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大阪梅田のマルビルにて、椎名誠さんの写真展が開かれるということを、先月号の『本の雑誌』で知りましたので、この日ちょいとよって見ました。
何と言うか、実にこじんまりとした会場で、展示された写真数も、そう多くはありませんでした。
しかし、満足度は非常に高いです。
やはり、写真とは実に素晴らしいツールだなと思いました。
それが何のためのツールかといいますと、人に対して共感を得るためのものです。
今回シーナさんは、初めて寒い地域に、フィルムの写真ではなくデジカメを携えて旅をなさったそうです。
その写真の出来栄えですが、やはりデジカメだと、日差しが少ないくらい地域での撮影は、困難ですね。細部がやや粗いといった感じです。
でもそんな細部を我慢すれば、実に迫力があり、本当に、その場所に、その空気の中に、引きずり込まれてしまったかのような錯覚に陥ってしまうほどです。
写真は、本当に多くのものを伝えてくれます。
実際は、視覚情報だけなのですが、なぜだか、その風景のにおいだとか、空気の質感だとか、はたまた熱だとか、そういう別の感覚まで伝わって来るように感じられます。
そう感じる、だけなのですが、いやしかしながら、それが大事なことだと思うのです。
この小さな小さな写真展は、シーナさんの旅を少しでも体験できたこと、そして写真というツールの素晴らしさを改めて実感できた、最高の収穫を得ることが出来ました。
この写真展は、9月14日まで開かれていますよ。