マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ダークナイト(試写会)

2008-07-31 17:50:52 | 映画ー劇場鑑賞


ーダークナイトーTHE DARK KNIGHT
2008年 アメリカ
クリストファー・ノーラン監督 
クリスチャン・ベイル(ブルース・ウェイン/バットマン)マイケル・ケイン(アルフレッド)ヒース・レジャー(ジョーカー)ゲイリー・オールドマン(ゴードン警部補)アーロン・エッカート(ハーベイ・デント検事)マギー・ギレンホール(レイチェル・ドーズ)モーガン・フリーマン(ルーシャス・フォックス)

【解説】
映画『バットマン ビギンズ』の続編で、バットマンの最凶最悪の宿敵であるジョーカーの登場で混乱に陥ったゴッサムシティを守るべく、再びバットマンが死闘を繰り広げるアクション大作。監督は前作から続投のクリストファー・ノーラン。またクリスチャン・ベイルも主人公、バットマンを再び演じる。そして敵役のジョーカーを演じるのは2008年1月に亡くなったヒース・レジャー。シリーズで初めてタイトルからバットマンを外し、新たな世界観を広げたダークな展開に目が離せない。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
悪のはびこるゴッサムシティを舞台に、ジム警部補(ゲイリー・オールドマン)やハーベイ・デント地方検事(アーロン・エッカート)の協力のもと、バットマン(クリスチャン・ベイル)は街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。だが、ジョーカーと名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。最強の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、信じるものすべてと戦わざるを得なくなっていく。(シネマトゥデイ)

【感想】
ヒース・レジャーの「ジョーカー」。
ジャツク・ニコルソンの「ジョーカー」も、十分インパクトがあったから、どんなジョーカーかと興味津々でしたが、うーん、すごい。
永遠に自分のものにしてしまいましたね。
合掌。

タイトルから「バットマン」の名前が外れているのも納得するほど、ジョーカーの存在感は強烈でした。
人間の弱みを知り尽くし、あらゆる弱点をついてくるジョーカーの狡猾さ、冷徹さ、あらゆる悪を体現していいました。
極悪非道ー私はこれほどまでに徹底した悪を、スクリーンで見たことがないと思いました。

でも、この映画はヒースの演技力だけじゃない。
 バットポッドで、マントを翻しながら夜の町を疾走するバットマン(クリスチャン・ベイル)にもしびれててしまいます。
体を振動させるほどの音も、すごいです。

さらにすごいのは、この映画が投げかけている、正義とは何かという問いかけでした。
際立った正義のすぐそばにあるダークサイド。
落ち込めば、すぐにトゥーフェイスの悲劇があるようでした。
現代の複雑な世相を表現しているようです。

また、マイケル・ケインとモーガン・フリーマンが、この暗く重たい話を引き締めていました。

☆ネタバレ
ゴッサムシティに渦巻く強烈な悪のエネルギー。
光の騎士(正義=ハーベイ・デント検事=アーロン・エッカート)と闇の騎士(必要悪=バットマン)の対立を軸に、どちらにもジョーカーが絡んで、さらに深い闇へ二人とも引き込まれて行きます。

ジョーカーの武器はナイフだけではありません。
人間の愛や優しさやプライドという本来強いもののすぐそばにある、欲望や保身、嫉妬という弱みを実に巧みに利用して、一瞬の心の隙を攻撃して来るのです。

人間性とはかくも脆く、簡単に崩れ去ってしまうのか?
観客は迷い、怯え、最後には光の騎士が、スターウォーズでアナキンがダークサイドに捕えられたのと同じように、トゥーフェイスとなって闇に落ちていく様子を見るのです。

バットマンは、すべの出来事を闇に飲み込み、ダークナイトと生きていく道を選びます。
過酷な闇のヒーローとしての道をー。

娯楽性という意味にも、アクション性という意味でも、文句なしに面白い映画です。
さらに、内容も深いし、キャストも豪華。

公開されたら、劇場にも見に行くつもり。

ヒースはオスカーを獲るのかなあ?

ヒート

2008-07-31 17:44:40 | 映画ーDVD
ーヒートーHEAT
1995年 アメリカ マイケル・マン監督 アル・パチーノ(ヴィンセント・ハナ)ロバート・デ・ニーロ(ニール・マッコーリー)ヴァル・キルマー(クリス)ジョン・ヴォイト(ネイト)トム・サイズモア(チェリト)ダイアン・ヴェノーラ(ジャスティン)エイミー・ブレネマン(イーディ)アシュレイ・ジャッド(シャーリーン)ウェス・ステューディ(カザルス)ミケルティ・ウィリアムソン(ドラッカー)テッド・レヴィン(ボスコ)ナタリー・ポートマン(ローレン)デニス・ヘイスバート(ドナルド)ウィリアム・フィクトナー(ヴァン・ザント)ケヴィン・ゲイジ(ウェイングロー)ダニー・トレホ(タウナー)

【解説】
犯罪のプロフェッショナル、ニール・マッコーリーは、クリス、チェリト等と現金輸送車を襲い有価証券を奪う。捜査にあたるロス市警のヴィンセント・ハナは、少ない手掛かりから次第にマッコーリー達へ近づいていく。マッコーリーは本屋の店員イーディと出逢い、次の銀行強盗を最後に堅気の暮らしに入ろうと決意していた。やがて決行の時、タレ込みを受け現場に駆けつけたハナ達と、マッコーリー一味は、壮絶な銃撃戦を繰り広げるのだった……。(allcinema ONLINE)

【感想】
評価の高い映画、近所のバーのマスターから借りて、やっと見ることができました。

アル・パチーノとロバート・デ・ニーロ+マイケル・マン監督。
共演がヴァル・キルマー、ジョン・ヴォイト、アシュレイ・ジャッド、ナタリー・ポートマン…すごいー。

でも、豪華キャストだけではありませんでした。
噂に違わない、はらはらどきどきがいっぱい、しかもしっかりした人間ドラマでした。

追う人間ーシカゴ警察のヴィンセント・ハナ(アル・パチーノ)は仕事熱心のあまり、2度の離婚。
3度目のジャスティン(ダイアン・ヴェノーラ)とも、さざなみがたっている。
ジャスティンには年頃の娘ローレン(ナタリー・ポートマン)がいる。

追われる人間ーニール・マッコーリー(ロバート・デ・ニーロ)は、仲間のクリス(ヴァル・キルマー)やチェリト(トム・サイズモア)と現金輸送車を襲ったが、盗んだのは高額の有価証券だった。
しかも、誰も殺さないつもりが、ウェイングローのヘマから、皆殺しをするはめになり、次第に窮地に陥っていく。

ニールは、本屋に勤めるイーディ(エイミー・ブレネマン)と出会い、やっと人間的な暮らしを取り戻そうと決心し、銀行強盗を最後にヤマにして、逃亡を企てるが…。

この映画は、銃撃戦も見どころですが、それぞれの人物が、人間性を回復させていくお話しになっていました。

クリスとシャーリーン(アシュレイ・ジャド)のエピソードも、二人の思いが交錯する様子がきめ細かく描かれていてよかった。
クリスは、警察の手を逃れるのに成功しました。
犯罪に手を染めそうになる恋人をさとす女性もよかった。
結局彼は恋人の言うことを聞かず、銀行強盗の運転手となって、カーチェイスの果て撃たれてしまうのですが。

タウナー(ダニー・トレホ)のエピソードも、仲間を裏切るのは愛する女性のためだったし、ニールが、イーディとの人生を選んだ後に、復讐に向かっていって、結局何もかも失ってしまうという、ある意味人間性に溢れた結末にも、メッセージ性を感じました。
イーディに会う前の彼は、本当に冷静沈着だったもの。

ハナとニールがお茶を飲みながら話し合うシーンは、緊張感が一杯で、面白かった。
二人とも一歩も引かない、演技対決でした。

たくさんの要素が盛り込まれているのに、冗長さはなく、ほんとうに名作だと思いました。

灯台守の恋

2008-07-31 17:37:45 | 映画ーDVD
ー灯台守の恋ーL' EQUIPIER/THE LIGHT
2004年 フランス フィリップ・リオレ監督 サンドリーヌ・ボネール(マベ)フィリップ・トレトン(イヴォン)グレゴリ・デランジェール(アントワーヌ)エミリー・ドゥケンヌ(ブリジット)

【解説】
人間観察には定評のある『パリ空港の人々』のフィリップ・リオレ監督による、大人向けのほろ苦いラブロマンス。『仕立て屋の恋』のサンドリーヌ・ボネールと、『ボン・ヴォヤージュ』の美形俳優、グレゴリ・デランジェールが許されざる恋に悩む男女を好演する。1960年代のブルターニュの島の、荒けずりだが美しい自然も一見の価値あり。派手さには欠けるものの、人生で大切な何かをそっと思い出させてくれる秀作。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
カミーユ(アン・コンサイニー)は両親の家を売るため、故郷のブルターニュ地方に戻ってくる。そして偶然、灯台守だった父(フィリップ・トレトン)と母(サンドリーヌ・ボネール)の秘密を知るのだった。(シネマトゥデイ)

【感想】
この映画を見終わったとき、「マディソン郡の橋」みたいだなあと思いました。
主婦の不倫がテーマですが、この作品には、夫との男同士の友情も描かれ、より切ない感じでした。

物語は、両親が残した海辺の家の売買契約に来た娘カミーユ(アン・コンサイニー)が、両親のことを書いた小説を手にして読み始めるところから始まります。

社会から置き忘れられたような海辺の村で生まれ育ったマベ(サンドリーヌ・ボネール)。
マベに惚れてこの村に住みつき、マベの父の跡を継ぎ、辛い灯台守の仕事を淡々とこなす夫イヴォン(フィリップ・トレトン)。
二人は、子供を待ち望んでいるが、まだできない。

そこへ、新入りのよそ者アントワーヌ(グレゴリ・デランジェール)が灯台守として赴任してきた。
好青年だが、手を怪我していて、その理由が謎に包まれている。
しかも、未経験者。
灯台守仲間は、自分の身内を後がまに据えようと、あからさまな嫌がらせや仲間はずれにし、中央に対して、彼の退去の嘆願書活動までし始めた。

イヴォンはアントワーヌと仕事をするうちに、彼の人柄に好感を持つようになる。
しかし、彼の妻マベはそれ以上にアントワーヌに興味を持ち、アントワーヌも彼女に心を引かれ、お祭りの夜に、二人は激情に駆られ一線を越えてしまいます。

イヴォンヌはその事実を知りますが、嵐の夜に海に落ちそうになったアントワーヌを、葛藤の末助けます。

アントワーヌは、戦争で傷ついた手の怪我のわけを語り、その後村から去っていきました。

そして生まれたカミーユ。
イヴォンが彼女を溺愛したことを叔母から聞かされ、思い出の詰まった家を売ることを断念する、という物語でした。

この話が語られているとき、両親が故人というのがミソですね。
きれいに語ることができますから。

私は、イヴォンが哀れに思いました。
彼は、小さな村のなかで、灯台守として、マベの夫として生きることしかできなかったのですもの。
そう思うと、彼が作り続けた椅子の意味もわかるような気がしました。

ビー・ムービー

2008-07-31 17:31:10 | 映画ーDVD
ービー・ムービーーBEE MOVIE
2007年アメリカ 
スティーヴ・ヒックナー 、サイモン・J・スミス監督 ジェリー・サインフェルド 、スパイク・フェレステン 、バリー・マーダー 、アンディ・ロビン脚本 ジェリー・サインフェルド(バリー・B・ベンソン)レネー・ゼルウィガー(ヴァネッサ・ブルーム)マシュー・ブロデリック(アダム・フレイマン)ジョン・グッドマン(レイトン・T・モンゴメリー)クリス・ロック(シカッチ)パトリック・ウォーバートン(ケン)キャシー・ベイツ バリー・レヴィンソン ラリー・キング レイ・リオッタ スティング オプラ・ウィンフリー

【解説】
シュレック』シリーズのドリームワークスが放つ新作アニメ。働きバチのバリーが人間の世界を舞台に繰り広げる冒険模様を描く。監督は『プリンス・オブ・エジプト』のステーヴ・ヒックナーら。脚本と主人公バリーの声を大ヒット・ドラマ『となりのサインフェルド』のジェリー・サインフェルドが務めている。そのほか、レネー・ゼルウィガー、マシュー・ブロデリックらも声優参加。小さなハチの大いなる奮闘を家族そろって楽しみたい。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
新米の働きバチ、バリー(ジェリー・サインフェルド)は毎日の仕事にうんざりし、巣の外へ冒険に出ることを思い付く。心優しい花屋のヴァネッサ(レネー・ゼルウィガー)と友だちになった彼は、ある時、スーパーで大量のハチミツを発見する。「どうして人間が僕たちのハチミツを持っているの?」と疑問を抱いたバリーは、ハチミツ工場に忍び込むが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
ドリームワークスらしい、皮肉の利いたアニメです。

大学卒業したばかりの働きばちバリー(ジェリー・サインフェルド)は、明日から働く職場の見学に、親友のアダム(マシュー・ブロデリック)たちと出かけます。
とてもシステム化された社会。
でも、仕事内容は一度しか選べず、死ぬまでその仕事をすることを知り、バリーは不安を覚えます。

父やアダムはその人生に満足している様子。
バリーは広く社会を見たくて、花粉レンジャーとともに外の世界へ飛び出していきました。

危ういところをヴァネッサ(レネー・ゼルウィガー)に救われ、言葉がしゃべれることも告白して友達になります。

ある日、ヴァネッサと出かけたスーパーマーケットでレイ・リオッタ製のハチミツが並んでいることに驚きました。
そして、ハチには何も知らされずにハチミツが奪われている養蜂場の実体を知り、裁判を起こすことに…。

最初は、人間社会を皮肉っているのかと思って見ていたら、次には環境問題に行くのかなあ、と思っていたら、急に裁判になって「ハチの権利」を争い、最終的には、ハチの団結の大切さで集結しました。

すごくきれいな映像で、セリフは皮肉だし、声優陣も豪華、レイ・リオッタやスティングが実名で登場したりして、大人向けの内容ですが、テーマがぶれる感じなのが、残念でした。

そういえば、昔「ミツバチマーヤの冒険」が大好きでした。
一応アニメなんだから、ハチの世界を正確に子供に教えるためにも、ミツバチの主人公は女の子がいいと思うなあ。

そもそもコメディアンで人気者らしいジェリー・サインフェルドを知らない私。
私のような人には、このアニメの本当の面白さは伝わらないように思いました。