ー推理作家ポー最期の5日間ーTHE RAVEN
2012年 アメリカ
ジェームズ・マクティーグ監督 ジョン・キューザック(エドガー・アラン・ポー)ルーク・エヴァンス(エメット・フィールズ刑事)アリス・イヴ(エミリー・ハミルトン)ブレンダン・グリーソン(ハミルトン大尉)ケヴィン・マクナリー(マドックス編集長)
【解説】
「モルグ街の殺人」「黒猫」など数々の推理小説で著名な作家エドガー・アラン・ポーの最期の日々を大胆な発想で描いたサスペンス・スリラー。ポーの著作を模倣した連続殺人事件が起きたことで、事件解明のために彼自身が捜査に加わり殺人鬼を追い詰めていく。主人公ポーには『2012』のジョン・キューザック、共演には『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』のルーク・エヴァンス、『ヒットマンズ・レクイエム』のブレンダン・グリーソンらが集結。『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグ監督による、作品の世界観を表現した映像にも注目。
【あらすじ】
1849年のボルチモア。ある殺人事件を担当することになった若手刑事エメット・フィールズ(ルーク・エヴァンス)は、事件が推理作家エドガー・アラン・ポー(ジョン・キューザック)の作品によく似ていることを察知。貧乏で酒におぼれる生活を送るポーは容疑者とみなされるが、捜査が進められる中、彼の著作をまねるように連続殺人が発生。その後、自らのアリバイが証明されたポーは、事件解明のため捜査に加わるが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
エドガー・アラン・ポー、私は江戸川乱歩のペンネームがポーのもじりだということで知ったような気がします。
小学校の高学年くらいだったか、探偵小説にハマり、おもにルパンシリーズに心をときめかせていたんだけど、そのついでに江戸川乱歩やシャーロック・ホームズシリーズなどを読みました。
ポーの作品では「モルグ街の殺人」くらいしか思い出せないけど、推理小説の父と呼ばれるほど有名なことは認識していました。
世界各地にポーに影響を受けた人がいて、特に、近代の日本文学には大きな影響を与えました。
でも、ポーが極貧の中で酒に溺れ、若干40歳でボルティモアでなくなっていたことは知りませんでした。
しかも、発見されたのは酒場で異常な泥酔状態だったそうで、かつぎこまれた病院で4日間の危篤状態が続いたあと、「レイノルズ」と言う名前を繰り返し呼んでいたそうです。
ここに発想を得て、この作品は作られています。
新聞に小説の批評を書いているポー(ジョン・キューザック)は、退役軍人のハミルトン大尉ブレンダン・グリーソン)の娘エミリー(アリス・イヴ)と恋仲だったが、父は大反対をしていた。
そんな折りに、ボルティモアでは連続殺人事件が起きていた。
捜査しているエメット・フィールズ(ルーク・エヴァンス)は、ポーが発表した推理小説にその手口が極似していることに注目し、ポーをマークし始めた。
ポーが犯人ではないことはわかったが、ポーをよく知る人物だということから、ポーにも捜査に協力するように依頼した。
そんなさなかに、エミリーが誘拐され、エミリーの命が時間の経過とともに尽きてしまうことをほのめかせながら、真犯人がポーに推理競争を仕掛けてきた。
☆ネタバレ
エミリーは、犯人の隠れ家の地下の土の下に閉じ込められ、その命が砂時計のように謎解きへの制限時間となった。
ポーとフィールズは、犯人を追いつめて行くのだが…。
私は最期まで犯人がわからなかったので、ストーリーに関してはとても面白いと思いました。
ただし、注意しておきますが、かなりのグロです。
まあ、そのものズバリは出て来ないので、気の弱い女性でも大丈夫ですが、それはそれで淡白というか、愛想がないと言うか、ポーの世界のわりには耽美的でないところが不満です。
死体もごろり、いろんなパーツもごろりと出てきて、美しさはかなさの表現が足りなかったところが、残念でした。
あと、エンドロールの音楽が作品とあっていないわー。
急になんなの?と思ってしまいました。
ジョン・キューザックの純真な感じが作家にふさわしい感じがしたし、ルーク・エヴァンスがすごく格好良かったです。
原題の「THE RAVEN」はポーが1845年に発表した物語詩で、人間の言葉をしゃべる大鴉が恋人を失った主人公を悲嘆させ、あげくには狂気に導くという内容。
このことを知ってみると、奥が深いです。
でもこういう系統で、面白い映画がたくさんあるから、ちょっと印象が弱いなあと思いました。
私は最期まで犯人がわからなくて、そこがよかったよ。
キューザックがいい感じでした。
で、ルーク・エバンズかっこよかったわ~~~♪