ーペーパーボーイ真夏の引力ーTHE PAPERBOY
2012年 アメリカ
リー・ダニエルズ監督 ピート・デクスター原作 ザック・エフロン(ジャック)ニコール・キッドマン(シャーロット)マシュー・マコノヒー(ウォード)ジョン・キューザック(ヒラリー)メイシー・グレイ(アニタ)デヴィッド・オイェロウォ(ヤードリー)スコット・グレン(ww)ネッド・ベラミー(タイリー)ニーラ・ゴードン(エレン)
【解説】
数々の映画賞を席巻した『プレシャス』のリー・ダニエルズ監督が、ピート・デクスターのベストセラー小説を映画化したクライム・サスペンス。ある殺人事件を調査する兄弟が、事件の真相をめぐる複雑な人間関係に巻き込まれていく。主演は、『ハイスクール・ミュージカル』シリーズのザック・エフロン。彼をとりこにしてしまう謎めいた美女をオスカー女優ニコール・キッドマンがなまめかしく熱演するほか、マシュー・マコノヒー、ジョン・キューザックら実力派がそろう。
【あらすじ】
1969年フロリダ、ある問題によって大学を追われた青年ジャック(ザック・エフロン)は、父親の会社で新聞配達を手伝うだけの退屈な日々を送っていた。ある日、新聞記者の兄ウォード(マシュー・マコノヒー)が、以前起こった殺人事件で死刑の判決が出た人間が実は無罪かもしれないという可能性を取材するため、実家に帰ってきた。そしてジャックは、兄の手伝いをすることに。取材の過程で死刑囚の婚約者シャーロット(ニコール・キッドマン)に出会ったジャックは、彼女の美しさに魅了されてしまい……。(シネマトゥデイ)
【感想】
映画館は手足が冷えるくらいに冷房が効いていたけど、スクリーンからはねっとりとしたいやな暑さを感じるほどでした。
それほどまでに、迫真の演技の名優たち。
ニコール・キッドマン、マシュー・マコノヒー、ジョン・キューザック、すごい名前がずらりでしょう?
しかも、みんな汚れ役。
よくここまでやったわー。
「ベーパーボーイ」とは新聞に関わっている人たちのことなのですね。
アニタ(メイシー・グレイ)のけだるいインタビューから始まりました。
「この本に書かれていることは事実なのですか?」
「事実よ。主材費にいくらくれるの?」
アニタがメイドとして地方新聞社を経営するWW(スコット・グレン)の家に雇われたのは、ウォード(マシュー・マコノヒー)とジャック(ザック・エフロン)兄弟の母親が家出をしていなくなったときから。
当時ジャックは5歳だった。
その後、ジャックは大学に入り水泳をしていたが、学業半ばで父の家に戻って来てからは、新聞配達などをして無為に過ごしていた。
兄のウォードは新聞記者になっていた。
このお話の発端は、この小さな町の悪徳警官が何者かによって殺された事件。
犯人として捕まったのがヒラリー(ジョン・キューザック)だった。
刑務所の囚人たちと文通するのが趣味という変わった娼婦のシャーロット(ニコール・キッドマン)が、文通の結論としてヒラリーと婚約した。
ヒラリーはシャーロットに無実だと言い、シャーロッとはウォードの新聞社に無実を証明するように資料を持ちこんだ。
ウォードは相棒のヤードリーと実家に帰り、ジャックを運転手にして事件を洗い直し始めた。
☆ネタバレ
ここまで読んだら、無実の人間の無実を晴らして牢屋から解放するという流れかと思うでしょうが、この作品の主題はそんなところにはありません。
私も途中迷子になりそうでした。
この絶対に付き合いたくない女ナンバー1みたいなシャーロットに、童貞のジャックが恋をしてしまったから、話がややこしい。
おまけに、兄のウォードは黒人好きの同性愛者で、超マゾだった!!
どうりで、いつもはハンサムなマシューの顔が歪んでいるなあと思っていたわ。
ジョン・キューザックだって、いつものひょうひょうとした表情が消えて、変態丸出しの気味の悪い男でした。
その他にも、WWは秘書として雇ったエレンに振り回されているし、ヒラリーのおじという人が、沼に複数の女と子供と住んでいて、ワニを解体している、これも得体の知れない怖い人でした。
当時のアメリカの貧しさや教養のなさや黒人差別など、いろんな負の要素がてんこもりの内容で、ラストはかなり衝撃的でした。
おもわず手で目を覆ってしまった!!
そして、大学で水泳をやっていたという前振りが生きてきて、ジャックは殺人鬼から逃げきって、作家になってこの作品を書いたということで結びとなりました。
いい人間が一人も出てきません。
共感できる人もいない。
ただひとつ、テーマらしいものがあったとしたら、母親不在は男の子の成長に重い意味を持つということでした。
ジャックは女性不信からなかなか恋愛ができなかったし、ウォードも異常性愛を抱えてしまった。
シャーロットの生育歴について何も語られなかったことは、残念なようだけど、これで良かったような気がしました。
とても不幸な少女時代だっただろうという想像はつきますからね。
まあ話の種に、ご覧下さい。
名優の名演技だけでも、見所は満載です。
今年のゴーヤカーテン、役に立っているでしょうね。
大阪は暑いですよ。
この映画、見たいと思ったら、ぜひ見て感想を聞かせてください。
見終わってからも、なかなか頭から離れない作品です。
最近 娘に代わってザックエフロンのファンになっていたので(笑!)他の豪華キャストの顔ぶれにも 迷わず映画館へ・・・
大きく期待を裏切られましたが 印象深い映画でした!
ここまでやるか・・・と観ながら疲れてしまいました。
お付き合いありがとうございました!!
ご存知の通り、私はそんなに嫌いじゃありません。
変な映画でしたけどねー。
いまでも、あれこれ考えて一人納得したりしています。
思い返せば、なかなか面白い映画でした!
衝撃的な映画。
ただただすごい映画。
必見だと思います。
ほんと、そうですね。
すごかったです。