今回の「爆問学問 爆笑問題のニッポンの教養」(NHK)。
テーマは、「ひきこもり」について。となると、太田さんの独壇場と化してしまったのが面白かったし、逆にもっと先生の話を聞かせろとも思ったのですけれども。
程度の差があるだけで、皆引き篭もりたがっているのですね。ある意味当たり前か、悩みのない人間なんて間違いなくこの世にはいないでしょうから。
しかし若者の引き篭もりの傾向には特徴があるようです。
両極端。
自分のすぐ周囲の世界と、地球や宇宙などの世界とを結びつけるという「セカイ系」。その「間」にあるはずの、世間とか社会というものがすっぽ抜けている。
自分は万能で何でもできる、けれどもいざというときに自信がもてない。万能感と無力感。
かといって、ひきこもりには悪いことばかりではなくて(残念ながら実際には悪い例が多いそうだが)、内面を深めることや、精神を強くすること、教養を高める時間として、大変に重要である。そんなことも語られていましたね。そう思います。
それでは一体、「ひきこもり」とは何なのか。結局明確な答えは導き出されずじまいで、少なくとも病気ではないらしい。状態なのだ、と。
終日読書も何も手がつけられずに無気力に一日を過ごすひきこもり。一方で、自我の煩悩と戦い、必死に自分の生き方について考える、修行のようなひきこもり。ここでもまた、両極端の表れが浮き彫りになった、と言えるのでしょうか。少し違うか。
程ほどに社交的で、たまにひきこもり。
外的世界の広がりと共に、内的世界を広める。こういう生き方がよさそうね。