マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

マイケル・ジャクソン THIS IS IT

2009-11-13 11:40:33 | 映画ー劇場鑑賞
ーマイケル・ジャクソン THIS IS ITーTHIS IS IT
2009年 アメリカ
ケニー・オルテガ監督 マイケル・ジャクソン

【解説】
2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー。何百時間にも及ぶリハーサルを一本の映画にまとめあげたのは、『ハイスクール・ミュージカル/ザ・ムービー』の監督兼振付師で、予定されていたロンドン公演のクリエーティブ・パートナーでもあったケニー・オルテガ。コンサートを創り上げる過程では、偉大なスターであり才能あふれるアーティストでもありながらなおも進化を続けたマイケル・ジャクソンの素顔が垣間見える。

【あらすじ】
2009年6月、1か月後に迫ったロンドンでのコンサートを控え、突然この世を去ったマイケル・ジャクソン。照明、美術、ステージ上で流れるビデオ映像にまでこだわり、唯一無二のアーティストとしての才能を復帰ステージに賭けながら、歌やダンスの猛特訓は死の直前まで繰り返されていた。

【感想】
私が子育てまっただ中の80年半ば頃、夫が「見て」といってかけてくれたビデオが「スリラー」だった。
いままで、見たこともないようなダンスと音楽がみごとにマッチしたミュージックビデオ。
体が勝手に動いてしまうような躍動感溢れるリズムとダンス。
「すごーい」と思った。
度肝を抜かれた。
それ以降も、毎日の生活に埋没しながらも、海外からマイケルの活躍はテレビを通じて耳や目に入ってきた。
スキャンダルも、整形した顔も、弱々しい姿も…。

そして、今年6月25日にマイケル死亡という衝撃的なニュースが伝わってきました。
マイケル自身が記者会見で「7月にロンドンでコンサートを行う。これはファイナルカーテンコールだ」と宣言していたのを見ていたので、とても謎めいて受け止めました。
私がテレビで見るマイケルは、ここ何年もとても弱々しかったので、マイケルは弱っていたと思い込んでいました。

そして、この映画が急遽公開され、それでも、積極的に見に行く気持ちにはなれないでいました。
でも、周りの友達たちがすごく誉めることと、テレビ度ちらっと聞いた「THIS IS IT」がすばらしかったので、思い切って劇場に足を運びました。

見てよかったです。
マイケルがこのコンサートをどんなに情熱を持って成功させたがっていたかが、本当に良くわかりました。
マスコミに見せていたここ数年の弱々しさなんて、どこにもありませんでした。
そこには、自信に満ちた稀代の天才アーティスト、マイケル・ジャクソンの姿だけが存在していました。

私もマスコミに誘導されて、本当のマイケルを知らなかったことを思い知りました。
彼は50歳にして、この躍動感、声量、そして圧倒的なダンス。
彼は、ずっとトレーニングを続けてきたのですね。
知らなかったー。
音楽への熱情、愛情、有り余るエネルギーを感じました。
そして、切実なるメッセージ。
弱き者や瀕死の地球に注がれる愛のメッセージ。
感動しました。



彼は、作曲家であり、作詞家であり、振り付け師であり、歌手であり、ダンサーであり、舞台監督、演出家でもあったということがよくわかりました。
マイケル自身は、舞台裏ではなく、完成したものを観客に見せたかったのでしょうが、不幸にしてマイケルの急逝というものがあり、観客は幸運にも、リパーサルを見る機会に恵まれたのです。
そうでなければ、多くの人々がマイケルの素顔を知ることはなかったでしょう。
そして、私のような遠巻きの人々には、完成されたステージさえも見る機会がなかったかもしれません。

この作品の中で、マイケルはスタッフの中にあってもスターで、尊敬され、愛され、尊重されていました。
世界中から一流のダンサーが集められ、マイケルはリハーサルとということで半分の力しか出していないように見えても、オーラがまるで違っていました。
アーティストたちにダメ出しをし、厳しい要求をするマイケル。
何度もエンディングを自ら演じながらエンディングのチェックするマイケル。
マイケルのダンスに、ノリノリのスタッフたち。
アンコールをお願いしそうな勢いでした。
マイケルの最後の充実した時間を共有したほんとうに、幸せな人たち。

運命は皮肉なものです。
彼はその死によって、エンタの天使となり、永遠の命を得たような気がします。

私の見た劇場内は、とても静かなものでした。
私は、リズムに合わせて動く体を止めておくのに苦労しました。
もしこの映画のDVDが発売されて、親しい友達と見る機会があったら、みんなで踊りながら見たいと思いました。



MJは永遠にファンの心に生き続けるでしょう。
安らかに眠ってください。


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感動しました!! (meg)
2009-11-13 16:42:28
マダムも見られたんですね
先日見て、とても感動したので、ぜひマダムにも見ていただきたいと思っていました。

晩年のマイケルは、美容整形の話題や、変人としての奇行ばかりがクローズアップされていましたが、改めて、素晴らしい歌・ダンスを見て、偉大なスターで才能あふれるアーティストで、更なる進化を求めて努力し続けている姿に感動しました
謙虚で、誰にもやさしくて、性格もとても良かったそうですね。

一時、自殺説も流れましたが、彼はきっとまだ死にたくなかっただろうし、まさか自分がこんな形で死ぬなんて思っていなかっただろうなあと感じました。素晴らしいリハーサルの様子を見ながら、「彼はもうこの世の中にいないんだ。」と思うと、涙が出そうになりました
本当に、素晴らしい人物を亡くしたと、とても残念でした。

でも、彼が死の直前までコンサートに向けてスタッフやダンサー達と素晴らしいステージを作りあげようとしていた努力が、生のライブではなく映画というかたちだけど、世に出て多くの人の目に触れて本当に良かったと思います

若いダンサー達と踊っていても、50歳の彼にはオーラがあって、一番キレの良いダンスでしたね
生のステージを見たかったです
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昨日~ (oko)
2009-11-13 22:02:54
2回目、行ってきました。
いいですよね、この映画
元々、熱烈なファンではないんですが
歌とダンスは好きでした

話し方がすごい穏やかなんですよね
「ムーンウォーク」という映画も急遽
上映されてるみたいなので、こちらも
ぜひ、観てみたいです

うちの息子ちゃんが、この女性ギタリストに
惚れちゃったらしいです
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リズムに合わせて おもわず身体が~   ! (cocco)
2009-11-14 00:30:08
本当に本当に本当に観てよかったです!!!
知らなかったMJの素顔、ステージにかける真摯な姿勢、人間への地球への大きな愛・・・
観終わっても 心の高まりがおさまらず 
友達に言って回りたかったです「MJ最高!最高!最高~~~っ!」て
***最高のエンターテイナー!あなたは永遠です***

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お返事 (マダムよう)
2009-11-14 08:47:15
>megさんへ
早々見に行っておられたのですね。
私は、夫と行こうと思っていたこともあって、遅くなってしまいました。
待っていても仕方がないと、一人で見に行ったの。
よかったわあ。
ほんと、素晴らしいアーティストをなくしてしまいましたね。
人類の損失ですね。

>okoさんへ
ほんと、何回も行きたくなりますよね。
昨日も、行きつけの飲み屋さんではMJのDVDを流していました。
彼はまだ見ていないというので、自慢していたところです。
CDも買って聞いています。
いいわあ。
しばらくはまりそう。

>coccoさんへ
私も、ファンじゃないからほんと素顔を知りませんでした。
亡くなってから知るなんて、本当に残念だけど、知らないよりはずっと幸せなことなので、この映画には感謝です。

MJは最高!最高!!
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良かったです! (NAKAちゃん)
2009-11-14 16:52:23
私はMJの事 殆ど知らなかったのですが 亡くなって初めて「この曲も彼の・・・」と驚くばかりで この映画を見に行き 本当感動しました。
翌日には「ムーンウォーカー」も観てきました。(前は悪評高い映画だったと・・・)
優しいMJが良かったわ!
彼は急遽された事で 私のような新しいファンを増やしたように思います。
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NAKAちゃんへ (マダムよう)
2009-11-14 17:04:00
「ムーンウォーカー」も面白かったのね。
ほんと、にわかファンが増えたようですね。
私が聞いた最高齢は、83歳の友達のお母さん。
ひとりで、電車に乗って町まで行って見て来られて、とても感動しておられたそうです。

素敵なお母さんでしょう?
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感動 (mimiちゃん)
2009-11-15 18:21:10
まだかなぁ、と思ってたからアップされてて嬉しかったよ。
私も『にわかファン』だから、彼の音楽性には深い知識はないけど、とにかくこれを見て彼の人間性に魅かれました。
スタッフが言ってた通り『謙虚でフレンドリー』そのものだったね。
今まで彼について言われていた奇行や性癖はすべて本当だったんだろうな、ということもよくわかったし、それを含めて,MJだよ。
50であの体のラインとあの声を維持するためには、さぞやストイックな生活と危ない薬もやってたんだろうな、と思いました。
選りすぐりのバックダンサーより、彼のダンスは素人目にも何段階も上だったね。

あ~、ほんとうに感動した!!
なんだか性別も、息遣いもないガラスのような人だった。実際に衣装も付けたこのコンサート生で見たらすごかったことでしょう。
ところで、彼の掌は体に比べてすごく大きかっ
たから、彼は本当は他のジャクソンファミリーの人みたいに、がっちりタイプの体型になりやすかったから、さらにストイックになっていったんだなぁ、と感じました。
すばらしい!!
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mimiちゃんへ (マダムよう)
2009-11-16 08:34:02
わあお!
mimiちゃんも感動した?
そうよね。
この映画には、MJのMJらしさがあふれていたからね。
いままでMJを知らなかった人も、亡くなってからで本当に残念だけど、彼の人間性に触れて、本当に感動したね。

私も、彼は音楽の天使じゃないかと思った。
モーツアルトみたいと思った。

音楽に革命をもたらし、彼の存在そのものが音楽みたいな人だったのね。

ここのところ映画のCDをよく聞いているの。
当分、飽きないと思うわ。
返信する
やっと観に行けた~! (bee)
2009-11-29 23:53:18
上映終了間近ということもあってか、私が観た回はチケ完売!
マダムと同じく、シートでじっとしてるのが苦痛でした(笑)
MJは特に好きでも嫌いでもなくて、ヒット曲を聞き流してた程度だったんだけど、先日、真剣に聴いてみたら・・・ホントに凝ってるっていうか完成度が高いっていうか・・・脱帽でした(汗)

こんなにまばたきが少なかった映画はなかったよ~。
目が皿状態でした(笑)
MJは勿論、バックのダンサー、コーラス隊、ミュージシャンをくまなく観るのはジョニーの映画を観るに等しかった(笑)
この映画を観てMJのファンになった人も多いでしょうね。
何を隠そう、この私(汗)

彼のダンスを見て思ったこと。
結構流しながら踊ってるように見えたんだけど、バックダンサーとは違う世界だったね。
うまく言えないけど、音楽=ダンスって感じ?
テクの差もあるんだろうけど、それとは違ったものがあるんだと思う。
何て言うか・・音楽が憑依したって感じ?
ううん、違うなぁ・・。
MJ=音楽=ダンスかな?

なんだか熱く語ってしまいましたが・・(笑)
DVD、「買い!」です、ハイ。
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beeさんへ (マダムよう)
2009-11-30 09:14:32
beeさんは、専門家だから、彼の音楽性の高さに感動するでしょうね。
私のようなしろうとでもわかるもん。

この作品に付いては、いろんなところで感動したと言う話を聞きます。
昨日も、同級生が「2回行って、2回とも号泣した」と言っていました。
また、スポーツジムに来ている、映画がいつも1000円で見られるというおばさんたちの会話にも出てきて、「うーん、誰だった?私見てすごく良かったんだけど、さっきまで覚えていたのに…そうそうマイケル・ジャクソン」というような人たちにまで感動を広げていました。

この作品は、ふだんMJなんて縁のない人にまで、彼の才能のすごさを分からせる結果になったことは、本当に皮肉なことですよね。
私も彼のことを誤解していたことをすごく後悔しているわ。
冥福を祈りたいです。
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