マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

カサブランカ

2008-03-10 11:03:12 | 映画ーTV
ーカサブランカー
1942年 アメリカ マイケル・カーティス監督 ハンフリー・ボガート(リック)イングリッド・バーグマン(イルザ)ポール・ヘンリード(ビクター)

【解説】
 戦火近づく'40年の仏領モロッコ、カサブランカは、自由を求めて渡米しようとする人々で溢れていた。ナイトクラブを経営するリックの元へ、ナチの手を逃れてここまでやって来た抵抗運動の指導者が現れる。だがその人物の妻は、かつてパリでリックと恋に落ちたイルザだった……。言わずと知れたアメリカ映画の古典的作品で、アカデミーの作品・監督・脚色賞を受賞。(allcinema ONLINE)

【感想】
亡き姑の大好きだった作品です。
リバイバルでかかるたびに、映画館へ見に行っていました。

まず、亡命希望者で溢れかえるフランス領モロッコ、カサブランカの町並み。
ドイツ人将校が殺され、通行証が盗まれたという事件が勃発。
ドイツ人の兵隊が疑わしい人間をどんどん連行し、にわかに町は険悪になる。

そんな町でカフェ・アメリカンを営むリック(ハンフリー・ボガード)。
フランス人の警察署長に取り入りながら、闇でカジノも営業し、抜け目のない実業家といったところ。

つきまとう女はポイと捨てる非情な人物。
女「夕べはどこにいたの」
男「そんな昔のことは忘れた」
女「今夜会ってくれる?」
男「そんな先のことはわからない」
これは、リックがつきまとう女に言うセリフ。
有名ですよね。

その彼が、その非情さを見込まれ、例の通行証を預かるはめになった。

そこに現れたナチスに歯向かう政治犯のラズロ(ポール・ヘンリード)。
人々からの支持が厚いので、ナチの将校も一目置く重要な人物。
妻を連れて亡命するためにカサブランカにやってきた。
高額なお金で通行証を買いたがっている。

リックの店に現れたラズロ、一緒にいた女性は、かつてパリで愛し合ったイルザ(イングリッド・バーグマン)だったー。

 舞台となるカサブランカのカフェ・アメリカン

エキゾチックな異国の情緒、退廃した人々、そして、美男美女の三角関係(ここ重要!!)もう、なにもかも揃っているメロドラマ中のメロドラマ。
これに、ピアノ弾きのサムが二人の思い出の曲「時の過ぎ行くままに」(As Time Gose By)を弾き語りしてくれます。
郷愁を誘うきれいなメロディー、センチメンタルな歌詞。
珠玉の名曲ですね。



クールなリックがお酒に溺れ、泣き崩れます。
甘過ぎる愛の思い出、雨の駅で知った辛過ぎる裏切り!!

リックの店で、ナチスがドイツの歌を歌いだして、みんなが居心地悪く感じているのを察して、ラズロが「ラ・マルセイユ」を歌いだすと、バーのお客全員が涙を流して合唱するシーンは、感動的でした。
ラズロという人物を正義として位置づける重要なシーンでした。

 
「君の瞳に乾杯」
このセリフは3回出てきました。
いずれも、イルザにリックが言います。
アイラブユーの代わりねー。
女はこれにやられてしまいます。
たぶん、姑もそうだったのでしょうね。

でも、これは日本限定の意訳だそうですね。
ボギーが言っているのは"Here's looking at you, kid."
あなたなら、なんと訳しますか?

 ラストの飛行場のシーンはあまりに有名です。

意外に、悪徳警察署長との友情物語で幕!でした。

ブラボー!!
完璧ー!

でも、クランクインの時点では脚本ができていなくて、できたところから撮影して行くという、ぶっつけ本番的な現場だったようです。
ラストも決まっていなくて、始めに撮った方が評判がいいので採用されたとか。
当のバーグマンも、これは失敗作だと思っていて、1974年に見て、いい映画だったのね、と言ったとか。

この監督の残した作品の数を見ただけでも、当時のハリウッド映画の隆盛がよくわかる気がします。
黄金期ですよね。
数作れば、こういう名作もできるということでしょうか?
いえいえ、プロ魂ときっちりとしたノウハウが、それぞれの担当者にあったのでしょう。