午後遅い時間に錦を歩いていて、休憩がてら「大黒屋本店」へ。繁華街のど真ん中にある和菓子の老舗。創業はなんと安政元(1854)年。老舗とはいっても店内は小さな菓子の売場と落ち着いた喫茶店といった感じの内装。店に入ると外れた時間とあって先客はおらず、腰を下ろして品書きを眺める。”氷”はもう出ていたが、まだまだ食べたいとは思わないくらいの陽気。ショーケースの中の生菓子を選んでいただくことも出来るが、結局給仕の女性に「抹茶」をお願いした。店内は少し薄暗く、静かにクラシックが流れ居心地の良い空間。歩き疲れたので落ち着いたこの空間が有り難い。
しばらくして扇形の盆にのって「抹茶」が運ばれた。大黒屋の代名詞「落雁」がひとつ付いている。コリッとひとかじりして「抹茶」をいただく。良い香りとしっかりとした苦み。「ふーっ。」と一息。普通だと誰も客が居ないとかえって落ち着かないものだが、時間的なのかいつもそうなのか、あまり給仕の方が近くにいらっしゃらないのでゆっくりと出来た。外は快晴で忙しそうに歩く人や、飲食店に納品をする業者の車がひっきりなしに停まる。そんな様子をボケーと見ながら贅沢な時間を過ごした。もうすぐ冷たいものを求める客でひっきりなしの季節になるだろう。(勘定は¥570)
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↓ 広小路通の「三井住友銀行名古屋支店(旧・三井銀行名古屋支店)」(昭和10年・1935・建造)◇。イオニア式オーダーが並ぶ建物の背は高くないが周りのビルを従える威厳がある。
大黒屋本店
愛知県名古屋市中区錦3-19-7
( 名古屋 なごや 錦 にしき 栄 さかえ 大黒屋 だいこくや だいこくやほんてん 和菓子 上生菓子 落雁 らくがん 干菓子 近代建築 銀行建築 )
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