ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

浅ひろ本店 @名古屋市中区・大須

2018年03月13日 | 名古屋(中区 老舗)

大須の万松寺の北側にある麺処「浅ひろ本店」。創業は戦前か戦後か判然としないが、少なくとも60年以上の歴史を持つようだ。他の場所から大須に移ってきたという話も。隣は「コンパル本店」、向かいは「丁字屋」と歴史ある店が目白押し。休日昼どきの大須商店街はどこも人でごった返している。いつ頃だったか前は閑散とした時期があって元気がなかった商店街も、完全に息を吹き返し観光の外国人も多く、ここは一体日本なのかと疑ってしまいそう…。店内に入るといかにも蕎麦屋という和風の落ち着いた佇まい。数多いテーブル席もほぼ埋まり、立ち働く給仕の女性も3人程と活気がある。品書きには「中華そば(古き大須の変わらぬ味)」というものもあり惹かれたが、外看板にも名前があった「みそ煮込・玉子入」を注文して待つ。

しばらくして「みそ煮込」が土鍋に蓋をして運ばれた。穴の開いていない蓋なのでこれを受皿にして、熱々の麺を手繰り寄せる。麺は平打ちでコシは強くない。具材は花麩、ねぎ、そして椎茸。つゆには椎茸の出汁が強めに出て、香り良く旨い。玉子は白身もゆるいので提供直前に落とされた感じかな。少し沈めておいてからつゆを濁らせないように慎重に取り出しうどんに絡ませていただいた。自転車で外を走って冷えていた体がしっかりと暖まった。(勘定は¥830)

手打めん処 浅ひろ本店

愛知県名古屋市中区大須3-20-21

 

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やぶ (2) @名古屋市中区・新栄

2017年12月25日 | 名古屋(中区 老舗)

名古屋でも一等歴史がある蕎麦屋「名古屋やぶ」へ。先客は1名のみ。夜の営業が始まったばかりの時間だったが、この日は電車で帰るだけだったので、まず一杯いただこうと酒(菊正宗)を注文した。”ひや”で頼んだが出てきたのは常温でなく冷蔵酒(これはもう仕方がないネ…)。一緒に置かれた付き出しは海苔の佃煮。こうやってちょっとだけ何かを付けてくれると酒呑みは簡単に上機嫌になる(笑)。

酒肴は「やぶ特製しめさば」を注文。絞め具合は浅めで調子のいいもの。少し山葵を付けたり、醤油をほんの少しだけ付けたりと楽しんだ。よくあるジャズのBGMは要らないが、ちょっと暗めの照明の下で酒を飲(や)っているといい気持ちになってくる。パラパラと後客も入ってきた。そこで「粗挽ざるそば」を注文。茹で時間をセットしているのだろうが、ピピーッとタイマーを鳴らすのは不粋だなァ。混んでいる訳でもないので何とかならないものか…。それはさておき端正な蕎麦が運ばれた。切りが長く、量も意外に多い。上にのった刻み海苔はちょっと邪魔だが、蕎麦自体はのど越し良く旨い。サラッとしたタイプの蕎麦湯をもらい胃の腑を落ち着かせ、勘定してもらった。店を出る前に手洗いを借りたが、そこにはひっそりと広島カープ・グッズが。店主はカープ・ファンのようだ(笑)。(勘定は¥1,700程)

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名代おそば・天婦羅 名古屋 やぶ

愛知県名古屋市東区東桜2-15-9

 

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栄寿堂菓子舗 @名古屋市中区・東別院

2017年10月23日 | 名古屋(中区 老舗)

以前からその渋い外観に惹かれていた東別院の「栄寿堂菓子舗」へ。創業年は分からないが、建物は名古屋市の登録地域建造物資産に指定されていて昭和29年(1954)の建築だとか。店の表に置かれた名古屋城の形をした看板が時代を感じさせる。まだ暑い日だったので(訪問晩夏)半分開け放してあったガラス木戸を開けて中へ。中に飾ってある看板も年季が入って色褪せているが渋い。正面にあるガラスショーケースの中には饅頭などが置いてあった。奥から出てきた老齢の主人はラフな格好で「いやー、暑いねー」と残暑に参っている様子。この日はバイクだったので、主人に少量で申し訳ないと断って「養老饅頭」と「名城最中」をひとつづつ購入した。

家に帰ってから紙包みを開ける。「養老饅頭」はいわゆる酒蒸し饅頭。独特の香りのする皮の中には滑らかなあんこがたっぷり。酒蒸し饅頭はひとつあれば充分だがしみじみと旨い。「名城最中」は名古屋城を模した最中種(皮)の中に艶のあるこし餡。名古屋城を正面からではなく少し斜めから見た複雑な形の珍しい最中種。こんな形の最中もあるんだねェ。表の看板に納得。少し時間が経ってしっとりしてしまったが熱い煎茶と一緒に楽しんだ。(勘定は¥250程)

 


 

↓ 大須の仏壇通り、橘(たちばな)の辺りを散策。「ガトー・デュラ・メール・スリアン」(昭和14年頃・1939・建造)。古い建物を改装した洋菓子の店。

↓ そのすぐ隣に建つのは「楠木屋本店」(建築詳細不明)。黒漆喰で塗られた外壁と、その壁の逆読みの店名が風格たっぷり。

 

↓ 「柏彌紙店」(明治40年頃・1907・建造、昭和16年曳家)。この本町通り沿いは昭和12年頃に拡幅の為、建物の前面切取りや曳家が行われたのだそう。

 

 


 

 

栄寿堂菓子舗

愛知県名古屋市中区伊勢山1-3-9

 

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雀おどり總本店 (2)名古屋市中区・栄

2017年10月05日 | 名古屋(中区 老舗)

日差しのきつい残暑の中、久しぶりにパルコの向かいにある「雀おどり總本店」へ。この日は朝から天気が良く、昼前にはかなり気温も上がっていたので、汗を拭き拭きこちらに避難。表の通りではイベントがあるらしくそこら中に警官の姿が。開店してすぐに店に入ったつもりだったが、すでに先客が座っていて、その後からもどんどん客が入ってきた。皆考えることは同じようでかき氷を注文している人が多い。自分もそのつもりで入ってきたので、水を置いてもらってすぐに「宇治金時氷」をお願いした。男1人なんて自分だけかと思いきや、時間帯だろうか男性1人客も何人か見えた。

しばらくして運ばれたかき氷は器にこんもりと盛られ、全面に抹茶みつがきれいにかかり、てっぺんにはどーんとあんこがのっている。まずは中腹に匙を入れ、抹茶みつの風味を味わう。ツメテー。氷の肌理は細かく、スーッと口の中で溶けていく。どうやってやるのか知らないが真ん中の方にまでしっかりとみつが滲みているので嬉しい。あんこをてっぺんから中腹に避難させ、混ぜたり、そのまま口に入れたりして楽しんだ。体は一気にクールダウン。今年はいつになくかき氷をいただいたような気がするが、こうやって抹茶みつをかけて食べるかき氷(宇治)っていつ頃からあるんだろう…。

一気に食べたし氷の量が多かったので体が冷えたが、老舗らしく温かいお茶もちゃんと出されているので、それを飲んで調整。飲み干した湯呑みの底に可愛らしい雀の絵が。勘定してもらう時にいつものように小さいサイズの「ういろう」をひとつ頂く。これは帰ってからのお楽しみに。次来るときは涼しくなっているだろうから磯辺焼きか雑煮を食べてみたいナ。(勘定は¥750)

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 ↓ かつて堀川と中川運河を繋いでいた「松重閘門」(昭和7年・1932・建造)の2対のうち1対を堀川側から眺める。姿が水面に映ってこちら側もなかなかいい。

↓ 橘の仏壇通り(門前町通)にある仏具店「山田屋総本店」(明治43年・1910・建造)。白漆喰の塗籠(ぬりごめ)仕上げの壁面と、2階部分の額縁が特徴だそう。都市景観重要建築物。

 

 


 

雀おどり總本店

愛知県名古屋市中区栄3-27-15

 

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やぶ @名古屋市中区・新栄

2017年05月06日 | 名古屋(中区 老舗)

新栄で昼食時に目当ての店に何軒か振られて、たまたま道路を走っていて看板が目に入った「名古屋やぶ」。あ、ここにあったんだと引き返し、店に。こちらはその昔、現在のパルコの傍にあり、外資が入ってきても立ち退かなかったと名を上げたあの店。ビルの谷間に実際に竹が生えていた店先を思い出す。入口に置いてある古い木板看板も昔掛かっていたものじゃないかな。小さい頃に両親に連れられてよく入った覚えがある(当時は蕎麦なんて全然うれしくなかったが・笑)。時代は変わり、あの場所からこことは別の場所に移転したが、しばらく休業していたと聞く。復活したとは聞いていたが場所までは知らなかった。こちら創業は明治38年(1905)とのこと。「藪(やぶ)」は江戸が出自の歴史ある蕎麦屋の屋号だが、この店がそれらとどういう関係にあるのか、それとも全く関係無いのかはよく知らない(「藪睦会」には属していない)。ただこの地でもかなり昔から評判が立っていて、未見だが戦前に発行されたガイドブック(便覧)にもその名が載っているとのこと。

店はマンションのテナントにあり、引っ込んでいるので目立たないところ。暖簾をくぐって中に入ると奥が調理場になっており、その前に小さなカウンター席があり、あとはテーブル席が6つ程。こじんまりとしている。暗めの照明の下、ひとつだけ先客が座っていないテーブルがあったので腰を下ろした。品書きを見て迷う。種物や丼物も揃っていて定食まである。通常の品書きには書いてないが、卓の上に立ててあったポップの「カレー南蛮せいろ」に引き寄せられてしまった。通常初めての時はざる蕎麦しか頼まないが”せいろ”なら蕎麦の調子も分かるだろうとこれを注文。

しばらくして「カレー南蛮せいろ」が運ばれた。小丼ぶりに入ったカレー南蛮のつゆはとろみがかなり強いもの。南蛮というわりには葱の切りは小さめ。蕎麦を手繰ってつゆ(餡)に浸け口に運ぶと、ドボッと餡も一緒に口に飛び込んでくる。じんわりと辛味と香りが伝わり、旨い。豚肉片も入って辛味も結構強い。蕎麦は端正なもの。量も多め。カレー南蛮って”強過ぎて”普段はあまり頼まないが、給仕の女性に「ご飯付けますか?」と言われて断ったのが惜しくなった(笑)。蕎麦湯を頼んで残ったつゆに足していただき、勘定してもらう。次は普通にざるそばをいただこうか、それともかつて名を馳せた「海老おろし」にしようか。(勘定は¥870)

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名代おそば・天婦羅 名古屋 やぶ

愛知県名古屋市東区東桜2-15-9

 

( 新栄 しんさかえ 東桜 ひがしさくら 藪 藪蕎麦 やぶ やぶそば 名古屋藪 なごややぶ 矢場町 蕎麦 そば ソバ カレーなんばん カレーなんば 大名古屋便覧 )

 

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柳屋 @名古屋市中区・新栄

2017年04月26日 | 名古屋(中区 老舗)

新栄で創業が大正9年(1920)という麺処「柳屋」へ。もうすぐ100年と言う歴史の店だ。店先にはサンプルが並べられており、どちらかというと蕎麦の種物が多かったかな。短い暖簾をくぐり店に入ると奥が調理場になっていて、手前の土間にテーブル席が並んでいる。横には小上がりも。まだ早い時間とあってゆっくりとした時間が流れる店内には先客が1組のみ。建物は特に古くはなさそう。ご夫婦(多分)でやっていらっしゃって店内はきちっと綺麗にされている。軽くにしておきたかったので風情ある筆書きで書かれた品書きの中から「きしめん」を選ぶも、この日はきしめんが無いそう。で、品書き先頭の「うどん」に変更。

しばらくして丼ぶりに入った「うどん」と刻みネギが入った小皿が置かれた。いい出汁の香り。うどんには最初からワカメが入っている。つゆはやや甘め。まるできしめんのつゆのようにも感じる。うどんの茹で加減は柔め。のど越しの良いうどんとつゆを交互に口に運び、時々ネギを足したりしていただいた。次は煮込み系のうどんか、蕎麦をいただいてみようかな。(勘定は¥400)

手打めん処 柳屋

愛知県名古屋市中区新栄2-9-28

 

( 新栄 しんさかえ 柳屋 やなぎや やなぎ屋 麺類食堂 手打ち 手打 麺処 めんどころ 蕎麦 そば きしめん カレーうどん )

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むらさきや (2) @名古屋市中区・伏見

2017年03月29日 | 名古屋(中区 老舗)

名古屋市内での用事がひと段落し、どこかで腰を下ろしたいと思っても、数多あるチェーン店には寄る気せず、わざわざ選んだのは和菓子の老舗「むらさきや」。栄近辺からブラブラと歩いて伏見へ。その”過ぎる”ほど素っ気無い外観では、和菓子屋、しかも営業中と気付かない人もいるかもしれない。でもこちら、茶道の盛んな名古屋でも昔から評判の店で、創業は昭和3年(1928)。店に入って簡素なショーケースに並べられた生菓子を眺める。ラインナップは変わるのだがいつも上生菓子が4~5種類、そして羊羹を挟んで中干菓子も4種類程。その中から「箙(えびら)の梅」と、中干菓子の「梅」を選んで、こちらで頂きたい旨を伝える。奥へどうぞと案内され、前回同様、狭い通路を通って一番奥の茶寮へ。

この日も先客は無し。ひっそりと静まり返った部屋にはテーブルがいくつかあるだけ。外には小庭が見える。そして抹茶と緑茶、それに注文した菓子が運ばれた。店の方は常駐しないのでたった1人、BGMも何も無い静かな部屋で頂く。何と言ってもこの空間が貴重。まずは抹茶をひと口頂き「箙の梅」を。ちなみに箙とは矢を入れる道具のことだそう。「箙の梅」という名前は能の演目から採られているようだ。酢漬けの牛蒡が巻いてある白餡の珍しい菓子。酸味が効いていて旨いが、牛蒡と周りの食感が違うので食べ辛く、ひと口は無理だし2つには割れない。これ茶席で出されたらアウトだな(笑)。「梅」は求肥と小倉餡。こじんまりとした丸型でちょこんと赤い点がつけられている。こちらの菓子はどれも華やかさは無く、はっきり言って地味だが本当に旨い。自分にしてはゆっくりとした贅沢な20分を過ごし、勘定してもらい表に出た。(勘定は¥885)

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和菓子 むらさきや

愛知県名古屋市中区錦2-16-13

 

( 伏見 ふしみ 和菓子 和菓子処 御菓子司 生菓子 上生菓子 干菓子 中干菓子 ようかん 羊羹 茶道 茶寮 )

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大須亭 @名古屋市中区・大須

2016年12月10日 | 名古屋(中区 老舗)

末廣屋」からのハシゴで焼鳥の「大須亭」へ。といっても数時間は空いている。創業は昭和21年(1946)とのこと。ずっとこの場所かどうかは知らないが、新陳代謝が激しいこの界隈では最も古い居酒屋のひとつじゃないだろうか。暖簾をくぐって店の中に入ると長いカウンターが。奥にはテーブル席も見える。ここではビールを注文。サッポロの黒ラベル。カウンターの上の大皿には惣菜もあったが、焼鳥の「きも」と「なんこつ」をお願いした。まだ早い時間だがしっかり客は入っており、常連率が高そうだ。焼き場には2人、給仕は女性1人。みんな常連客と楽しそうに会話していて、この店の居心地の良さが伺える。

お通しにマカロニサラダが出てきた。そいつを箸でつまみつつ、テレビのニュースをぼんやりと眺めて炭火での焼き上がりを待つ。この時間って幸せ…。しばらくしてどちらも2本づつ出てきた。鶏肉の刺身も出している店だけあって「きも」の調子もいいし、ゴリゴリの食感の「なんこつ」も旨い。次は「砂肝」と「つくね」を。酒を「ひや」でお願いすると升+コップにお姉さんが1升瓶から注いでくれた。銘柄は「ねのひ」。砂肝のザラっとした食感のあとは、茹でてから焼きを入れるつくね。少し生姜が効いていて、これまた旨い。ここの焼鳥は旨いなァ。まだ食べたいものがたくさんあるけど次回に。(勘定は¥2,800程)

名古屋 味処 大須亭

愛知県名古屋市中区大須3-44-22

 

( 大須 おおす おおすてい 八岳 備長炭焼 焼鳥 焼き鳥 やきとり ヤキトリ 居酒屋 酒場 老舗 )

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不老園正光 @名古屋市中区・東別院

2016年11月21日 | 名古屋(中区 老舗)

名古屋の和菓子屋でもつとに有名な「不老園(不老園正光)」(創業嘉永元年・1848)へ。元々は味醂を扱っていて、安政3年(1856)から菓子を作り始めたのだとか。5代目の時に古渡町(この店)、門前町(不老園正安)、覚王山(不老園正敬)の3店になり、覚王山店は現在も営業中。現在は8代目の若い女性主人が活躍中。すごい歴史だ。昭和30年に建てられたというこちらの建物(登録地域建造物資産)にも興味があったのだが、店の前に行ってびっくり。店は改築されており、看板の金文字も壁も真っさら。古いままの店にも来てみたかったなァ。店に入るとモダンなしつらえになっており、通年菓子とは別のガラスショーケースの中には8代目が考案したという和風プリン「和葛」が並んでいてヒーリング音楽が流れている。この日はお使いものがあったので干菓子の「歌ごよみ」を包んでもらい、「不老最中」「菊最中」も購入した。

自分用に「歌ごよみ」も買ったのだが、ひと包みに雪月花を形にした3種が入っている。口に入れると儚く溶けて無くなり、ほのかな甘さが口に残る。他で頂いた干菓子よりも更に軽い感じ。「不老最中」は「こがし」(だったと思う)というタイプを買ったのだが、最中種(皮)に竹炭が練り込まれているとか。小ぶりで最中種は薄く、中はつぶ餡で、確かに微かに炭の香りが。「菊最中」は菊の花が形どってあるのでしっかりとした厚さの最中種。胡麻の風味があり、こちらは食べるのが遅かったので最中種がしっとりとしてしまっていたが、艶のあるつぶ餡がしっかり甘く、それはそれで旨いものだった。次は評判の和風プリン「和葛(やわくず)」を買ってみようか。(勘定は¥2,500程)

 

  

御菓子司 不老園 (不老園正光)

愛知県名古屋市古渡町11-32

 

( 東別院 ひがしべついん 古渡町 ふるわたりちょう ふろうえん ふろうえんまさみつ 覚王山 覚王山店 和プリン 和葛 やわくず )

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むらさきや @名古屋市中区・伏見

2016年10月15日 | 名古屋(中区 老舗)

平日に伏見に居られることはあまり無いので、いつか機会があったらと思っていた和菓子の老舗「むらさきや」。あまりメディアには登場しないが、お茶の世界では有名で、一目置かれている店だ。創業は昭和3年(1928)で現在3代目とのこと。この日は仕事で名古屋市内に居たが、チャンスと思い伏見へ。店はビルなのだが、あまりにも簡素で、表から見ると和菓子屋なのかどうかも分からない。中の様子も伺えないので、意を決して店内へ。中も華美な装飾や余計な物は無く、質素。シンプルな木枠のガラス・ショーケースには、贈答用の桐の箱と、上生菓子と羊羹、そして中干菓子がいくつか並んでいるのみ。こちらは奥に茶寮があり、菓子を抹茶と一緒に頂くことが出来る。「茶通」と「枇杷」と名前の付いた菓子を選び、ここで頂きたい旨伝えると奥へ案内された。

ここで大丈夫かと不安になるような通路を通って奥の奥へ。所々に由緒がありそうな和菓子の道具の数々が飾ってあり歴史を感じ取ることが出来る。通された部屋は中庭のあるスペース。テーブルがいくつかあるだけの広くない場所。窓に近い席に腰を下ろして待っていると、盆の上にのった抹茶と緑茶、それに菓子に黒文字(楊枝)が添えられて運ばれた。外は暑かったのでエアコンが効いた部屋というのもありがたいが、BGMも無く、店員もおらず、先客もおらず、エアコンの稼働音が聞こえるのみの誰も居ない静かな空間に居ると、ここが名古屋の都心だとは信じられない静けさ。「茶通」はカリッとした歯触り。中はこし餡で胡麻が効いており、しっかり甘め。「枇杷」はもちもちの食感でいて、ふわっとした軽さもあり、甘さ控えめ。どちらも姿良く、味も間違いない旨さ。とろっとした抹茶(こんな風に点ててみたい…)と一緒に頂いて、幸せな気分。ずっとここで座っていたいが、建物の奥深くで、誰も居らず、声も全く聞こえてこないというのも意外と不安なもの(笑)。しばらくして腰を上げ、通路を戻って店で「ごちそうさま」と伝え、表に出た。(勘定は¥800程)

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↑ 「むらさきや」を出るとすぐ、最近注目されている昭和32年(1957)創業の「伏見地下街(長者町地下街)」。かつては繊維関係の店ばかりで斜陽だったが、最近立ち呑みを中心とする新しい店の開店ラッシュで、元気を取り戻している。2013年の「愛知トリエンナーレ」というアートイベントで「長者町ブループリント」というアートペインティングが施され、残されている。

 


 

むらさきや

愛知県名古屋市中区錦2-16-13

 

( 伏見 ふしみ 錦 にしき 和菓子 和菓子処 御菓子司 生菓子 上生菓子 干菓子 中干菓子 ようかん 羊羹 茶道 伏見地下街 長者町地下街 愛知トリエンナーレ2016 )

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