音の分離が凄まじく良いし、臨場感はあるんだけれど、もう自分の知っているドアーズの音ではなくなっているような気がする。

それでもこの廉価盤リマスターボックスは値段という点ではあっ晴れ。新品で購入しても激安。それに一連のボーナス・トラック入り40周年盤紙ジャケを箱に入れたのではなく、オリジナル収録曲のみで入れたのは素晴しい英断だと思う。ずーっと購入を見送っていたが値段に負けてつい買ってしまった。次はオリジナル(発表時)の音とバランスとピッチで各トラックをブラッシュ・アップしたオリジナル発表版リマスターが出るんじゃないか(笑)。

オークションにて購入(¥1,868)

  • CD (2011/7/5)
  • Disc: 6
  • Format: Box set, CD, Import
  • Label: Rhino
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