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蚊焼です。日記です。
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【WH】多様性は脆いからこそ

2008年05月04日 | テレビ


 今回の「THE世界遺産」(TBS)は、オーストラリアのクィーンズランドの湿潤熱帯地域。
 食物連鎖の頂点に立つ、ヒクイドリがなんとも大きくて珍しくて可愛らしい。しかし「頂点」でありながら飛べない鳥、いまやロードキルや犬からの襲撃やらで憂き目にあっている。当然、絶滅危惧種。

 彼らがいなくなればこの森はどうなってしまうのか。ほかの動物が手をつけない、大きくて硬い果実を、遠くまで散布してくれるヒクイドリ。それに依存する植物は150種以上だそうな。
 だから、彼がいなくなれば150種の植物が危うくなる。少なくとも、今の生態系とはがらりと変わった様相を呈することになる。

 しかしながら逆に言うと、ヒクイドリただ一種にそれだけ依存してしまうというのは、実に危うい生態系を形成しているものだな、とも思う。
 多様性が高いというのに、ある特定の種の「パートナー」を除いて、関係性が希薄だ、というのはなんとも寂しい話(※実際の生態系はもっと複雑なはずですがあくまで印象ですので。念の為)。

 「生物多様性」というから、何処かが抜けてもまた別のものが穴埋めしてくれると思いきや、そうでないやもしれぬ。その部分だけが、すっぽりと抜け落ちてしまうのか。
 強いものばかりが「淘汰」されていく世界なのだから、何かが絶滅するのは当然、ではなし。弱くても必要な役割を持つものもいる。だからきっと、種数は選ばれて減ってきたんじゃなくてますます多岐に増えてきたのではないか。


 番組を見ながらあれやこれやと考えてしまった。
 だからどうだ、という結論はまだ出せてはいないのだけれども。でも大体方向はお分かりでしょう。

 でもそうやっていろいろと考えさせられる今回のは、深夜時代の雰囲気が戻っていた感じだったので、故にとっても面白かったと言いたいのでした。


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