マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ヤング・アダルト・ニューヨーク

2017-02-18 16:50:45 | 映画ーDVD

ーヤング・アダルト・ニューヨークーWHILE WE'RE YOUNG

2014年 アメリカ 97分

 

監督・脚本=ノア・バームバック キャスト=ベン・スティラー (ジョシュ) ナオミ・ワッツ (コーネリア) アダム・ドライヴァー (ジェイミー) アマンダ・サイフリッド (ダービー)

 

【解説】

ブルックリンを舞台にしたラブコメディー。自分たちがまだ若いと思っている40代、成功をつかもうと奮闘中の20代と、世代の違うカップル2組の出会いを映す。監督は『フランシス・ハ』などのノア・バームバック。『LIFE!/ライフ』などのベン・スティラー、『インポッシブル』などのナオミ・ワッツ、テレビドラマ「GIRLS/ガールズ」シリーズなどのアダム・ドライヴァー、『親愛なるきみへ』などのアマンダ・サイフリッドらが共演。俳優陣が織り成すストーリーに注目。

 

【あらすじ】

ドキュメンタリー映画の監督であるジョシュ(ベン・スティラー)と、コーネリア(ナオミ・ワッツ)は40代の夫婦。まだまだ自分たちは若いと考えているが、ジョシュにはここ8年完成させた新作がなく、人生や夫婦の関係から輝きが消えてしまったと感じていた。そんな中、ジェイミー(アダム・ドライヴァー)とダービー(アマンダ・サイフリッド)という20代のカップルと出会う。レコードやタイプライターといったレトロなグッズや文化を愛する彼らの姿に、ジョシュたちは刺激され……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ジョシュ(ベン・スティラー)と、コーネリア(ナオミ・ワッツ)は44歳と42歳の夫婦。

ジョシュはドキュメンタリー作家だが、8年前からかかえている作品も、資金難で行き詰まっている。

普段は大学で講師をしている。

 

コーネリアは映画のプロデューサー。

彼女の父親は有名なドキュメンタリー作家だが、ジョシュとは不協和音だ。

 

最近、親友夫婦が子宝に恵まれた。

コーネリアには辛い流産の経験があり、いよいよ妊娠への期待はできないと覚悟をし始めている。

 

ある日、ジョッシュは大学の聴講に来ていたジェイミー(アダム・ドライヴァー)とダービー(アマンダ・サイフリッド)に声をかけられ、一緒に食事をしたり、お互いの家を行き来したり、夫婦ぐるみで親しくなっていく。

マンネリ化していたジョシュ夫婦の生活にも少しは活気が出てくるような感じがした。

 

ジェイミーはジョッシュに自分のドキュメンタリー映画を手伝って欲しいという。

ジョシュも助け、コーネリアの父も紹介するが、そもそもそれがジェイミーの狙いだったことがわかり…。

 

ジョシュとコーネリアの世代、ジェネレイションXと呼ばれているそうです。

遅れてきた世代ともいうのかな?

ベトナム戦争の1975年までくらいに生まれ、ベビーブーマーの価値観が社会の中心に居座り続けていて、なかなか時代の主導権を握れない。

それで冷めている世代とかしらけ世代とか言われています。

 

それでも、サブカルチャーの世界や、テクノロジーの分野では独自のものを確立してきた世代。

 

ジェイミーとダービーの世代は、サブカルチャーの世界でも主流にはなれず、結局レトロなものやアナログなものへと回帰したシンプルな生活を目指す世代。

 

コーネリアの父の世代も含めて、3つのジェネレーションギャップを描いていて、面白かったです。

 

私は、コーネリアの父の時代で、本当にいい時代を生きさせてもらっという思いがあります。

映画も、音楽も、経済的にも、振り返れば本当に幸せな世代ですよね。

 

ジョシュは大人になりきれていない感じがしました。

どこか甘い。

 

そう考えると、ジェイミーはかなりしたたか。

でも、その生き方も否定はできない気がしました。

自分で動かないと、チャンスは空から降ってはこないと思う。

 

いろんな特権や利権がすでに誰かのものとなっていて、少ないパイの奪い合いになっている現代、若い人にはますます生きにくい世の中だと思います。

 

ジョッシュとコーネリアは、ハイチから養子をもらうことを決断し、ジェイミーは世に出る切符を手に入れました。

 

人生はこれからも山あり谷ありでしょうが、自分の道を進んで欲しいと思いました。

 

ジェイミー役のアダム・ドライバー。

私は「スター・ウォーズ7/フォースの覚醒」のカイロ・レン役で初めて見ましたが、最近の「沈黙」でも重要人物を演じていたので、これから有望な若手ですね。


マダム・メドラー おせっかいは幸せの始まり

2017-02-15 11:12:52 | 映画ーDVD

ーマダム・メドラー おせっかいは幸せの始まりーTHE MEDDLER

2015年  アメリカ 103分

監督・脚本=ローリン・スカファリア キャスト=スーザン・サランドン (マーニー) ローズ・バーン (ロリ) J・K・シモンズ (ジッパー) セシリー・ストロング (ジリアン)

 

【解説】

キャリアウーマンの女性がおせっかいな母親と同居をはじめたことから巻き起こる騒動を描いたハートフルコメディ。ニュージャージーで暮らすマーニーは夫に先立たれたことをきっかけに、脚本家として成功を収めた娘ロリが住むロサンゼルスに引っ越して来る。ところがロリは、自分の生活にやたらと干渉してくる母にうんざりしてしまう。そんな折、元警察官の初老男性ジッパーと知り合ったマーニーは、次第に彼に惹かれはじめる。母娘役を「デッドマン・ウォーキング」のスーザン・サランドンと「X-MEN」シリーズのローズ・バーン、ジッパー役を「セッション」のJ・K・シモンズがそれぞれ演じた。監督・脚本は「エンド・オブ・ザ・ワールド」のローリーン・スカファリア。(映画.com)

 

【感想】

おせっかいおばさんなんて、もう絶滅危惧種ではないかなあ?

でも、マーニー(スーザン・サランドン)はいい意味のおせっかいおばさん。

お金のない女性カップルに結婚式の資金をプレゼントして素敵な式を挙げさせてあげます。

おまけに子守もして、楽しそう。

 

マーニーは最愛の夫が亡くなって、残してくれた財産もあり、一人娘は仕事で成功している。

何も不足はないけど、何か物足りない。

それでついついおせっかいを焼いてしまいます。

 

そんなマーニーを演じているのはスーザン・サランドン。

年齢の中にも可愛らしさが溢れているところが魅力です。

人間、年を取っても可愛らしさってとても必要だなあと思いました。

 

一方、娘のロリ(ローズ・バーン )。

仕事は順調だけど、最近恋人と別れ、それを引きずっている。

友達は結婚、出産とたくさんなイベントをして、招待してくれるけど、自分は何となく惨めな思い。

マーニーはそんな娘を放っておけない。

いろいろ世話を焼くが、娘には疎まれてしまう。

他人の方が素直に受け入れてくれるから、他人におせっかいをしてしまうのね。

 

そんな母と娘を明るく描いて秀作だと思いました。

 

マーニーに好意を寄せる元警官のジッパー(J・K・シモンズ)も渋くて素敵でした。


THE GREY 凍える太陽

2017-02-14 09:09:38 | 映画ーDVD

ーTHE GREY 凍える太陽ーTHE GREY

2012年 アメリカ 117分

 

監督=ジョー・カーナハン 制作=リドリー・スコット・トニー・スコット キャスト=リーアム・ニーソン (オットウェイ) フランク・グリロ (ディアス) ダーモット・マローニー (タルゲット) ダラス・ロバーツ (ヘンリック)

 

【解説】

『グラディエーター』のリドリー・スコットと『アンストッパブル』のトニー・スコットの兄弟が製作を務めたサバイバル・アクション。アラスカのツンドラ地帯で起きた飛行機事故の生存者たちが、過酷な大自然の中で決死のサバイバルを繰り広げていく姿を、壮大なスケールで活写する。『96時間』『アンノウン』で、ワイルドでタフな魅力を開花させたリーアム・ニーソンが、本作でも自然の猛威やオオカミの群れに挑む屈強な主人公を快演。メガホンを取るのは、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』などのジョー・カーナハン。

 

【あらすじ】

石油掘削現場で勤務する男たちを乗せ、アラスカのツンドラ地帯を飛んでいた飛行機が、大嵐に巻き込まれて墜落。オットウェイ(リーアム・ニーソン)ら、7人の男が生き残るものの、そこは周囲がすべて雪に覆われる極寒の地。一行は取りあえず南へと向かうが、野生のオオカミたちのテリトリーに足を踏み入れていたことから、彼らの執拗(しつよう)な攻撃にさらされることに。マイナス20度という寒さや、圧倒的な食料の不足にも苦しむ中、雪山を突き進んでいく彼らだったが……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

近所のカフェのマスターからお借りして見ました。

彼が「これってB級映画かな?」というので、気軽に見はじめましたが、とんでもない作品でした。

 

石油掘削現場で働くオットウェイ(リーアム・ニーソン)。

孤独で寡黙な男。

仕事は、労働者を襲う狼を撃退するハンター。

奥さんとは最近別れたようです。

凍てつく夜、彼はライフルを持って出かけ、ライフルを加えて死のうとするが、思いとどまる。

 

会社の労働者達と飛行機に乗って移動する。

しかし飛行機は事故に遭い、雪の山の中に不時着する。

何人かが生き残ったが、彼らを狙う狼の群れが。

 

ここから、これでもかというような苦難の道のり。

果たして安全なところに行きつけるのか。

 

いえいえ、最後まで生き残った彼が落ち込んだのが狼の巣。

無数の狼に囲まれてしまう。

レヴェナントみたいなサバイバル作品のようでもあるけど、結局は助からない。

自殺を考えたような絶望している男だけれど、命の危機には生きたいと思う。

 

彼は、神の試練かと思う。

これをクリアすれば神の救いがあるのかとも思う。

でも、ないんだ!!

神はいないのか!?

 

ここまでの絶望映画って、初めて見たような気がします。

すごかった。


母よ、

2017-02-06 17:05:21 | 映画ーDVD

ー母よ、ーMIA MADRE/MY MOTHER

2015年 イタリア、フランス 107分

 

脚本・監督=ナンニ・モレッティ キャスト=マルゲリータ・ブイ (マルゲリータ) ジョン・タートゥーロ (バリー・ハギンズ) ジュリア・ラッツァリーニ (アーダ) ナンニ・モレッティ (ジョヴァンニ)

 

【解説】

『息子の部屋』などのイタリアの名匠ナンニ・モレッティが、自身の体験を基に親の死を経験する主人公を通して家族や人生について深く掘り下げた人間ドラマ。深刻な病状に陥った老齢の母の世話をしながら、映画監督としての仕事や娘についての悩みを抱えて生きる女性の姿をつづる。主演は『はじまりは5つ星ホテルから』などのマルゲリータ・ブイ。ほかにジョン・タートゥーロやモレッティ監督自身が出演。さりげないユーモアと温かい愛情を交えて描かれた家族の物語と、マルゲリータの好演に心を打たれる。

 

【あらすじ】

マルゲリータ(マルゲリータ・ブイ)は恋人と別れた上に、娘のリヴィアが反抗期真っただ中。兄のジョヴァンニ(ナンニ・モレッティ)と一緒に、入院中の母親アーダ(ジュリア・ラッツァリーニ)の世話もしていた。さらには、自身が監督する映画に出演するアメリカ人俳優バリー(ジョン・タートゥーロ)とうまくいかず、ストレスを抱えるようになってしまう。そんなある日、マルゲリータは母親の余命宣告を受け……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「息子の部屋」でカンヌ映画祭、パルムドール賞を受賞したナンニ・モレッティ監督作品。

監督自身が体験した母親の死をテーマに、主役を女性映画監督に置き換えた作品。

主人公の兄役で監督自身も出演していますが、この兄は監督の理想でもあるそうです。

 

社会派映画を数多く撮ってきたマルゲリータ(マルゲリータ・ブイ)は、私生活でたくさん問題を抱えていた。

恋人との別れ、愛娘の反抗期で関係がうまくいかない。

そこに最愛の母が重篤な心臓病で闘病となる。

 

仕事の合間を縫って兄ジョヴァンニ(ナンニ・モレッティ)と看病の日々。

新しい映画に、アメリカの俳優を招いたが、彼との関係も最悪だった。

 

何もかもうまくいかないという時期ってありますよね。

そこに母の病気とか、本当参ってしまいます。

 

彼女の場合、さらに兄が母に対して完璧で、自分にはできないことが自己嫌悪につながっていきます。

母の人生を思っても、自分には真似ができないことばかり。

辛いなあ。

 

マルゲリータ自身には辛いことばかりですが、観客はアメリカ人俳優バリー(ジョン・タートゥーロ)とのやりとりにニンマリしてしまうでしょう。

イタリア語ができない、セリフが覚えられない、なのにキューブリック監督との関係を自慢する。マルゲリータがイライラするところも面白い。

 

誰にでも訪れるであろう母との別れですが、母は強しですね。

いつでも娘を思っています。

 

母、娘、孫娘の女三代の心の風景をうまく描いていると思いました。


あなたのママになるために

2017-02-06 16:56:08 | 映画ーDVD

ーあなたのママになるためにーMA MA

2015年 スペイン 112分

 

監督=フリオ・メデム キャスト=ペネロペ・クルス (マグダ) ルイス・トサル (アルトゥーロ) アシエル・エチェアンディア (フリアン) テオ・プラネル (ダニ)

 

【解説】

ペネロペ・クルスが乳がんと闘う母親役を熱演したヒューマンドラマ。幼い息子を女手ひとつで育てる失業中の教師マグダは、乳がんと診断され右胸を切除することに。そんな折、息子を応援しにサッカー場を訪れたマグダは、交通事故で妻子を亡くした男性アルトゥーロと出会い、互いに惹かれ合っていく。アルトゥーロや息子と一緒に幸せな時間を過ごすマグダだったが、やがて乳がんが再発したことがわかり……。アルトゥーロ役に「ザ・ウォーター・ウォー」のルイス・トサル。「ANA+OTTO アナとオットー」のフリオ・メデムが監督・脚本を手がけた。(映画.com)

 

【感想】

いきなり乳がんの検査室から始まります。

一人息子を育てているマグダ(ペネロペ・クルス)。

医師から乳がんを告げられ、抗がん剤治療の後、乳房を切除することになった。

 

息子ダニ(テオ・プラネル)が活躍しているサッカーの試合中に、プロサッカーチームのスカウトマン、アルトゥーロ(ルイス・トサル )から、「息子さんには才能がある」と声をかけられた。

ところが、アルトゥーロに緊急の連絡が入り、アルトゥーロの妻と娘が交通事故に遭い、娘が死亡、妻も重体という。

 

マグダも病院に付き添っていくが、アルトゥーロは気が動転している。

マグダは、自分も辛い抗がん剤治療を受けながら、アルトゥーロのお見舞いも続ける。

やがて、アルトゥーロの妻が亡くなった。

 

マグダも乳がんを切除。

 

でも、マグダの悲劇はそれで終わらなかった。

がんの転移。

今度は余命も告げられた。

 

一人残される息子のことを考えると、胸が張り裂けそうなマグダ。

今度はアルトゥーロがマグダを支えてくれた。

 

やがて妊娠がわかる。

余命が先か、出産が先かもわからないが、マグダは産む決心をする。

 

ナターシャと名付けられた胎児。

ナターシャというのは、主治医がロシアから迎えるはずの養女の名前だった。

 

スペイン人との国民性の違いなでしょうか?

母親が亡くなるのがわかっていても赤ちゃんを産むのかと、とても疑問に思いました。

でも、赤ちゃんを心から愛しているアルトゥーロと主治医の喜び方を見ていると、この赤ちゃんにも、マグダが一番愛したダニのためにも、家族ができてよかったのかなあと思えるラストでした。

 

この作品、ペネロペが主演なのに日本未公開で、それも不思議。

とてもチャーミングなのに。

悪い映画ではありません。

一部ファンタジックだし、愛に溢れているし、どんなことがあっても前向きに生きるマグダの生き方には共感できると思いました。


サヨナラの代わりに

2017-02-06 16:50:44 | 映画ーDVD

ーサヨナラの代わりにーYOU'RE NOT YOU

2014年 アメリカ 104分

 

監督=ジョージ・C・ウルフ キャスト=ヒラリー・スワンク (ケイト) エミー・ロッサム (ベック) ジョシュ・デュアメル (エヴァン) ロレッタ・デヴァイン (マリリン) マーシャ・ゲイ・ハーデン(エリザベス) フランシス・フィッシャー(グウェン)

 

【解説】

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し余命わずかとなった女性と、彼女に介護人として雇われた女子大生との交流を描く感動作。性格も境遇も全く違い、接点のない生活を送っていた二人の人生が交差し、深い絆で結ばれていくさまを、オスカー女優のヒラリー・スワンクと、『オペラ座の怪人』などのエミー・ロッサムが演じる。『最後の初恋』などのジョージ・C・ウルフが監督を務め、『トランスフォーマー』シリーズなどのジョシュ・デュアメルらが共演。

 

【あらすじ】

弁護士の夫エヴァン(ジョシュ・デュアメル)と理想的な日々を暮らしていたケイト(ヒラリー・スワンク)は、35歳で難病のALSと診断される。1年半後には車椅子での生活を余儀なくされ、友人たちの前で気丈に振る舞うことに疲弊した彼女は、奔放な大学生のベック(エミー・ロッサム)を介護人として雇う。全てが正反対で反目してばかりの二人だったが、ケイトの夫の浮気を機に、遠慮のない関係になっていき……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「最強の二人」に似たテーマですが、ラストはだいぶ違います。

ヒラリー・スワンクの演技がすごい。

 

弁護士でイケメンの夫エヴァン(ジョシュ・デュアメル)と素敵な家で暮らしているピアニストのケイト(ヒラリー・スワンク)は、誰もが羨むセレブな夫婦。

でも、ケイトの35歳の誕生日パーティで、友達に促されてピアノを弾いている時、手に違和感を感じた。

それから1年半後には車椅子生活となったケイト。

ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し余命わずかと診断を受ける。

 

介護人を雇うが、ケイトは気に入らない。

自分の言うことを聞いてくれないからだ。

わがままではない、できることは自分でやりたいと思う。

自分らしくやりたいと思うだけなのだ。

 

ある日、介護人の面接に大学生のベック(エミー・ロッサム)がやってくる。

介護経験ゼロのむしろ自堕落そうに見えるベックに、エヴァンは雇うことを反対する。

でも、自分の言うことを聞いてくれそうなベックを、ケイトは雇うことにした。

 

性格も暮らし方も正反対の二人。

でも、それがお互いに相乗効果をもたらしたのか、ベックもケイトも変わっていく。

 

ケイトは自分の人生や死と向き合い、正直に生きたいと願う。

夫が浮気していることに腹をたてるし、友達たちの同情も不快に思う。

 

ベックはあくまでもケイトに側に立ってケイトを守ろうとする。

しかし、ベックも自立を迫られていくのだった。

 

ラストは、ケイトの死に二人で向き合っていくところが見所でした。

 

本当、人が生きるって、生きる証を残すって、本当に壮絶なんだなあと思いました。


杉原千畝 スギハラチウネ

2017-02-06 16:38:51 | 映画ーDVD

ー杉原千畝 スギハラチウネー

2015年 日本 139分

 

監督=チェリン・グラック キャスト=唐沢寿明 (杉原千畝) 小雪 (杉原幸子) ボリス・シッツ (ペシュ) アグニェシュカ・グロホフスカ (イリーナ)

 

【解説】

第2次世界大戦中、リトアニア領事代理として日本政府に背く形で多くのユダヤ難民にビザを発給し彼らの命を救った杉原千畝の波乱に満ちた半生を映画化。世界情勢が混乱を極める中、諜報(ちょうほう)外交官として日本にさまざまな情報を送ってきた杉原を唐沢寿明が演じ、彼を支える妻に小雪がふんするほか、日本、ポーランドの実力派俳優が集結。『サイドウェイズ』などのチェリン・グラック監督がメガホンを取り、国際色豊かなスタッフ、キャストをまとめ上げた。

 

【あらすじ】

1935年、満洲国外交部勤務の杉原千畝(唐沢寿明)は高い語学力と情報網を武器に、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を成立させた。ところがその後彼を警戒するソ連から入国を拒否され、念願の在モスクワ日本大使館への赴任を断念することになった杉原は、リトアニア・カウナスの日本領事館への勤務を命じられる。同地で情報を収集し激動のヨーロッパ情勢を日本に発信し続けていた中、第2次世界大戦が勃発し……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

すごく期待してみたのですが、杉原千畝さんのヒューマニズムがうまく伝わってきませんでした。

まず、杉原千畝ってスパイだったの?と言う疑問が。

始まりがド派手だったのに、そのあとはあまりに静かでした。

日本の外務省が頑なにその存在を隠していたのはわかりましたが、晩年の様子もよくわからなかったし、名誉回復のあたりもあまりわかりませんでした。

 

見終わって、ピンとこなかったというのが感想で、偉大な人の映画なのに、少し残念でした。


或る終焉

2017-01-23 10:11:24 | 映画ーDVD

ー或る終焉ーCHRONIC

2015年 メキシコ、フランス 94分

 

監督=ミシェル・フランコ キャスト=ティム・ロス( デヴィッド) サラ・サザーランド (ナディア ) ロビン・バートレット (マーサ) マイケル・クリストファー (ジョン)

 

【解説】

第68回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したドラマ。終末期患者のケアにあたる看護師の男が、ある患者から安楽死の手助けをしてほしいと言われたことから苦悩する姿を追う。メガホンを取るのは、『父の秘密』で注目を浴びたメキシコのミシェル・フランコ。『ロブ・ロイ/ロマンに生きた男』などのティム・ロスが主演と製作総指揮を務め、キーファー・サザーランドの娘サラ・サザーランド、『恋におちて』などの脚本を担当したマイケル・クリストファーらが共演。死を深く見つめた物語と衝撃的な結末に引き込まれる。

 

【あらすじ】

息子ダンの死を機に、別れた妻と娘とも顔を合わせなくなったデヴィッド(ティム・ロス)。終末期の患者をケアする看護師として働く彼は、患者の在宅看護とエクササイズに没頭するだけの日々を送っていた。患者たちに必要とされ、デヴィッド自身も彼らとの濃密な関係を率先して育む中、末期ガンに苦しむマーサ(ロビン・バートレット)から、頼みを聞いてほしいといわれる。それは彼に安楽死を手伝ってもらいたいというものだった。デヴィッドは、ある秘めた自身の過去と患者への思いの間で激しく葛藤する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

主演のティム・ロスですが、いつもとは全く違います。

寡黙な介護人デヴィッド。

すごく献身的。

でも、末期の人にしか興味がないみたい。

彼はどういう人なのか。

それがこの作品のテーマでしょう。

彼には重い小児がんだった息子のことがあり、そのために壊れてしまった家庭もあった。

 

死を目前に控えた人ほど、生が凝縮されているのかもしれない。

それを看取る人には、それなりの感受性が必要でしょう。

しんどいお仕事ですね。

その上に、彼の過去もあり、人生もある。

彼の行動の奇妙なことも、その延長にあるのでしょう。

 

今ほど高齢化や延命について問題を投げかけられている時代はないでしょう。

安楽死についても、議論を深めなくちゃならない時代です。

誰にとっても、死は避けられないのですから。

 

そしてラストにやってくるデヴィッド自身の突然の死。

考えさせられます。


ロング・トレイル!

2017-01-09 12:22:20 | 映画ーDVD

ーロング・トレイル!ーA WALK IN THE WOODS

2015年 アメリカ 104分

 

監督=ケン・クワピス キャスト=ロバート・レッドフォード (ビル・ブライソン) ニック・ノルティ (スティーヴン・カッツ) エマ・トンプソン (キャサリン・ブライソン) クリステン・シャール (メアリー)

 

【解説】

作家ビル・ブライソンの実話を基にした著書を、ロバート・レッドフォードが主演と製作を務めて映画化。ルックスも性格も全く違うシニア男性二人組が、およそ3,500キロに及ぶアメリカの自然歩道「アパラチアン・トレイル」踏破の旅の中で、自身の人生を見つめ直すさまを映す。監督は『だれもがクジラを愛してる。』などのケン・クワピス。ロバートふんする主人公と一緒に旅する相棒を、『白い刻印』などのニック・ノルティが演じるほか、オスカー女優エマ・トンプソンが共演。

 

【あらすじ】

60歳を過ぎ故郷での平穏な日々に物足りなさを感じていた作家のビル(ロバート・レッドフォード)は、ふと約3,500キロ続くアメリカの自然歩道「アパラチアン・トレイル」の踏破を考える。旅の相棒に酒好きで型破りな旧友カッツ(ニック・ノルティ)が名乗りを上げ、 旅がスタートする。ところが体力の衰えや、自然の猛威という現実に直面し……。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

歩いて、自分の人生を考えるというテーマの作品が増えてきました。

これは老人と言われる人の作品。

若い人と違い、覚悟がいることでしょうね。

 

でも、それだけに見えてくるものも深いと言えるのではないでしょうか。

ロバート・レッドフォード、ニック・ノルティともにいい味を出していました。

 

特にニック・ノルティ、生きてきた人生を色々想像したくなるようないい男でしたよ。

 

ビル(ロバート・レッドフォード)の妻も、勧めはしないけど、自然体でいい感じ。

さすがエマ・トンプソン。


ボヴァリー夫人

2017-01-09 11:54:23 | 映画ーDVD

ーボヴァリー夫人ーMADAME BOVARY

2014年 ドイツ、ベルギー、アメリカ 119分

 

監督=ソフィー・バルデス キャスト=ミア・ワシコウスカ  リス・エヴァンス  エズラ・ミラー  ローガン・マーシャル=グリーン

 

【解説】

これまで幾度も映画化されてきたギュスターヴ・フローベールの小説「ボヴァリー夫人」を映画化。年上の医師と結婚したものの退屈な日々に幻滅し、心の隙間を埋めるかのように不倫に溺れていくヒロインを、『アリス・イン・ワンダーランド』シリーズなどのミア・ワシコウスカが体当たりで演じる。共演には『少年は残酷な弓を射る』などのエズラ・ミラー、『プロメテウス』などのローガン・マーシャル=グリーン、『アメイジング・スパイダーマン』などのリス・エヴァンス、『サイドウェイ』などのポール・ジアマッティらがそろう。

 

【あらすじ】

修道院で育った少女エマ(ミア・ワシコウスカ)は、年上の医師チャールズ・ボヴァリーと結婚するも、つまらない田舎暮らしに失望する。やがて、彼女は知人から紹介された青年レオン(エズラ・ミラー)と惹(ひ)かれ合うが、自分の立場を考え踏みとどまり、彼は去っていく。しかし資産家のマルキ(ローガン・マーシャル=グリーン)に口説かれたエマは、一線を越えてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

このテーマは普遍みたいで、数々映画化されたり、代名詞に使われたりしています。

いわば、昼メロの古典のような作品。

揺れ動く女性心理が、単純明快に描かれていました。

 

事実はこんなに単純ではないでしょうが、世間知らずにもほどがある、とも思いますが、喜劇ではなく、悲劇ですよね。

 

当時の不倫は、命がけなので、世間知らずは死をもって償うという感じになりますね。

 

それにしても、男たちが卑怯。

悪い男に出会ったとも言えますね。

でも、修道院育ちのエマには男を見る目を育てる時間がなかったのよね。

それはとても可哀想でした。

 

悪徳商人が一番いやらしかったです。

リス・エヴァンス、うまいですね。

あの手の類は今もいるので、気をつけたいですね。