今日「世界ふしぎ発見!」でドバイを
特集していたのだがとても面白かった。
ニュースではよく取り上げられる国だが、
案外、観光情報としては見たことが無かっただけに、
とても新鮮だった。
3Dプリンター造の家を見て、
また住宅の常識が変わってしまうのかと
恐れおののいた。
きっと20世紀初頭のコンクリート造の家が出てきた時も
こんな衝撃をもって迎えられたのだろう。
だがそれにとどまらず、火星移住計画って…
そのための3Dプリンター造の研究だったのか…
規模が壮大過ぎて、もはやファンタジーの世界のように感じる。
今日は羽生選手が優勝し、羽生永世七冠が敗北するという
大変ややこしいことが起きた日だったのだけれども、
「まるで小説のよう」「マンガみたいだ」「ラノベかな?」
といったコメントがネットで散見された。
現実がフィクションを超えてしまった、ということだが、
むしろフィクションが委縮しすぎなのでは?とも思える。
もっとはっちゃけてもいいんじゃないか。でないと
現実の方がどんどん追いついてきてしまっている。
ドローンで空を自由に飛べたり、
エレベーターで宇宙に行けるのもいよいよ現実味を帯びてきた。
AIに支配される世界は、当初想定された1984年より大分
後れを取ってはいるけれども、そのうちそうなるのだろう。
昔の人が夢見ていた(そして恐れていた)ファンタジーの世界が
もうすぐやってくるのだ…
いや、手元の液晶パネルで文字打ったり動画が見られて、
音声合成アイドルの歌を聴いている今現在の状況も、
それこそ1984年と比較すればすでにファンタジーの世界だろうな…
世の中がこんなに劇的に変わっているというのに、
自分はこんなんでいいんだろうか、とつくづく思う。
思っている暇でもあったら、もっと違う世界に顔出しすりゃ
いいだろ、と自分にツッコミはするけれども…
さて、「世界ふしぎ発見!」ではオールドドバイなる場所も
紹介されていた。古き良きアラブの歴史を色濃く残す地域だ。
ドバイのスーク(バザールのことだが、バザールはペルシャ語)
はまるでアラビアンナイトの世界のように映った。
自分にとって、かつてはあこがれの光景だった。
アラビアンナイトという、幻想的な異世界に行ってみたいと
強く願っていた…
(蛇足だけれども、アラビアンナイトも結局は西洋人の創作、
幻想的な、と言うより元来幻想の世界だったのだが。)
ところが昨年イランでバザール巡りを散々堪能した身としては、
テレビでそれを見ても、懐かしいなといった感情が
先に立つようになってしまった。
憧れ、という感情がなくなってしまった。
中東のニュースを見るたびに他人事でないと感じるようになった
のとは引き換えに、異世界への憧れを喪失したのは、好いことだろうか?
世の中がどんどんファンタジーの世界を追い越してしまい、
自分も異世界への憧れを叶えてしまった…
これから何を楽しみに生きて行けばいいんだ?と実は少し前に
考えていた事だけれども、一つ、そうかもしれないと思える答えを拾った。
この世界は、ファンタジーそのものだ。
そう思いながら生きていければ、面白いんじゃないかな。