
ーセッションズーTHE SESSIONS
2012年 アメリカ95分
ベン・リューイン監督 ジョン・ホークス(マーク・オブライエン)ヘレン・ハント(シェリル)ムーン・ブラッドグッド(ヴェラ)アニカ・マークス(アマンダ)W・アール・ブラウン(ロッド)アダム・アーキン(ジョシュ)ウィリアム・H・メイシー(ブレンダン神父)ロビン・ワイガート(スーザン)
【解説】
障害者の性を題材にしたヒューマンドラマ。首から下がまひして動けない青年が、38歳にして童貞喪失を敢行しようとする姿を描く。監督は『美女と時計とアブナイお願い』などのベン・リューイン。『ウィンターズ・ボーン』でアカデミー賞助演男優賞候補となって注目を浴びたジョン・ホークスが、自身の置かれた状況を悲観しない前向きな主人公を好演する。タブー視されがちなテーマをユーモアたっぷりに見据えた独特の視点に加え、脇を固めるヘレン・ハント、ウィリアム・H・メイシーら実力派が放つ存在感も魅力だ。
【あらすじ】
幼少時に発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク(ジョン・ホークス)。思うように体を動かせないだけでなく、重度の呼吸障害も抱える彼は、鉄の肺と呼ぶ巨大な呼吸器の中で、一日のほとんどを暮らしている。38歳になった彼は、美しいヘルパーのアマンダ(アニカ・マークス)に恋をして心身共に愛する女性と一つになりたいという思いを抱くように。旧知のブレンダン神父(ウィリアム・H・メイシー)にも背中を押され、彼はセックスセラピストのもとを訪ねる。(シネマトゥデイ)
【感想】
新春第2弾。
まだまだ地味な作品が続きます。
明るいコメディタッチの作品ですが、実在の人物をテーマにしているし、内容は重たいです。
幼いときにに発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク(ジョン・ホークス)のおかれている状況は想像を絶する世界です。
ベッドの上で寝た状態で、1日のほとんどの時間を自ら「鉄の肺」と呼ぶ、カプセルから顔だけ出している状態。
ヘルパーさんの手を借りずには何もできない。
外出するときは、人工呼吸器をくわえています。
そんな状態でも大学は卒業していて、生き方も前向きです。
美しいヘルパーのアマンダ(アニカ・マークス)に恋をして、身も心も彼女と愛し合いたいと願うようになりました。
初恋の人アマンダ
行きつけの教会のブレンダン神父(ウィリアム・H・メイシー)にも相談して、励ましてもらい、セックスセラピーを受ける決心をした。
そして出会ったのが、シェリル(ヘレン・ハント)。
シェリルは回数を区切って、セラピーしてくれることになった。
セラピストのシェリル
シェリルはティーンエージャーの息子を持つ女性。
夫は自称哲学者で仕事はしていない。
セックスセラピーで生計を支えている。
シェリルも転機を迎えていた。
いままで無信教だったのが、夫と同じユダヤ教に改宗しようとしていた。
このへんのシェリルの心境は、宗教がわからない私には理解しがたいものがあったけど、シェリルもまた、マークの生き方になんらかのインスピレーションを感じ、変わろうとしたんだと思いました。
マークは、本命のアマンダとの恋には破れてしまいますが、死にかけて入院した病院で、ボランティアをしていた女性と相思相愛になることができました。
そして、数年後には亡くなってしまうのですが、そこには悲しみの涙はありませんでした。
人が生きるってどういうことなのか、とてもシンプルに語りかけてくる作品でした。
人のデリケートな思いがとても繊細に表現されていて、いい作品でしたよ。
ヘレン・ハントが、渾身の全裸。
勝負していますよ。
オススメです。
そのうち見られたら!
ぜひ見てください。
はっきりいって セックスどころか 外に出るのもイヤでしょうね。段差のハンデは もちろん、町を颯爽と歩く人の群れを見るだけで
「みんな自分の足で歩いてるのに オレは ストレッチャーがないと 散歩もできない・・・」 悲観してますね。
この出来事の体験談が 本作「ザ セッションズ」として一本の映画に結実したことを セラピストのシェリルさん本人も マークの墓前に訪れて 感無量で報告したでしょうね。
たいした人ですよ マークも シェリルさんも。
日本人には難しいことですよね。
私も、マークみたいだったら家から出たくないと思います。
この映画が、体に不自由を持つ人の希望になればいいですね。
もっとも、私はあと何年かで年寄りという不自由な人間になることがわかっているのですが。
そう考えると、いまからこういう問題を頭の隅に置いておくのも、大切なことですね。
この作品について 納得できないことがあるのでコメントしてもいいでしょうか。
ヘレンハントのヌードがキレいで スケベ根性から彼女目当てで amazonで 購入しようとDVDとブルーレイを調べたんです。 そしたらブルーレイのみの特典収録で 監督や出演者たちのインタビュー、未公開シーンを収録されてるんですよ。
なんだこれ!この手の特典は DVDでも ふつうに収録されるだろうが(`Щ´) 体に障害があっても健常者と同じように 「性の喜び ふれあい」をテーマにした人間ドラマなのに 特典収録に関しては DVDとブルーレイディスクで "差別"しやがったわ。気に入らん 。ムカつく
<シェリルも転機を迎えていた。いままで無信教だったのが、夫と同じユダヤ教に改宗しようとしていた。>
作中でも 死後に備えて 宗教は入っておいたほうがいいよと マークがシェリルに話してました。
<人のデリケートな思いがとても繊細に表現されていて、いい作品でしたよ。>
マーク自身 前向きで精神的な強さがあったからでしょうね。
<そこには悲しみの涙はありませんでした。>
彼のセリフで ”人生はコップの水で表現される。 コップの水が あと半分しかないと思うか まだ半分と思うかは その人次第”と言ってたように 人の人生の考え方や価値感はバラバラ。
けれども ”ボクの人生において 少なく見積もっても3人の女性に出会い、愛された"
これらのセリフからマークは充実して幸せだった生涯を送ったんだなって思うんですよね。
なんか DVDとブルーレイの特典収録について 文句コメントから 外れちゃいましたね^^
ときどき、ブルーレイディスクとDVDの抱き合わせで売っている商品もありますね。
私の友達で、「作って公開したときにその作品の価値も決まっているんだから、DVDはただで売ってもいいはず」と言っている人がいました。
バーゲンで安く売っているものもあれば、いつまでも高値のままの作品もありますね。
どうなっているのでしょうね。
いつもながら丁寧なコメント、ありがとうございます。